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2014年2月

2014年2月28日 (金)

遥かなる旅愁-極寒模様-2  深川俊一郎

極寒の大地では、晴れ・曇り・雪などの気象現象の境界がとても曖昧に感じます。
青空にいつも粉雪が舞っていたり、吹雪の向こうに太陽がぼんやりと揺れていたり・・・
厳しい低温による大気の状態が織りなす自然の奥深さなのでしょう。

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雪時々晴れ


深い山から凍てついた冷たい風が降りてくる。
粉雪のスクリーンはオレンジ色の列車を柔らかく縁取っていた。
根室本線 島ノ下-富良野 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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極寒の森へ


痛いほどの低温の朝は、全ての輪郭が凍りついて静かに眠る。
霧氷の彼方の深い森が繊細に光っていた。
根室本線 金山-東鹿越 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

2014年2月26日 (水)

民衆の鉄路(上) ネパール   服部一人

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 昨年11月に青山のギャラリーストークスでおこないました日本大学芸術学部写真学科卒業生の鉄道写真展、私はインドのダージリンヒマラヤン鉄道とネパールのジャナカプール鉄道を出品しました。そのとき展示した写真も含め、今回から2回に分けて、ネパール唯一の鉄道であるジャナカプール鉄道訪問記をお届けします。取材は昨年の2月です。


ジャナカプール鉄道 ネパール~インド国際行商列車

 ジャナカプール鉄道は1935年、イギリスが支配していたインド帝国の時代に作られた。起点のジャイナガールはインド側。ネパール側のボーダー、カジュリを経由してジャナカプールまでの約29キロ。かつてはさらに先のビザルプラまでの路線もあったが現在では廃止され、線路は土に埋もれている。762ミリのナローゲージでインド国鉄のブロードゲージに比べると大幅に狭い。

 この鉄道は、その筋の人にとっては有名な存在。かつてSLが走っていた頃には日本人のファンが何人も訪れている。僕も昔からずっと気になってはいたが、行く機会がないままだった。かつては首都カトマンズから、でこぼこ道を長時間かけてたどり着く苦労の多い場所だった。最近では国内線のフライトもできてずっと便利になった。長年の想いを果たすべく現地に向かった。


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ジャナカプール駅と市内のようす。ジャナカプールはインドの有名な叙情詩「ラーマーヤナ」の舞台の1つ。市内にはゆかりの寺がある。


 カトマンズからの小さなプロペラ機は離陸してわずか30分足らずでジャナカプールに向け着陸態勢に入った。眼下に広がる風景はあきらかにカトマンズとは違っている。もはやヒマラヤのような急峻な山々は見あたらず、ただただ平原が広がっている。高度が下がるにつれ次第にはっきりと見えてくる地上は、低木がまばらに生え、いくつもの集落が点在する。乾期特有の緑の少ない砂埃が舞うような風景だ。

 インドと1000キロ以上にもわたって国境を接するネパール南部のこのあたりはタライ地方と呼ばれ、山岳国ネパールにあってめずらしく平原が広がる。ネパールにとっては貴重な穀倉地帯である。しかし自然環境は夏は40度にならんとする灼熱、乾期の冬は濃霧が出て気温も下がるいう厳しい土地柄でもある。

 ジャナカプール空港はだだっ広い空き地に、建物がひとつぽつんとあるだけの田舎の空港だ。同じ飛行機に乗ってきた地元政治家ご一行様が、支持者たちの鳴り物入りのにぎやかな歓迎を受けて立ち去ってしまうと、あたりはしーんとして人影もまばらだ。外国人は私1人。タクシーも見あたらない。しかたなく空港を出たところまで歩くと、木の下で昼寝をしているリクシャーが数台。ひとりに声をかけ、予約してあるホテルまで行くように頼む。デコボコ道に揺られながら、外国人はカモと思われたか、熱心な売り込みが始まる。「俺がいいホテルを知っている。」「何日いるんだ、明日はどこに行くんだ?」「ミティラーアートにジャナキ寺院の観光はどうだ?」適当に返事をしながら相手をしているうちに町に入った。歩いている人々はカトマンズのネパール人とは違う、インド系の彫りの深い顔つきの人が多い。

 着いたところはまったく別のホテル。ここじゃないと言っても自信たっぷりに「ここが一番いいホテルだ。ここに泊まるといい。」悪びれたところはまったくない。インドではこういうリクシャーはよくいるが、カトマンズではあまり見かけない。もうここはインド文化圏だ。

