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列車が去った後には・・・長くゆったりとした時間と空間が流れてゆきます。
そこにはいつも、いずれまたやって来る次の列車の予感があるのです。
線路から付かず離れず、そこにある名もない小さな一瞬を見つけては、ささやかなアルバムの1ページを重ねてゆきます。
夏の記憶
細い駅前通りにあった金魚屋さん。
そういえば子どもの頃、夏になると家の前にリヤカーの金魚屋さんが来ていたっけ。
遠い夏の記憶。
只見線 越後広瀬 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T
水しぶき飛んだ
線路端にある小さなプール。
一緒に水浴びしたくなるような暑い日。
列車はまだまだ来ない。
只見線 柿ノ木-入広瀬 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T
見沼緑地は、埼玉県のさいたま市から川口市に
またがる首都圏最大級の広大な緑地空間。
かつての巨大な沼地は、いまもその面影を感じる
素晴らしい緑地帯です。
この広大な緑地帯の北端を東武野田線が、
南端を武蔵野線が横切るように走っていて、
列車を眺めながら、自然の中を歩くことのできる、
ゆずの大好きな散歩コースです。
今までのゆずの記事でも数多く登場してきました。
この夏休みは武蔵野線側でお散歩です。
臨時列車の115系スカ色が夏の風景を彩り、
軽快な走行音が蒸し暑さを和らげてくれます。
OMAKE:舎人公園のクマゼミ
シャーシャーと鳴く声が特徴的なクマゼミは、
体長60-70mmの大型のセミ(ミンミンゼミは
体長は33-36mmほど)で、西日本ではセミと
いえばクマゼミを指すそうですが、関東では
あまり馴染みの無いセミです。
左がクマゼミで右がミンミンゼミです。
かつては気候の関係で関東以北には生息して
いないと言われていましたが、近年は都内、埼玉南部でも
鳴き声を耳にすることが多くなりました。
今年は舎人公園でも声を聞くことができ、
運よく撮影できましたので、ここに紹介しました。
黒くて大きいということでは、ゆずと共通点が
あるかも知れません。
暦の上では既に秋。今年は8/3に梅雨が明けて、8/7が立秋なので、本当の夏は僅か4日なのでしょうか・・・でも残暑というよりは夏本番といいたくなります。
暦はいつでも季節を先取りしますが、夏だけはそれが名残惜しく思います。
朝露の小世界
美味しいお米ができる条件は、昼夜の温度差だ。
真夏の一日が終わり、涼しい夜が明ければ、朝露の田んぼで小さな営みが繰り広げられる。
只見線 会津坂本-会津柳津 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
残暑お見舞い
梅雨が明けたと思ったら、暦の上ではほどなく秋になってしまう。
でもまだまだ夏は盛り。駅前のポストは夏の便りを待っている。
只見線 会津坂下 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
夕映え
ヒグラシの鳴き声が寂しげに響く頃、川霧が残照にうっすら染まってゆく。
火照った身体がまだ少し気だるい、夏の夕刻。
只見線 会津水沼-会津中川 HASSELBLAD 201F Sonnar C 150mmF4 T*
北陸に出かけた折、まだ乗車したことがなかった氷見線に乗ってみた。高岡の駅は北陸新幹線伸延にともない駅ビル工事の真っ
最中。そんな高岡駅の端っこのホームから2両編成のキハに乗車した。当初の予定では終点氷見まで行って、あとは雨晴の海岸線が有名だから、途中下車して列
車を撮影と気軽に考えていた。
高岡を出ると左にカーブ、線路の両側に家が建ち並ぶ中を列車は走る。途中、能町の駅はホームは短いけど、広大なヤードが広がっている。今はほとんど使われていないようでガランとしているが、氷見線が臨港鉄道的な路線であったことをしのばせる。
こんな感じで、草ぼうぼうのヤードの向こうに「謎」の車両が目にとまった。これは見過ごせない。
列車が伏木の駅に進入する直前、右の車窓から駅のはずれのヤードが見える。そこに一瞬、白っぽい色の路面電車風の車両が目に入った。
