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2012年6月

2012年6月30日 (土)

風を切る赤い電車  深川俊一郎

2年前のちょうど梅雨時に、一時代を築いた名車が静かに去って行きました。
私鉄一形式最多を誇ったこともある、京浜急行1000形。私が子供の頃から最も好きだった私鉄車輛です。
今回は、少しマニアックなブログになりますが、お付き合いください。
今年も折り返し地点を迎えた今日、時の流れの速さを感じながら、少しブルーな思いで、赤い電車を振り返ってみました。
そしてまた明日から、前を向いていきたいと思います。


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快走!

フォトジェニックな電車だと思います。大きな窓と、赤に白いライン。サイドビューの重量感と軽快さのバランスが何ともいえません。
快速特急が山あいや街中を100Km以上で走り抜けるスピード感は、なかなかのものです。

CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T*


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風を切る赤い電車

京浜川崎を出発した上り特急は、フルノッチで加速して、多摩川の鉄橋にけたたましい金属音を響かせながら、そのまま六郷土手を通過してゆきます。
傾いた陽射をサイドに反射させ、一陣の風のごとく去ってゆくのです。

CONTAX S2b Distagon 25mmF2.8 T*


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大きなドア

時代遅れとなってしまった片開きドア。京浜急行では、故障の頻度が半分という理屈があってのことでしたが、今は800形に残るのみです。
6×6版スクウェアの画面にとてもよく収まるスタイルでした。

HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*

2012年6月29日 (金)

ゆずと行く・・山形交通高畠駅  伊勢新一郎

B1015

以前から行ってみたかった山形交通高畠駅跡を訪問しました。
(2012年5月初旬)
この路線もモータリゼーションの波に飲み込まれ、昭和40年代に
廃止となった路線です。

高畠駅構内には当時の駅舎、車両が保存されており、
特に石造りの駅舎は大変魅力的で、思わず見入ってしまいます。
そして芝生の公園広場もあり、ゆずもうれしそうです。

B103       モハ1型電車を包み込むように花が咲く。今年は春が来るのが遅かった。

廃線のその日まで主力として活躍したというモハ1を眺めていると、
時間を忘れて、その時代にトリップした気持ちになります。


B1036_2
駅舎は当地産の高畠石を使っており、モハ1型電車とのバランスも絶妙、
いつまでも、残っていて欲しい鉄道風景です。ゆず、また来ような。

2012年6月28日 (木)

光彩  太和田光一郎

この日、とても嬉しいことがありました。

かねてから療養中の友人と、久しぶりに再会できたからです。もしも、げっそりしていたらどうしようなどと心配していたのですが、彼の以前にも増した元気な笑顔を見るにつけ、もう跳び上がる思いでした。

そんな訳で、もうじき夕飯だというのに気が付いてみると、我家から歩いて1分の撮影地へと三脚を持って向かっていました。

夕景は、何んといっても撮影時間が決め手です。5分も経てば、このブルーは出てくれません。

色温度を電球色に切り替え、シャッターをスローにして列車番号と行先表示板のフリッカーをアクセントに。

朝めし前ならぬ、夕めし前の楽しい撮影でした。

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2012.6.24 京成本線 船橋-海神間

2012年6月27日 (水)

縦位置 3題  服部一人

レールはまっすぐ彼方へ続いてゆくものだから、たまに、その事を意識して縦位置の構図で撮りたくなることがある。
35ミリの撮影では普段は三脚を使うことはほとんどないが、構図はけっこう気になる方だ。線路際で列車を待つあいだ、ファインダーをのぞいては、フレームの隅に入った木の枝1本入れようか、切ろうか考えたりする。

縦位置は普通にカメラを構えると、空が広く入ってしまって、間の抜けた写真になることもあるので、たいていは少しカメラを下に振って、線路を大きく入れる。すると、いつも似たような構図になるところが問題だ。

それにしても、平成もすでに20数年が過ぎたというのに、昭和の電車が普通に走っている光景を目にすることができるとは、まさに眼福。ありがたいことだ。
手を合わせて拝みたくなる。


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                   広島電鉄 小網町



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                  阪堺電軌 恵美須町


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                  長崎電気軌道 出島


2012年6月26日 (火)

元気トレイン

本当に、元気な踊り子号ですね。

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2010.6.12 伊豆急行線 富戸駅

2012年6月25日 (月)

