現代鉄道写真研究所

この時季、人々は桜に従って行動する。急に暖かくなって咲きはじめたと言ってはソワソワし、週末が見頃となれば、ほかの予定を後回しにしても花見に行かねばという気持ちになる。満開を過ぎて雨でも降ろうものなら、あぁ今年の桜ももう終わりかなと思う。すっかり葉桜になり、そよ風に揺れている頃になって、やっと桜の呪縛と支配が終わったのだと感じてホッとするのである。

電車に乗っていて桜のある駅を通過する。ぼんやりと外を眺めていたものが、一瞬車窓に見える春の淡い色を認めて、ふと我にかえる。


FUJI X-E1, XF18-55/2.8-4,  京王線代田橋