あれはなんだ、と心の中で色めき立つが、列車はすぐにホームに入ってヤードは見えなくなった。一瞬の出来事で車両の判別はつかない。場所柄、万葉線の旧型電車が留置してあるのかと思ったけど、形が少し違うような気がする。非常に気になる。ともあれ、これは現地を確認しなければなるまいということで、氷見まで乗車したあと、すぐに折り返し伏木で途中下車。そのまま駅を出てめざすヤードの方まで歩いて行くことにした。
ヤードは駅からほど近く、伏木港に隣接した場所だった。公道に面しているのでよく見える。お目当ての電車は、ややくたびれた姿だが、廃車になってそのまま朽ち果てていくという感じではなく、あちこち修復のあとが見える。どうやらレストア途上のようだ。このヤードには他にもいろいろとおもしろい留置車両があって非常に興味深い。近くに寄って詳細に見たいところだが、それはだめなので公道に沿ってヤードの反対側まで行き、望遠レンズでじっくりと観察した。
あとからネットなどで調べたところ、この伏木貨物ヤードはどうも 「その筋の人々」 にとっては有名な場所のようです。かつて、このあたりは製紙工場、化学工場などへの引き込み線があり、また近くに油槽所もあって、貨物ヤードはその名残のようです。現在はヤードとしての使命はほとんど終えたものの、JR貨物と北陸ロジスティックスというところが管理する場所で、各地から旧型車両を集めて整備した上で引取先に売却するということをしているらしい。そのための車両置き場として活用されているということです。
一瞬垣間見た問題の白っぽい路面電車は、静岡鉄道清水市内線のモハ65型。現存する貴重な生き残りの電車でした。長らく地元で保存されていたものが事情で存続できなくなり、場所をこちらに移してコツコツと修復が続けられているということでした。そんな貴重な電車だとはつゆ知らず、車窓からチラッと見えた電車を追って途中下車。意外な収穫があって楽しい一日でした。
修復までには、まだ時間がかかりそうだが貴重なモハ65。このヤードも伏木駅の構内表示も日本語とロシア語の併記で土地柄を感じさせます。
この日見ることができた留置車両たち。モハ65の後ろは、これまた貴重な北陸鉄道金沢市内線の路面電車2202号。こちらも保存団体によって修復作業が続いているそうです。隠れて見にくいですが、紫色の電車は万葉線にいたデ7062、手前の車掌車ヨ8000はきれいですね。
可愛らしいスイッチャーもいます。この車庫の中には、かつての茨城交通(今のひたちなか海浜鉄道)のロッド式ディーゼル機関車ケキ102がいました。
蒸気機関車の動輪とおぼしき物体も。
大量に留置されたワム38000。少し色あせたブルーの車体が夏の強い日差しに照らされて一抹の哀愁を感じさせます。
鉄道趣味の中でも引き込み線や貨物ヤード、臨港鉄道などを専門とする方々も多数おられると聞いています。自分自身も小学生の頃、名古屋の実家の近くに専売公社の引き込み線があり、日本通運の小さな黄色のスイッチャーがたまに貨車を引いていた姿が原体験としてあるので、こういうものは嫌いではありません。この世界は思わぬ発見があって、奥が深いですね。
FUJI X-E1 FUJINON XF 18-55/2.8-4 (写真はすべて敷地外から撮影)
○○○○○ 勝手に 「JR北海道応援企画」 の続き○○○○○
陽炎たつ午後
JR北海道 千歳線 上野幌ー北広島 2013.6 the final week
Canon EOS 5DMarkll EF70-200mm F4L
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OMAKE
前回(7/25)、今回記事の撮影は、JR千歳線の複線化によって従来の千歳線が旧線となり、その跡地を利用して作られたサイクリングロード(東札幌-北広島間 )を、レンタル自転車でポタリングしながらのものでした。
札幌駅前でレンタルした自転車、1日500円。
選び放題だけれど、放置自転車の流用なので、ま、それなりのようです・・・。
鉄道跡地なのでアップダウンが少なく、お散歩やジョギングをする人もたくさんいました。上野幌-北広島間では、緑の森の中を通る箇所も多く、ここを列車が走っていた頃はどんな風だったんだろうと想像してしまいます。