Night Walker  濱島 栄

Night Walkerをして気がついた

夜が好き

それ以上に車両の描く色や巻きおこす風が好きだということ

そろそろ時計の針が重なる

また新しい日が始まる

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2012年6月24日 (日)

ゆずと行く・・北軽井沢駅  伊勢新一郎

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今回は、旧草軽電気鉄道の北軽井沢駅です。
当鉄道は大正4年にスイスの登山鉄道を範として開業し、
昭和21年には、46万人という乗客を記録し、
観光だけでなく、沿線の活性化にも重要な役割を果たしました。

しかし、相次ぐ台風の被害などにより、残念ながら
昭和37年に廃線となりました。

ここ北軽井沢駅は、地域の方々の尽力により、
その当時の姿が維持されています。

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木造の駅舎は、信州の善光寺をモデルにしたとも
言われるデザインで、構内にはデキ13号電気機関車の
実物大モニュメントも展示されています。

111 駅の全景、電機の特徴的なパンタも再現している。

ゆずも避暑地の駅ということで、すました表情をしているようです。
夏の貴婦人とは程遠いですが・・・

2012年6月23日 (土)

梅雨の晴れ間に  太和田光一郎  

うっとうしい天気が続いていますが、昼下がり、少しの間だけ太陽が顔を覗かせました。遠ざかる列車が陽炎で揺れています。

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2012.6.17 京成本線 海神駅 1000mm相当のレンズを使用して柵外より撮影しています

2012年6月22日 (金)

遠い記憶の中で  深川俊一郎

写真の記録性と芸術性は、流れる時の中で、いずれその境界線が見えなくなってゆくのでしょうか…
写真にはその時に意識せずとも、その瞬間、その時代を記録した事実が宿命として存在します。
「あの時何故もっと撮らなかったのか」という悔恨の念は、消えていった鉄路や車両のみならず、地形や風土、その瞬間の人々の表情にまで及びます。
写真展ではなかなか発表できず、でも自分にとってとても大切な1枚を、この場を借りて少しずつお見せしたいと思います。


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青空の駅

在りし日の、朝の交換駅にて。オホーツク海からは涼しい潮風が吹きわたり、北国の短い夏休みを、青空が優しく包み込む。
「網走行・中湧別行、間もなく発車ぁー」の掛け声に、白いブラウスも眩しい私服姿の学生たちが、駆け込んでゆく。
遠い日の確かな記憶…

minolta XD MC W.ROKKOR 24mmF2.8


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微風とともに

何もない・・・そんな印象の鉄路。名前に反し、それ以上北に延びることはなかった、北進行。
何もなく、ただ去ってゆくキハ22を撮ったあの日、微風とともに、手を振る子供たちの姿が緑の中で輝いていた。
遠い日の確かな記憶…

minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8


あれから30年、奇しくも仕事で縁があり、この地を毎年必ず訪れています。
今ではその気配すらなくなってしまいましたが、ふと、「ここを列車が走っていたのだ」と思いながら空を見上げるのです。

2012年6月21日 (木)

LongDistance  梅村貴子

梅雨がないと言われる北海道に思いをよせて
たまには走行写真なぞ・・・

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ウォルタースドルフ路面電車(下) 市街地の中をウォルタースドルフまで ドイツ ベルリン  服部一人

森を出た電車は、郊外の住宅地といった感じの街並みの中を走る。やっと路面電車らしい情景になってきた。小さな停留所をいくつか停まったあと、ベルリナープラッツ駅で上下列車の交換をした。電車は朝晩だけ10分に1本と増発されるが、その増発分は、この途中駅までの折り返し運転だ。
道路の片側に寄せて線路が引かれ、そこをゴトゴトと単車が走る。街路樹の緑が美しく、気持ちのいい車窓だ。

終点のウォルタースドルフは、折り返し線があるだけの簡素な停留所。まわりには小さなスーパーと商店が2、3軒。あとは道路に沿って住宅が並ぶ。そしてすぐ近くには湖があって、こぢんまりしたリゾートホテルや、別荘風の住宅もある。落ち着いた雰囲気の街である。
この電車とSバーンを乗り継いで、ベルリン中心部まで約1時間。自然豊かな、この街に住んで、毎日トラムに揺られてベルリンまで通勤したら、これは楽しいかも! と空想してしまうような居心地の良さがある。
このウォルタースドルフ路面電車、森の中と市街地の2つの異なった情景が楽しめ、かわいい2軸単車といい、短いながらも魅力的な路線である。



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沿線は緑が多く、静かな住宅街が続く。


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             終点のウォルタースドルフ停留所。



