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この春、小湊鉄道にちょっとしたニュースがありました。里見駅の列車交換が復活したのです。
地域の小中学校統廃合があり、朝の増発が必要だったとのこと。
タブレット交換もみられ、これからとても魅力的なシーンが展開されることでしょう。
陽春の駅
今年は新学期前に桜も菜の花も咲いてしまいました。
時はまだ春休み、いつもより1本遅い列車で部活に急ぎます。
小湊鉄道 里見 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
菜の花スクリーン
むせかえるほど強い匂いが漂う菜の花畑にて。
少しかがんで眺めてみると、自分まで黄色く染まりそう。
小湊鉄道 上総大久保-養老渓谷 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF4 T*
またあした
黄色い笑い声が甘い風に乗って聞こえてくる。
いつもの駅が一番華やかな時。
残念ながら白鳥小学校は閉校になり、桜咲く通学は昨年が最後になりました。
小湊鉄道 上総大久保 PENTACON Six TL MC Sonnar 180mmF2.8
機関車は6−015と呼ばれるもので1954年イギリス製。長らく休車状態だったものをレストアして復活させた。
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いつも汽車の撮影に出かける旅はワクワクして心躍るものだが、今回は出ばなをくじかれた。飛行機が大幅に遅れ、コタキナバルのホテルに入ったのは、もう少しで夜が明けるかという時刻だった。それでも一晩寝れば気分も晴れる。翌朝目を覚まして街を歩けば、コタキナバルは都市でありながら、どこかのんびりした空気の漂う明るい街だった。
列車が出発するタンジュンアル駅はコタキナバルの街はずれにある。明日の観光列車のために下見に行くことにした。都市のターミナル駅らしからぬ、ただの田舎駅に人影はほとんど見当たらない。暇そうにしている少ない駅員と、お客もなくテレビを見ているキオスクのおばさんがひとり。一目でこの鉄道が斜陽であることが分かる。時刻表を見ると1日に10本に満たない列車が載っていた。ここに週に2回、コロニアルとノスタルジーを売り物にした観光列車が走っているはずなのだが、どこにもそれらしい告知はない。まぁ、明日来てみればわかるさ、と気を取り直して帰ることにした。
翌朝、あの閑散としていた駅は見違えるような光景だった。駅前には大型観光バスが何台も停まり、ホームは観光の白人客であふれていた。皆ツアーでやってきた人たちだ。思い思いに写真を撮って、にぎやかなおしゃべりで駅は満たされていた。やがて出発時刻になり、ほぼ満員のお客を乗せてゆっくりと発車した。客車は当時の物ではないが、木を使った内装に白熱灯や扇風機とレトロな雰囲気である。車窓風景はいささか単調で、小さな街をいくつか通過するだけで海が間近に見える場所も少ない。とはいえ、ゆっくりした列車の揺れに身をまかせ、開いた窓からなま暖かな風を受けていると、いかにも南国の汽車旅の風情で、悪くない気分だ。
終点パパールには2時間足らずで到着した。駅前にバザールがあり見所だと案内されたが、それには従わず方向転換をする汽車を見に行く。廃車になったあと長らく放置されていた車両を大修理のうえ復活させたということだが、渋いグリーンに塗られたボイラーがピカピカに磨かれて美しく光る。森林資源の豊富なボルネオらしく薪を燃料にしているが、近くにいるとキャンプファイヤーのような香りがする。
帰路は昼食が用意される。ステンレスの小さな弁当箱に入った軽食で、食事の後には英国らしく紅茶とお菓子も出てきた。これら一連のサービスは、やはりコロニアルな制服を身につけたスタッフによっておこなわれた。往事の南洋の汽車旅の雰囲気に浸るというのが、このツアーの醍醐味なのだ。やがて汽車がタンジュンアル駅に到着して、たくさんのツアー客がバスで立ち去ってしまうと、またもとの閑散とした駅に戻ってしまった。なんだかお祭りの終わった後の空舞台を見ているようだった。
この鉄道は、もとをただせば英国植民地時代の1896年に建設されたもの。路線はタンジュンアル~テノム間約135キロ。独立後はサバ州公営。地元観光会社がタンジュンアル~パパール間約33キロを借りて、週2回の蒸気機関車運行を2000年に開始した。