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ジャナカプールにあった料金表。インド側の終点ジャイナガールまでは1等50ルピー、2等29ルピーとある。(1ネパールルピーは約1円)

 ホテルに荷物を置くと、さっそく駅に向かうことにした。事前に調べた時刻表では1日3往復の列車があったのだが、ある外国人のサイトには、保線が悪く運休していたという書き込みもあった。なにはともあれ、まずちゃんと動いている姿を見ないことには落ち着かない。
 
 町はずれにある駅に着くと、広いホームには長い編成の客車が停まっていた。駅の窓口は閉まっていたが、人の往来はあるし、すでに乗車しているお客も何人かいる。どうやら営業していそうな気配でホッとする。しかし目の前に停まっている客車は恐ろしくボロい。窓ガラスはなく、塗装ははげ、いたるところに投げやりな、その場しのぎの補修が施してある。車内に入ると、これもすさまじい。天井は落ち、椅子は壊れて、床には穴があいている。満身創痍というか、これではほとんど廃車体である。本当に走るのか不安になるほどの惨状だ。落ち着いて、さらにあたりを見渡すと駅が実に汚い。だいたいネパールの町はよくゴミが落ちているものだが、ここもひどい。使われなくなった線路や車両の裏側などは近隣住民のトイレにもなっている。
 
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 いやはや、聞きしにまさるものだとため息をつきながら、少し離れた車庫の方に歩く。オイルで黒くなった地面に工具を並べて、なにやらディーゼル機関車の整備をしている。客車ほどではないが、こちらもけっこう年季が入っている。突然あらわれた外国人にさして興味を示すでもなく、何度も調整を繰り返しながら様子を見ている。どうもあまり調子がよくなさそうだ。

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 ここで働いている人に聞いてわかったことは、現在は機関車がこの1台しかないので列車は1往復のみ。朝インド側のジャイナガールを出て、お昼前にここジャナカプールに到着し、午後3時頃にまたジャイナガールに向けて戻るというもの。所要時間は2時間くらいということは、時速にすると15キロ以下。まぁ、自転車よりは少し速いかという程度。機関車はインド国鉄から払い下げられた中古車だが、メンテナンスの予算が十分にないため、だましだまし使っているようだ。部品の交換が必要になると、もう1台の機関車から外して取り付けるらしい。たしかにすぐ隣にはあちこち部品が外された哀れな姿の廃車体が置いてある。機関車の具合が悪い日には運休することもあるという。燃料の軽油が調達できずに1ヶ月以上運休していたこともあったそうだ。ますますもって、いやはやである。
 
 そんな話をしているうちに整備も終わったらしく、機関車は駅に向かって動いていった。ホームには5両の客車に2両の貨車が連結された列車が出発を待っている。どこからわいてきたかと思うほど、ずいぶんと人が増えている。すでに車内は満席だ……。いや満席というよりすし詰めに近い。よく見ると車内には人だけでなく大きな荷物も天井まで積み上げられている。さらに屋根の上にも機関車のまわりにも、もう人、人、人である。壮観な眺めだが、明らかに定員オーバーである。これでは機関車にも線路にも大きな負担がかかってますます消耗の激しいことだろう。駅からしばらく歩いた鉄橋まで移動し、ここで列車を撮影することにした。待つことしばし。駅の方角から出発のタイフォーンが聞こえたが、なかなか列車はやってこない。やがてゆっくりと鉄橋の上に姿をあらわした列車は、歩くよりほんの少し速いくらいのスピードで、恐る恐るといった感じで鉄橋を渡っていった。

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オンボロとはいえ、とりあえず動いている列車を見ることができてホッとした。明日はネパール側の国境駅カジュリまで行ってみよう。(続く)


Canon EOS5DMk2, 60D, EF17-40/4L, EFMacro100/2.8L, Makro-Planar50/2, Distagon35/2

2014年2月24日 (月)

ゆずと行く・・冷たい冬にも  伊勢新一郎

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    夕焼け空がなごり惜しくも暮れていく

    冷たい風も、少しずつだけど暖かく感じる瞬間・・・

    ゆずよ、優しげな川面に沿ってぼんやり歩こう

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2014年2月22日 (土)