あとから調べてみると、ちゃんとしたホームページもあった。ベルリンの公共交通のシステムに組み込まれていて、ベルリン市内の周遊パスも使えるのだが、どうも私鉄のようである。沿線の人口もこの2軸単車のキャパシティーにちょうどいいくらいなのだろう。昼間はそんなに乗車人数は多くないようだったが、フリークエントサービスを続けているのは立派。

カメラ1台持って、ベルリンからふらっとハイキング気分で訪れる。あまりガツガツ撮らずに、乗って、撮ってを繰り返し、この庭園鉄道のような路面電車の雰囲気をゆったりと味わう。そんなスタイルが似合うところである。



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オーバーハングの長い2軸単車。
車両は、この1種類のみ。




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途中のテールマンプラッツ駅の近くには車庫があった。中にはこんな事業用車の他に、単車と同じようなトレーラーもあった。多客時には連結するのかなぁ。

2012年6月20日 (水)

ウォルタースドルフ路面電車(上) 森の中を走る ドイツ ベルリン  服部一人

ベルリンは鉄道ファンにとって楽しい街だ。

DB(ドイツ鉄道)のほかにも市内にはUバーン、Sバーンが張り巡らされ、さらに旧東ベルリン地区にはトラムも走っている。トラムの総延長は176キロもあるというし、地図を見ていると町外れにまで延びている。丹念に乗りつぶしたら、きっと面白いロケーションがあるはずだ。しかし車両はほとんどが今どきのLRTで、洗練されたスマートな外観だが、古い物好きの私としては、もう少しクラシックな物が見たい。

ベルリン中央駅から国電のSバーンに乗って東へ30分少し。郊外と言っていい場所にランスドルフという駅がある。この駅前からトラム87系統が出ている。ベルリンのトラムの中で、ここは他の路線とまったく接続しない単独の路線だ。終点のウォルタースドルフまでわずか5.6キロを単線で往復するだけだが、レトロな2軸単車のトラムが走っているのだ。

ランスドルフ駅周辺は森が多く、一見したところ人家もほとんど無く、ガランとした印象の駅だ。昼間でも人影は多くないし、車の交通量もたいしたことない。こんなところにトラムが走っているのだろうかと、いぶかしむ気持ちになるが、駅を出たすぐ前に小さな停留所があった。電車はいなかったが、線路はすーっと深い森の中に続いている。琴線に触れるいい雰囲気だが、普通のトラムのロケーションとは趣が違う。電車は20分に1本。さして待つこともなく森の奥からゴロゴロと音がして、黄色のかわいらしいトラムが単行でやってきた。なかなかいい感じのスタイルである。



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深い森の中から電車があらわれた。


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ランスドルフ停留所。


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右側の家が運転士の詰め所。到着すると、ここで休憩し、発車直前になって、また電車に戻ってくる。


少し写真を撮ったあとに、さっそく乗車することにした。ランスドルフ駅を出発すると、すぐにうっそうとした森の中に入る。昼間でもやや薄暗いような森の中を電車はひたすらまっすぐ走る。本当にこの先に街があるのだろうかと思うくらい、ただただ森の中である。途中に駅はないが交換設備があった。長く感じたが5分足らずの後、突然視界が開け、街並みの中を走り始めた。(この項続く)

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けっこうなスピードで森の中を飛ばす。2軸単車だが、乗り心地は悪くない。

2012年6月19日 (火)

見なれた街Ⅱ  太和田光一郎

休みの日には、カメラ一台ぶら下げて近所を撮り歩いています。私の住む船橋は、縦横無尽に鉄道が走っていてこと被写体には困りません。

我家からは京成本線が見えますし、すぐ近くには東葉高速鉄道が地下を走っています。海側には総武線、裏に行けば東武野田線、少し足を伸ばせば武蔵野線・京葉線・東京メトロ東西線に新京成線といったところです。

今回、お見せするのは612フォーマットで切りとられた見なれた街です。

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Pmd_9678k612_2012.5.31 京成本線 船橋-海神間(上)  総武線 船橋-西船橋間(下)

2012年6月18日 (月)

ゆずと行く・・舎人公園  伊勢新一郎

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梅雨空が続きますと、スカッとした青空が見たくなります。

ということで、天気のいい日の写真を。

ここ舎人公園(とねりこうえん)は、ゆずとよく行く散歩コースで、

舎人ライナーが公園風景のアクセントとして楽しめます。

12 休日はのんびりしましょう。

それと、公園ではこんな風景も見られます。

1_2     大池では、かるがもの親子が気持ちよさそうに泳いでいます

ということで舎人公園、これから登場回数が増えると思いますので

引き続きよろしくお願いします。

2012年6月17日 (日)