ここに出かけたのは今からもう7年も前のこと。当時僕はタイにいて、近くだから行かなきゃと気に留めていたものの、いつでも行けるさとたかをくくっていた。そんなときに、路盤がかなり痛んできており、大幅な保線作業が必要で鉄道そのものの存続もあやしい、というような情報を知って慌てて駆けつけたものだ。案の定、2007年からは運休してしまい、その後まだ再開されていない模様だ。これといって特徴がある鉄道ではないが、あの南国のゆるい空気に浸りたくて、また再開したら行きたいものだと近頃よく思うのだ。
パパールで帰路の発車準備をする。レトロに見える客車は1975年日本製。
薪は石炭に比べカロリーが低いので多量に消費する。休む間もなく、せっせと薪を投入する機関助士。狭くて暑い中での重労働だ。
Canon EOS5 EF28-70/2.8, Ricoh GR1, RDP
3月が終わり、名残の雪が降ることも少なくなりました。雪山の輪郭や山肌が丸みを帯びて柔らかくなると、あとは雪どけを待つばかりです。
東京で桜が散った頃、雪国ではようやく春の予感が漂うのです。
雪壁高く
雪融け水の音が遠くからかすかに聞こえる清らかな朝。
深い霞が晴れてくると、高い雪壁に包まれた細い道が姿を現した。
只見線 越後広瀬 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
春の使者
雪国の春は、足踏みをしながらも急ぎ足でやってくる。
その中で、一番初めに実感するのは、やはりフキノトウだろうか。
只見線 魚沼田中-越後広瀬 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
冷たい春風
駅前の雪山はだいぶ融けてきたけれど、まだ列車の姿を隠している。
サヨナラの手が冷たい春風に揺れていた。
只見線 只見 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
花見の余韻残る朝は少し気だるく
人出の多さと陽の高さで、昼は上着を脱ぎたくなるほど汗ばんできて
いつしか風が出てきて、辺りが青く煙る夕刻にまた心躍りだす
桜満開の、外濠の一日
待ちぼうけ
いつもより寄り道が多い散歩に、少し疲れた様子のワン君・・・
そんな風に感じるほど桜は人々の足を止めてしまう。
中央本線 飯田橋-市ヶ谷 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
メタリックな桜
冷たいビル群をバックに、桜の輪郭が浮き彫りになる。
都会ならではの花景色だ。
中央本線 飯田橋-市ヶ谷 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
外濠の夕べ
宵の口、桜はその艶やかさを一層増し、華やかな光を放ちながら舞い踊る。
受ける光源によって如何様にも装いを変え、昼間と違った表情に目を奪われる。
中央本線 飯田橋-市ヶ谷 HASSELBLAD 201F Planar CF 80mmF2.8 T*
御殿場線 山北
今年は春先の陽気で開花がずいぶんと早かったけど、せっかくの週末が晴天とは限らず、なかなか撮影は難しいですね。そんな中で桜の名所、超定番撮影地に行ってきました。
ふたつとも名所といわれるだけあって、すばらしいところ。今まで人が多く集まるところは避けてきましたが、一度は行ってみるもんです。
どちらも地元の方が主催する桜祭りの最中でした。山北では撮影ポイントの橋のたもとには列車時刻表が設置されて、通過する小田急のあさぎり号の通過予定時刻もきちんと記載されています。家山では特産川根茶のご接待もありました。コンビニなどの見あたらない場所ですが、お店もたくさん出ていて食事にも困りません。こういう地域の方々のおもてなしで気持ちのいい一日を過ごしました。ありがとうございました。また来年お目にかかりましょう。
大井川鐵道 家山
Canon EOS5DMk2, 60D, EFMacro100/2.8L, 17-40/4L, Makro-Planar50/2, Distagon35/2
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