LongDistance -- 140222 --  梅村貴子

_____↑↑↑↑↑ Blue SKY Blue ↑↑↑↑↑

晴れ上がった午後
サングラス越しに深く青い空が広がった

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宗谷本線   南美深・音威子府・天塩中川-歌内
Canon EOS 5DMarkll ・ 6D / EF17-40mmF4 ・ EF24-105mmF4

2014年2月20日 (木)

新幹線ランドスケープ  -140220-  太和田光一郎

                               ・・・大雪警報・・・

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東京駅を定刻に出発したものの、熱海に1時間40分の遅れで到着。かろうじてまだ動いていた伊東線・伊豆急行に乗ることが出来ました。

普段は、温暖な伊豆半島。宇佐美は雨なのに、その先の伊豆高原や大川がすでに10cm近い積雪で、突き刺すような風雪に、この日の南岸低気圧の脅威を肌で感じました。

①  東海道新幹線 東京-品川間

②         〃         新横浜-小田原間      

③      〃            〃

撮影 2014.2.8    Nikon D4  24-70mm F2.8

2014年2月18日 (火)

遥かなる旅愁-極寒模様-1  深川俊一郎

東京に45年ぶりの大雪が降ったその日、北海道の内陸部ではマイナス25℃の朝を迎えました。
緩やかに高気圧に覆われましたが、放射冷却で張り詰めたように冷え込んだのです。
北海道の厳冬期は「寒い」というよりは、呼吸するだけで「痛い」という表現が適しています。そこには人を寄せ付けない厳しさ故の美しさがあるのです。

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氷晶の大地


澄んだ濃い青空に霧氷が光っている。
列車が巻き上げる雪煙はゆっくりと舞っている。
石勝線 沼ノ沢-南清水沢 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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白い峠道


ゆるやかなS字カーブをゆっくりと列車が辿ってくる。
迎えるように雲の端から陽が差してきた。
石勝線 清水沢-鹿ノ谷 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

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白煙残る


宵闇迫る原野に踏切の灯が瞬く。
列車が去った後に名残の小さな白煙が舞っていた。
根室本線 幾寅-落合 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

2014年2月16日 (日)

大雪の週末   服部一人

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もう二月も半ば。立春も過ぎ、日が長くなってきたことを実感することもしばしば。ときおり暖かい日もあり、春が近づいていることを感じないではないが、ひとたび雪となれば、いまだ厳然とした真冬なのだとあらためて思う。

雪の週末、所用の帰り、福島から戻る。乗車したやまびこ号は大宮駅のポイント凍結のため、郡山で1時間50分の停車。冬の東北新幹線は東京が近づくにつれて、雪が薄らいでいくものだが、この日は福島も東京も雪景色は変わらず。都心も猛吹雪が舞っていた。

FUJI X-E1 Fujinon XF18-55/2.8-4

 

2014年2月14日 (金)

ゆずと行く・・雪の降る日に  伊勢新一郎

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この冬のきびしい寒さにもようやく慣れてきました。

先日の大雪で、見慣れた街もすっかり雪景色に変わり、
普段と違った雰囲気を作ってくれました。

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都会で降る雪は、めずらしさも手伝って
思わずカメラを向けてしまいます。

この日も思わぬ大雪にシャッターを切りましたが、
慣れない雪の撮影は結構難しいものです。
 

降りしきる雪の凄さも、美しさも
写し撮れないけれど、それもまた良しとしましょう。

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2014年2月12日 (水)

LongDistance -- 140212 --  梅村貴子

 _______________***** DD51  The colors of night  *****

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夜の遠軽駅で会いたかったのはラッセルと・・・、そしてもう一人、玉ねぎ貨物。
‥‥‥‥
翌朝改めてのご対面
。夏には何回かお目にかかっていたが雪の中を走る姿もまたよろし。

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colors   JR北海道   石北本線 遠軽駅
2枚目  瀬戸瀬-遠軽 ・ 3.4枚目  生田原-金華
Canon EOS 5D Markll ・ 6D /  EF24-105mm F4L  ・ EF70-200mm F4L

2014年2月10日 (月)

新幹線ランドスケープ  -140210-  太和田光一郎  

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やっと撮れました。ゆりかもめがいい場所にピッタリと(写真2)。運行の正確さでは、世界でもトップクラスの日本の鉄道ですが、ここまで来るともう運ですね。

