夏色の旅―小湊鉄道 深川俊一郎
夏休みに入り、都会の電車が空いてくると、自分もどこかに無性に旅立ちたくなります。
ささやかだけど、旅する列車の風情が漂う房総の小さな鉄道で、真夏の印象を綴ります。
広い構内
内房線の五井駅からその小さな鉄道は始まっている。
架線のない構内は広々として、どこか懐かしさがこみあげてくる。
サボ交換
行き先が変わるごとにサボを交換するのも車掌さんの仕事だ。
ガチャガチャと金属がすれる音がホームに響く。
出発
「只今36℃!」と一言告げて、出発の手が挙がった。
空から暑気が絶え間なく降り注ぐ。
気だるい午後
少し生温かい風が、気だるく眠りを誘う。
真夏の午後の夢・・・
真夏のキャンバス
こちらも眠くなってきた。
深い緑の車窓をボーっと眺めていると、踏切のミラーに自分の乗っている列車が映ってハッと目が覚めた。
こかげ
この暑さに皆が木陰を求めて集まってきた。
先客のにゃんこは我関せずだ。
発車
静寂のホームに出発の笛の音が響く。
夏の旅が心に残る。
夏空へ
線路脇の標識はなぜか旅愁を誘う。
夏空に向ってどこまでも・・・
小湊鉄道にて HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
« 新幹線500系 東京の頃 服部一人 | トップページ | LongDistance -- 140816 SSC2 -- 梅村貴子 »
「深川俊一郎」カテゴリの記事
- 路面電車紀行-熊本市電5014号車引退① 深川俊一郎(2025.05.18)
- 落花盛ん-小湊鐵道2025 深川俊一郎(2025.05.06)
- 地元の桜2025 深川俊一郎(2025.04.24)
- 北へのいざない-宗谷本線2025⑦ 深川俊一郎(2025.04.12)
- 北へのいざない-宗谷本線2025⑥ 深川俊一郎(2025.03.30)
コメント
« 新幹線500系 東京の頃 服部一人 | トップページ | LongDistance -- 140816 SSC2 -- 梅村貴子 »
3枚目の「出発」、構図といいシャッターチャンスといいドンピシャですね。気持ちいい作品を楽しませて頂きました。
投稿: ベッサホイ | 2014年8月14日 (木) 10時14分
いつもご覧いただきありがとうございます。
小湊は未だに旅情たっぷりの汽車旅が楽しめます。駅員さんの頼もしい表情を頂戴しました。
投稿: 深川俊一郎 | 2014年8月15日 (金) 00時05分