Night Walker  濱島 栄

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都会を照らす様々なライト

時には暖かく、時には冷たく・・・

ざわめいていた気持ちが車両に溶け込むように過ぎ去る

明日もがんばれる

2012年6月16日 (土)

春爛漫-小湊鉄道  深川俊一郎

今、房総半島が熱いです。
いすみ鉄道のキハ52125・久留里線のキハ30、そして昭和の鉄道風景がリバイバルではなく現状のまま保存されている小湊鉄道。
季節は少し出遅れましたが、小湊鉄道が1年で一番の賑いをみせる春からスタートし、少しずつ追い付きたいと思います。



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うたたね
全く人懐っこい猫があちらこちらに・・・静かに目を凝らすと、そこには猫たちが小さな駅に溶け込み、同化していました。
気まぐれな猫と定刻に来る鉄道・・・その相反するコンビネーションがとても気に入っています。

HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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黄色い海
地元の方が苦労して、見事な菜の花畑を咲かせています。頭上の満開の桜も見事ですが、目の前に広がる菜の花の黄色い海は、息を呑むほどです。
とても私ごとになりますが(ブログということでお許しください)今から38年前、昭和49年にこの地(養老渓谷付近)を訪れています。
小学校5年の私は、フィールドでの鉄道写真撮影に目覚め、何度目かの撮影行(もちろん東京近郊・日帰り)に、この地を選んだのです。
受験勉強で忙しいはずが、友人を巻き込んで・・・KONICA C35 FLASHMATICにネガカラーで、一応三脚に乗せて緊張の一瞬でした。
まだ昭和40年代が終わっていない頃、既にその風景・列車に誘われて(実際は雑誌等で見て旅愁に駆られたということでしょうか)訪れたわけで、その頃の風情を未だ残している小湊鉄道は、とても偉大だといえるのです。
そんな遠い記憶を胸に、遅ればせながら、小湊鉄道再デビューを果たしたのでした。

HASSELBLAD 201F Sonnar C 150mmF4 T*

2012年6月15日 (金)

海外鉄 事始め  ダージリン・ヒマラヤン鉄道 インド  服部一人

 1982年2月、僕は初めての外国旅行に出かけた。行き先は、インド。汽車を見に行くのが目的だった。紅茶で有名なダージリンでは、おもちゃのような小さな汽車が雄大なヒマラヤを背景に走っていた。その姿を本や雑誌で何度も見て、ずっと憧れていた。

2s 途中駅カルシャンの街中を走る

 当時の海外旅行は今とは、ずいぶん違っていた。1ドルは230円を越えており、格安航空券というものがまだ市民権を得る前の時代である。夕刊紙の囲み広告を頼りに行った旅行会社は老朽ビルの狭い部屋で、机一つに電話とファックスのみ。そこに女社長が1人で座っていた。あやしいといえば、確かにそうだが、当時格安航空券を扱うところはだいたいこんな感じだったのだ。多少の不安な気持ちで手付け金を置いてきたことを思い出す。
ネットもメールも携帯もなく、また想像すらしなかった。すべてが一昔以上前の話である。

 カルカッタから夜行列車で早朝のニュージャルパイグリ駅に着いた。いよいよここからがダージリン鉄道である。ホームに降りるなり、ぐるりと駅構内を見渡した。
「いたっ!」
 それにしても小さい。近づいて夢中で写真を撮り始めたが、機関車も客車も背丈より少し高いくらい。遊園地の乗り物だ。

9s列車が停まると大勢の人が集まってきた。

 

 やがてピーッという甲高い汽笛の合図で突然発車。ゆっくりした速度で人家の続く田舎町を走るが、次第に林が迫り、山間に入っていく。右に左に何度もカーブし、勾配も明らかにきつくなってきた。機関車の息づかいも荒々しい。ピストンが前後するせわしない音に、車輪が激しく空転する音、カーブでレールと車輪がきしむ音。この小さな機関車にして、すごい迫力である。しかしスピードは目立って落ちている。
機関車の上には多くの乗務員が乗っている。運転席に機関士と石炭をくべる助手がいるのは普通として、石炭庫の上に1人、これは石炭の塊を金づちで砕いて運転席に放り込む人、機関車の先頭には鉄棒につかまって2人、機関車がスリップしたらすぐに砂をつかんでレールに撒く係だ。人件費の安いインドだけあって一人一芸である。

