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2013年2月27日 (水)

スイスの小さな鉄道 5 シーニゲプラッテ鉄道(SPB)   服部一人

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終点シーニゲプラッテから山を降りる列車。



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シーニゲプラッテ鉄道は、インターラーケンからひと駅行ったヴィルダースヴィルから出発する小さな登山鉄道である。
この鉄道の大きな魅力は、開業当時の雰囲気を伝えるレトロで可愛らしい列車である。車齢100年にもなろうとするビンテージ電気機関車が
小さな客車2両をゆっくりと押し上げて登っていく姿は実にチャーミング。雄大なアルプスの前でかわいい列車はなおさら小さく見える。

Photo この鉄道の開業は1893年だが電化されたのは1914年。その時に導入された機関車が現在も美しいコンディションで運行 している。始発駅ヴィルダースヴィルからアルプスの展望台として名高い、終点シーニゲプラッテまで全長約7.3キロ。800ミリのナローゲージで、全線 ラック式で最大250パーミルの急勾配を登る。高低差は1420メートル、終着のシーニゲプラッテは標高1987メートルの絶景の見晴台だ。

ヴィルダースヴィル駅でベルナーオーバーランド鉄道から降りると、向かいのホームにはひとまわり小さな、まさにナローゲージ
といった感じの列車が待っていた。客車は比較的近代のものだが、各シートごとに開き戸のドアがあるクラシックなスタイルだ。クリームと赤のツートンがよく似合う。

7.3キロ所 要時間はおよそ50分。ということは列車の速度は....   まあ歩くよりは速いが、自転車程度といったところか。出発した列車は、はじめ平坦な区間が 続くが、その気になれば飛び乗り、飛び降りできるのではないかというくらいの速度。ゆったりと動いていく車窓の美しい緑を見ていると、何だか浮き世離れし た気分にもなってくる。

やがて列車は森の中に入り、いきなり急勾配になる。後ろから押し上げる小型の古典機関車のモーター音が一段と大きくなり、スピードもさらに少しゆっくりになる。

右に左にと、いくつものカーブをまわった後は尾根筋に出て視界が大きく
広がる。はるか下界にインターラーケンの町とブリエンツ湖が見えてきた。時に歩くようなスピードで登りきった先がシーニゲプラッテ駅。気持ちのいい山並みが広がるすばらしい展望台だった。

 

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始発駅ヴィルダースヴィルで出発を待つ列車。機関車が後ろ側に付き客車を押し上げる形で登る。

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発車してしばらくはベルナーオーバーランド鉄道と平行して走る。スローモーションを見ているような速度。

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やがて急カーブをきり、森の中の急勾配へと入っていく。

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尾根筋に出るとすばらしい車窓風景が続く。背景はブリエンツ湖。

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終点シーニゲプラッテ。客車は最大でも2両なので、多客時は続行運転になる。この時は団体が入って3列車が相次いで到着した。

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山から下りてきた列車はすべてパンタグラフを降ろして惰性で降りてくる。運転手の話では、下りはモーターの抵抗をブレーキ代わりに、ゆっくりと下ってくるが、その際にパンタグラフが架線と接触していると電力回生ブレーキとなって架線に高電圧が流れ、同時に走っている上り電車が意図せぬスピードになる事を防ぐということだ。ほんとかなぁ という気もするが、何しろ100年も前の機械の事だから、そういう事もあるのかもしれない。小さな機関車の車内には大きなモーターが鎮座していて、これがけっこうな発熱をするらしい。したがって晩秋の少し寒いような日でも常にキャブのドアは開けっ放し。


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機関車はすべて同形だが、いずれも100年前後の車齢を持つオールドタイマーばかり。しかもコンディションも上々だ。
いろんな塗装があって、どれもとても可愛らしい。持って帰って1台、庭先に置いておきたい気分。

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動力の伝達はラック式の歯車のみで、車輪には動力は伝わらず、ただガイドの役目をするだけ。

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こういう脇役たちもナローらしい可愛らしさにあふれている。ほとんど原寸大の模型といった感じ


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CanonEOS5DMk2, 60D, EF100Macro/2.8L, 17-40/4L, Makro Planar50/2, Distagon35/2

 

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