① 2014.1.25 東海道新幹線 東京-品川間

② 2014.1.9         〃               〃

③ 2014.1.10     〃        新横浜-品川間

④    〃           〃            〃

Nikon D4 24-70mm F2.8

2014年2月 8日 (土)

有軌電車のある街-5  深川俊一郎

林立するビルの狭間には、未だに古い家並みが軒を連ねている大連の街。
そんな普段着の姿に、市電はしっくりと溶け込んでいます。

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庭先は電車道


空っ風吹きわたる冬の大連を歩いていると、店先の陽だまりがとてもありがたい。
子供たちや犬の無邪気さはどこも同じだと思う。
そこだけは時代から取り残されたように、ゆっくりと時が流れている。
大連市電 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

2014年2月 6日 (木)

レンズマウントアダプターあそび Mロッコール28/2.8×FUJI X-E1@銚子電鉄   服部一人

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以前、パナソニックとライカレンズの組み合わせを試したことがあった。(こちら→http://blog.rail-on.com/2012/11/post-f324.html
今回はFUJI X-E1である。このカメラを手に入れたときから、マウントアダプターを使って手持ちのレンズをいろいろと楽しみたいと思っていた。まず手始めにMロッコール28/2.8。これは1981年に発売になったミノルタCLEの交換レンズとして発表されたものだ。ミノルタCLEはライカMマウントのレンジファインダー機。いまもって一定の人気がある名機である。僕も出て数年後に標準のMロッコール40/2付きで中古で購入して使っていた。本家ライカMシリーズにもなかった絞り優先の自動露出が便利で旅によく持っていった。このMロッコール28/2.8はワイドの交換レンズが欲しくて、84〜85年頃に今はなき新宿さくらやで新品を購入した。
ミノルタCLEボディは、のちに友人に売ってしまったが、このレンズは周辺まで非常にシャープな写りで気に入っていたので手元に残し、ライカMボディに付けて時々使っていた。28ミリという焦点距離はAPS-Cサイズだと約42ミリ程度。スナップを撮るにはちょうどいい。先日、これを持って銚子電鉄に出かけてきた。この季節にしては暖かな天気で、青空の下、かつての営団地下鉄の赤い電車が一日行ったり来たりしていた。

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終点外川まで乗車。駅周辺でスナップして折り返し列車の出発を撮る。構内の外れには801号が留置されていた。Mロッコール28/2.8は約30年前のレンズでデジタルとの相性など、まるで考慮されていないが実によく写る。隅までシャープで歪曲も目立たず、色収差もほぼ無い。現代の目で判断しても優秀なレンズと言える。トーンは柔らかめで、画面の中に光源が入ると全体にハレーションが出て白っぽくなるが、そのふわふわの描写も何かの表現に使えるかもしれない。


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犬吠

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本銚子は切り通しにある小さな無人駅だが、近所に学校があり、ちょうど子供たちの下校時刻だった。冬の日差しなので切り通しの中までは日があたらない。感度を上げてシャッタースピードをかせぐ。絞りは5.6。FUJI X-E1は高感度のノイズが少なく非常にきれいな絵ができるので気に入っている。このカメラを使うようになって、夕方から夜にかけてのスナップを撮るのが楽しみになった。


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ボディに付けた姿もなかなかサマになる。アダプターはKIPON。ピント合わせは、絞るときは目測。精密に合わせるときにはフォーカスの拡大をする。FUJI X-E1はファインダーにピーキング機能があるので重宝する。一日使ってみて、シャープな描写、使いやすい焦点距離、ボディとのバランスの良さなどで気に入ってしまった。これからもこの組み合わせはけっこう使えると手応えを感じた。レンズ1本だけの撮影は迷いがなくていい。こういう小さなカメラとレンズは、銚子電鉄のような小さな鉄道を訪ねるにはぴったりのような気がした。

さて、今は手持ちのライカレンズでいろいろ試している。こちらも近いうちにブログでお届けします。


FUJI X-E1 Mロッコール28/2.8


2014年2月 4日 (火)

ゆずとクルマとAOR 伊勢新一郎

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春夏秋冬・・・時は流れて、季節は巡る。
お気に入りのクルマと音楽があれば、どこにでも行ける。

久しぶりにいろいろと書いてみたいと思いますが、今回は先に理由を
書いておきます。1つ目は偉大なミュージシャン大瀧詠一さんが亡く
なられたこと。本当に残念なことですが、ご冥福をお祈りしたいと思い
ます。2つ目は小さいことですが、長らく愛用したクルマを手放したこと。