途中駅のカルシャンからは学校帰りの子供たちが乗ってくる。発車した後もデッキから道路に飛び降りて、ふざけあってまた乗ってくる。子供にとってはいい遊び道具なのだ。これも走れば追いつくくらいのスピードゆえのこと。平行している道路を自動車は軽々と追い越していく。

5s木々をぬって次第に高度を上げる。

8s_2 最後尾についたベンチに乗りたい。 

 

 終点のダージリンにたどり着いたのは薄暗くなった頃だった。出発地のニュージャルパイグリとは植生も景色も、すでにまったく違っている。山は高く、谷は深く、空気も冷たい。8時間以上かかったが、まったく退屈しなかった。念願のダージリン鉄道は本で見たことを追体験するように、スペクタクルの連続で大満足だった。駅の片隅でゆるやかにに蒸気を上げている機関車は大きな仕事を終えて呼吸を整えているように見えた。

3s終点近く、有名なバタシャループ。

 

2012年6月14日 (木)

LongDistance  梅村貴子

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120614up_okCity illusion

都会には色々な電車がいて、その時々で様々な顔をしています。
ファインダーの中で、「おっ!…」という光景に出会えると
ちょっと得した気分になります。

2012年6月13日 (水)

ゆずと行く・・下仁田駅  伊勢新一郎

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雨もようの朝、上信電鉄の下仁田駅を訪問しました。

この駅は、関東の駅百選にも選ばれていて、

日曜日ということもあり、静かでおちついた雰囲気を醸しています。

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駅の構内は、貨物営業を行っていたころの名残がそのままで

なんとも昭和を感じさせてくれます。

110 木造の倉庫も周囲に散在しており、さらに雰囲気をつくっています

あらためて天気のいい日に訪れたいと思わせる

ゆずもお気に入りの場所です。

  

2012年6月12日 (火)

TOKYO RAILWAY  太和田光一郎  

新幹線を眺めながらのランチ、美味しそうですね。

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2012.5.21 東海道新幹線 有楽町付近

2012年6月11日 (月)

SX-70と谷汲線  服部一人

名鉄谷汲線が廃止になってから、もう10年以上が過ぎた。

晩年の谷汲線にはよく通ったほうだ。実家が名古屋だったので里帰りのたびに寄っていた。行くたびに同じではつまらないので、毎度違うカメラを持ち出すことがあった。はじめは35ミリだったが、すぐに好きな6×6にして、そのうちペンタ67になり、さらに4×5まで持って行ったこともあった。なんかカメラを変えると新しい写真が撮れるような気になっていたのかもしれない。

ひととおりやって、あるときポラロイドSX-70を持って行った。このカメラは新橋の中古カメラ屋で買ったが、しばらくは花のクローズアップを撮って楽しんでいた。これで撮影された鉄道写真を見たことがなかったので、一度やってみようと思ったのだ。実際に使用してみると鉄道写真には向いていないことがすぐにわかった。シャッターのタイムラグが大きすぎて、動く物は撮りづらいのだ。誰も使わないはずだ。こんな物を持ち出した私はアホか。

しかし落ち着いてみると、駅の情景や、少し引いた写真など、あまり被写体が動かないものは大丈夫だ。慣れれば好きな真四角の画面ということもあって、けっこう楽しんで撮影した。
谷汲線は、大私鉄名古屋鉄道にあって異端の、レトロでローカルムード満点の鉄道だった。このSX-70の何とも独特の色調とトーンが、そんな雰囲気にマッチして不思議な味わいの写真になった。

思えばSX-70も不思議なカメラだった。インスタント写真では、当時すでに富士フイルムからフォトラマが発売されており、色調やコントラストなど、性能では圧倒的に上だった。SX-70は正しい色で撮ろうとしても、こんな写真しか出てこないのである。
いわば品質の低さを、逆に強烈な個性として支持されていたといえる。今でいうトイカメラのような物かもしれない。SX-70で撮ると何を撮っても、撮った瞬間からすべての風景はレトロでアンティークなものに見える。何というか、現実の世界ではないように見えるのだ。

SX-70は、ちっとも思うように撮れないカメラだ。タイムラグ、微妙にあるパララックス、色、コントラスト……。
しかし、「思うように撮れない」→「思ってもみない写真が撮れる」ということもあるのかもしれないね。