同じく、上野幌-北広島間は平行するJR千歳線に近く、絶好の列車撮影ポイントです。 気持ちのよい自転車行ですが、普段の運動不足が祟って、慣れない自転車をこぐのも、ふうふう、しんどい。わずかの昇りでも息が切れます・・・。
疲れたら自転車を停めて、列車を眺めてゆっくり撮影して・・・アァ幸せ。そんなことなのでありました。
始点、東札幌の表示。
北広島まで往復約40キロ、札幌まで合わせても50キロくらいかな。途中、子供を乗せたママチャリや走るおじさんにも抜かれるようでは・・・。
体力つけないとね。
OMAKE撮影
Canon EOS5DMarkll EF70-200mm F4 ・ EF17-40mm F4 SonyCyber-shot RX100
Thanks 326
集中豪雨の後、久しぶりに姿をみせた青空。
キハ205が走った夏の一日。
雨上がりの朝
強い朝陽が見る見るうちに朝露を消してゆく。
その向こうをキハ205がゆっくりと走ってゆく。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 201F Sonnar C 150mmF4 T*
真昼の構内
那珂湊は中心駅らしく、構内が開け、何本もの線路が走っている。
向こうのホームに巡回中のおさむくんがいた。
ひたちなか海浜鉄道 那珂湊 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
夏空へ向かって
平磯を出て磯崎に向かう直線は、海の近くにありながら、どこか高原の匂いがする。
豪雨の後の夏空は、海霧でかすかに煙っていた。
ひたちなか海浜鉄道 平磯-磯崎 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
白い花咲く夏草の向こうを地鉄の電車が行く。 愛本~内山
夏は自然の中のあらゆる生命力が大きく躍動する季節だと思う。じっさい夏草の勢いはすごい。その丈の伸ばし方といい、広がる繁殖力といい、強い意志を感じるような旺盛な力だ。
農家の方々にとっては雑草は天敵のようなものだから、この日もあちらこちらで草刈り機のモーターの音が聞こえた。田舎というのは都会よりも湿気が多いような気がする。湿気というより水分と言い換えてもいいかもしれない。アスファルト舗装されていない地表が広がって、土中には水分が詰まっている。
2日前まで雨が続き、今日は雲は多いものの、また朝から強い日差しが照りつけている。地中に蓄えられた水分が強い日差しによって蒸発し、空中にとどまっているような重い湿気を感じる空気だ。
この冬に雪の鉄橋を見に行った富山地鉄。(こちら→http://blog.rail-on.com/2013/01/post-f5ab.html ) あのときは立山線だった。季節が変わり、再び訪れたのは宇奈月までの本線だ。事前に地図を見て、宇奈月に近いあたりまで行こうと決めていた。電車は魚津を過ぎて北陸本線から離れ、右にカーブして内陸に向かう。家並みがだんだんとまばらになり、田んぼが広がってくる。建設途中の北陸新幹線の高架下をくぐる。真新しい白いコンクリートがまぶしい。
車窓から撮影ポイントをうかがう。結局名前にひかれて、まずは愛本で下車した。かつては交換可能で向かい側にはホームの遺構も見てとれる。背後の森が、しだいにホームの跡を飲み込んで森に同化しようとしている。ここで上下2本の列車を撮影したあと、となりの内山まで水を飲みながら一駅歩いてみることにする。
むかし西武鉄道でなじみのレッドアローがやってきた。 愛本
愛本~内山 (開いている踏切から後追いで撮影)
愛本~内山
内山駅の待合室は小さな座布団が敷かれてきれいに掃除されていた。ここで冷たいお茶を飲んで一服。元気を出して交換列車を1本撮影して下立に向かう。下立は目の前に田んぼが広がるすがすがしい駅。風に吹かれて夕暮れまでのひとときをここで過ごす。
富山地方鉄道の駅はなかなか味わい深い駅が多い。内山駅も木造駅舎にアルミサッシではない建具で、無人駅ながら良いたたずまいである。
下立
Canon EOS5DMk2, Makro-Planar50/2, Distagon35/2
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