昨年末に急逝された大瀧氏の音楽にはいつも刺激を受けておりました。
「A LONG VACATION」、「EACH TIME」、「NAIGARA TRIANGLE2」等々、
その素晴らしいサウンドはフィルスペクターのウォール・オブ・サウンドを
源流としたナイアガラサウンド呼ばれるもので、1980年当時、街角で偶
然聞いた「さらばシベリア鉄道」や「恋するカレン」が19歳の私を一発
でとりこにしました。それは13歳の時に陶酔した「ONLY YESTERDAY」
(Carpenters)以来ずっと待ち望んでいたサウンドだったのです。

様々な楽器の音色を極めて繊細に積み重ねられた音の壁。そうした
重厚さを写真でも表現できないものかと今でも試行錯誤しています。

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大瀧氏は、独自の音楽理論も提唱しており、とくに影響を受けたのが
「分母分子論」で、僭越ながら私なりの解釈で説明しますと、文化は
先人から影響を受けて継承されるていくもの。それは原本からコピーを
とり、さらにそのコピーからコピーしていくようなものであり、コピーを
重ねることでいつしか先人の考えや視点が薄れてしまう。従って、創作
の過程では自分にとっての原点(分母)に戻ることが好ましいというもの。
かなりの曲解かもしれませんが、この考え方に共感を覚えます。
私も「過去の自分をコピー」してしまわないよう、悩んだときには原点
まで戻ることを心がけています。

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さて、クルマの話です。
犬仲間からは「ゆず号」と呼ばれていたミラジーノですが、この1月末で
車検が切れることもあり、また昨年末に次に乗りたいようなクルマが
出現したために思い切って手放すことにしました。9年9万km、事故なく
走ってくれたことに、感謝したいと思います。

軽自動車に乗った9年間、今まで割りと大きな車に乗っていた感覚から
すると意外な発見が多く、まず最近の軽はよくできていて、よく走る。
そして最大のメリットは狭い道に躊躇せず入り込め、狭いスペースに停
めることができる、とにかく気軽にどこへでも出かけることができる乗り物
として、まさに日本にぴったりな規格だと感心しました。

ですので、次のクルマも軽自動車になりますが、その万能性を活かして、
ゆずと新しい思い出が作れたらと思います。

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今日の最後に、大瀧詠一さんの名曲の中から、私のお気に入りを

1.さらばシベリア鉄道(A LONG VACATION)
2.銀色のジェット(EACH TIME)
3.魔法の瞳(EACH TIME)
4.恋するカレン(A LONG VACATION)
5.ハートじかけのオレンジ(NAIGARA TRIANGLE2)

提供曲からは
1.あなただけ I LOVE YOU  須藤 薫さん
2.風立ちぬ 松田 聖子さん
3.夢で逢えたら 吉田 美奈子さん 
4.探偵物語 薬師丸ひろ子さん
5.熱き心に 小林 旭さん

「魔法の瞳」は、84年初出時のアルバムのトップを飾る曲でしたが、再発
の度に変更され、86年盤ではロングバージョン化されて3曲目に、89年の
CD盤ではリストから外されてしまい、2004年の20周年盤で9曲目に復活。
今年3月発売予定の30周年盤は、曲順もあらたにした“Final Complete
EACH TIME”とのことですから、どの位置に入るか興味深いです。わたし
的にはやはり1曲目がふさわしいとは思うのですが。

「夢で逢えたら」は、最近薬師丸ひろ子さんがカバーしています。とても
いい仕上がりで名曲をさらに名曲にしています。

本当にいつまでも心の師として仰ぎたい、大瀧詠一さん。
心からご冥福をお祈りいたします。

ああああ

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2014年2月 2日 (日)

LongDistance -- 140202 --  梅村貴子

_____☆☆☆☆☆☆☆ 遠軽の夜  ☆☆☆☆☆☆☆

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昨冬会ったときの、雪を高らかに巻き上げていた迫力とはひと味違った様相で、その人はやって来た。
また会えた・・・。
私の本当の冬がやっと始まった。

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JR北海道 石北本線 遠軽駅   2014.1
Canon EOS 5D Markll ・ 6D    EF24-105mm F4L ・ EF70-200mm F4L

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