長らくフィルムも絶版だったが、近頃は別会社から互換性のあるフィルムが出ている。久しぶりにSX-70を持ち出して、どこかのローカル線を散歩しに行こうかな。でもフィルムがあまりに高いのが玉にきずなんだけどね。



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名鉄谷汲線 北野畑 2001年3月
撮影から10年以上たって変色してこうなったのではない。撮った瞬間からこんな感じなのだ。



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SX-70はスタイリッシュなカメラだ。折りたたむと、こんなに平らでコンパクトな状態になる。これで一眼レフでオートフォーカス、独創的なカメラである。

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当時のパッケージ 10枚入りのカートリッジになっている。

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撮影した直後に、ベロンと舌を出したように写真が出てきて、現像が始まる。なかなか愛嬌のある動作だ。

2012年6月10日 (日)

Night Walker  濱島 栄

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急に昔のことを思い出して恥ずかしくなるときがある

今日もそんな瞬間があった

思わずひとり苦笑いしているとき

急に列車の通過する音で我に返る・・・

明日もがんばっていこう。

2012年6月 9日 (土)

耀ふ  太和田光一郎

出雲国へは一年ぶりに訪れました。今回の取材は時間があまりなく、往復とも飛行機を利用。 明日の仕事の打ち合わせを終えた後、せめて一畑電鉄を一目見ようと急いで出雲市へ移動しました。

逆光の中、そよかぜに揺れる菜の花を、より可憐に表現するために手持ちで多重露出をして撮影しました。

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2012.4.27 一畑電鉄 出雲科学館パークタウン前-大津町間

2012年6月 8日 (金)

線路端の光景-その1  深川俊一郎

列車が去った後には・・・長くゆったりとした時間と空間が流れてゆきます。そこにはいつも、いずれまたやって来る次の列車の予感があるのです。
線路から付かず離れず、そこにある名もない小さな一瞬を見つけては、ささやかなアルバムの1ページを重
ねてゆきたいと思います。

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陽春
雪解けの頃、大地はモノトーンのままで、白から土色にゆっくり変わってゆきます。
足元には、ふきのとうや、つくしが芽吹き、空には、つばめが春風をきって飛び交ってゆく。線路際の田んぼでは、いよいよ農作業が始まりました。

ROLLEIFLEX V  Tessar 75mmF3.5 T


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ひとやすみ
5月も半ばになれば、日差しは高く、動けばすぐに汗ばむほどの陽気になります。
これから夏至にかけて、ひたすら日が長くなりますが、いずれ梅雨入りするはずですから、昼の長さを一番実感するのは五月晴れのこの頃なのです。
とても優しく可愛らしい(失礼!)おばちゃんと、とても優しく寡黙なおじちゃん。列車が去り周りが静かになると、「ご苦労さん」といって、よく冷えたオレンジジュースを出してくれました。

ROLLEIFLEX V  Tessar 75mmF3.5 T

2012年6月 7日 (木)

ゆずと行く・・八高線  伊勢新一郎

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日本の里山風景が残っている八高線を訪問したときの1枚です。

日没前のわずかな時間、静かに列車が過ぎていきました。

2012年6月 6日 (水)

LongDistance  梅村貴子

「6月6日に雨ザーザー降ってきて・・・」という絵描き歌がありますが、
雨つながりをひとつ・・・。

毎年恒例ゴールデンウィークの南部縦貫鉄道イベントのこの日、
青森七戸あたりはかなりの雨でした。
その日は体験乗車の初日でしたが、あいにくの荒天の中でもたくさんの
お客様がいらしていて、とても賑わっていました。

このようなイベントを続けていらっしゃるスタッフさんや、地元の方々の
ご尽力には本当に頭が下がります。
次の日は天候は回復したようですが、次回イベントでは毎日お天気に
なりますように・・・。

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熱気で曇った窓は、子供たちの格好のキャンバス

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2012.5.4  南部縦貫鉄道 七戸駅構内         Thank you 326

2012年6月 5日 (火)

近くにあると、なかなか行かない。 総武流山電鉄  服部一人

遠方のロケーションのいいローカル線は、はるばる出かけて行くのに、近場にあると油断して意外に行かないことがある。

この流山電鉄も以前に一度だけ行ったことがあるが、それは学生時代。ほとんど30年近く前の事だ。ずいぶんとご無沙汰したものだ。久しぶりに出かけてみると、沿線は都市化が進んで撮影にいささか苦労するものの、都市近郊にあって、いまだのどかな雰囲気があちこちに感じられる。

塗装は違えど、西武の昔の電車が走っているのも、学生時代に西武線を使っていた身には懐かしい。

次に行くのは、また30年後という事にならないように、季節が変わったらまた訪れよう。


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終点流山の手前


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昼下がりの流山駅

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青と黄色の列車交換  小金城趾

Night Walker  濱島 栄

0604今日の1枚。

忙しい日々の中で、一瞬、気持ちのいい風が吹いてくれました。

明日もがんばっていこう

2012年6月 4日 (月)

風に乗って・・・  太和田光一郎

東京の桜が満開になった晴れた日、仕事で外濠公園の桜を撮りに出かけました。ここのところ毎年、寿命を迎えた老木を記録しているのですが、そばを中央線が走っているので、合間に鉄チャンができる年に一度の楽しい取材です。

今年は少し気合を入れて、シャッターを1/13secまで落としての流し撮り。ピタリと止まってくれた時は、また格別です。

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2012.4.10  JR中央線 市ヶ谷-飯田橋間

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2009年の春、この頃、まだ中央線の201系が何本か残っていました。

2012年6月 3日 (日)

ゆずと行く・・西武安比奈線  伊勢新一郎

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入間川で採取した砂利の運搬を目的として大正15年に開業し、
現在は休止線となっている安比奈線を訪問したときの写真です。
(2010年4月)

安比奈線は、昭和42年入間川での川砂利採取の禁止にともない、
当路線も休止されましたが、その後、復活計画が浮上しては消え、
現在も休止線扱いのままになっています。

Abina2 TV撮影に使ったトロッコもあり、よい散策コースとなっています。

しかしながら、2009年TVのドラマで使われたこともあり、部分的では
ありますが、きれいな遊歩道として整備されておりました。

訪れた日は4月でしたので、まだ草木も生茂っておらず、歩きやすく、
気持ちのよい鉄道散策ができました。

Abina3         自然と一体化しつつある線路も良いものです

現在、当路線を整備して西武新宿線の新車両基地を設置する計画が
再浮上しているようですが、いまも東京近郊で貴重な鉄道風景を見せて
くれています。

2012年6月 1日 (金)

はじめまして  伊勢新一郎

Kabocha1

はじめまして。

わたくしめのオープニングは、「かぼちゃ電車」こと旧新潟交通月潟駅
訪問のときの写真です。(2012年5月)

電車と一緒に写っているのは、散歩大好き犬「ゆず」です。
これから、鉄道のある風景を一緒に散歩していきたいと思いますので
よろしくお願いします。

Kabocha2 モワ51号(左)とモハ11号(右)をバックに上機嫌なゆず

ここ旧月潟駅は、保存会の方々の努力によって、現役当時のままに
維持されており、素晴らしい鉄道情景となっています。

駅舎からホーム、そして3両の車両が保存されており、いずれの状態も
美しく、いまにも走り出しそうな雰囲気がたまりません。

どちらかというと、車両に近づくのが恐いゆずも、笑顔満面です。

Kabocha3

それにしてもよく晴れた一日で、かぼちゃ電車たちがいっそう輝いて
いました。(緑と黄色を用いた色合いが「かぼちゃ」を連想させることから
そう呼ばれています)

なお、かぼちゃ電車保存会のHPがあり、作業日誌ブログをみていると
時間が経つのを忘れてしまいます。

ご興味のある方はぜひどうぞ。

LongDistance  梅村貴子

旅が好き・・・、そして旅情を感じさせてくれる鉄道が好きです。

好きなものを好きなように撮っていられる幸せに感謝しながら、
綴っていきたいと思います。

時にはずっこけた記事?!になるかもしれませんけれど、
どうぞよろしくお願い致します。   


120514_020_up

LongDistance

「LongDistance」は、「被写体と自分との物理的、かつ心理的距離」の
こと・・・。

身の回りの事象に対して常に感じる「もどかしいような距離感」。

それが、写真を撮ることによって何か変わるような期待感。

何も変わらないかもしれないけれど、それはそれで・・・。

Night Walker  濱島 栄

Up001

列車は走る、朝も昼も夜も
列車は走る、街も山も地下もトンネルも
一日の半分は昼
一日の半分は夜
列車は走る・・・・

夜の鉄道風景に魅せられて、今宵も夜を歩きます。
どうぞよろしくお願いします。

Up002_4

Up003_3

 

汽車と電車を楽しみに、あちらこちらへと‥・。  服部一人 

およそ線路の上を走るものなら、だいたい何でも好きなのだけど、もっとも好きなものを3つあげよといわれたら、

 

「蒸気機関車」

「ローカル線」

「路面電車」

 

の3つになる。蒸気機関車は、大小、有名無名を問わず、何でも大好きです。

ローカル線は、できたらナローゲージだと、さらに琴線に触れていいのだけど、今の日本では、ローカル線自体が絶滅危惧種にだんだんと近づいているので贅沢は言えません。

路面電車は、今時のLRTも未来を感じさせて素敵だが、やっぱり昔の車両につい目がいってしまいます。

なんか古くさいものばっかりですね。でも新幹線も大好きです。撮影はあまりしないけれど、あの速さと快適さ、すばらしいです。新幹線で行けるところは、日本全国どこでも、飛行機を使わずに新幹線で移動したいと思っています。

 

さらに近頃、ハマっているものと言えば、

 

「イベント列車」

「人がたくさん集まるところ」

 

いわゆるお立ち台ですね。普段は混雑が嫌いで、そういう場所には近づかないのだけど、鉄道となると、覚悟を決めて出かけると、これがけっこう楽しい。なぜかというと、

 

「人がたくさんいて、なんだかお祭りのように賑やかで楽しい。」

 

ずらりと並んだ同業者のカメラ機材を何気なくチェックしながら歩くのも非常に興味深い。

では、鉄道写真的に好きなものは、というと、


「スナップショット」

「形式写真」


が好きです。まあ、35ミリ広角と50ミリ標準レンズが好きと言い換えてもいいです。反対にあまり好みでないものは、


「超望遠レンズで撮った写真」    です。

「さあ、明日は撮影に行くぞ」という前の晩、遠足前の小学生のように、わくわくする気持ちで寝ます。明日の晴天を願いつつ。
そんな気持ちで、あちらこちらへと出かけています。


これから当ブログを、お見知りおきのほど、よろしくお願いします。


Photo モーリー鉄道  有名なモーリー鉄道は「蒸気機関車」、「ローカル線」(ナローゲージ)、「路面」という好みの3つの条件がそろう、世界でも希有の場所。その写真はまた後日として、気持ちのいい流し撮りを1枚。

_1070291 阪堺電車  ピカピカに晴れわたった休日の朝、レトロなツートンカラーの電車がやってきた。

_20120118_150  長野電鉄  この電車のおでこの丸い造形が好きだ。ステンレスボディが冬の柔らかい日差しを浴びて、鈍く光る。

セルフポートレート  太和田光一郎

みなさんはじめまして、レイル・オンの太和田光一郎です。これから、生活の中で撮影した鉄道写真をタイムリーに掲載してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、初めの一枚ですが、先日、出張の帰りこだま号を待っている間に撮ったものです。このような撮影では、タイムラグが出て難しいのですが、N700系のノーズがうまく狙った場所に止まってくれました。

Pmd_8013ks__3

                2012.5.13 熱海駅

奥会津より-新緑の候  深川俊一郎

時空がゆったりと移ろいゆく・・・只見線を舞台に繰り広げられる小さな光景を、これからも見つめていきたいと思います。

残雪が静かに消えた立夏の頃、季節は急ぎ足で暖かな空気を運んできます。
春を象徴するような光景。ブランコにちなんだ3つのシーンをご覧ください。


10039春風にのって
雪が解けるとそこにはいつものブランコが、子供たちの来るのを待っていました。
まだ少し冷たい春風を思いっきり胸に受けて、ブランコが大きくなってゆく。そしてそのリズムに合わせるように、只見線が軽やかに走ってゆきました。
雪国の春はいつでも静かです。

HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

03043
遠い汽笛
遠くに汽車が見えるいつものブランコも、今日は特等席です。田んぼを渡る穏やかな緑風にのって汽笛が聞こえてくると、思わず胸が高鳴ります。
汽車はゆっくりと、そしてのどかに、かすかな煙を残して走ってゆきました。

PENTACON Six TL MC Flektogon 50mmF4

0105緑風そよぐ
5月の光は眩しく、緑が目にしみる季節になりました。どこからか現れたふたりの姉妹は飽きるまで遊び、よく笑い、よく走り・・・そして踏切が鳴ってようやくひと休みです。
CONTAX RTSⅢ Distagon 35mmF1.4 T*

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