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門司港駅の長大なホームはかつての大ターミナル駅の証。今は静かな門司港駅だが、連絡船があった頃の人々の往来はどれほどのものだったろう。
いわずと知れた門司港である。
わざわざ「駅チカの……」などとことわらなくても、駅から何から、もう町全体昭和風情だらけである。いや、昭和以前の大正明治風情まである。さすが門司港レトロと言って売り物にしているだけある。どこをどう撮ってもシブい写真になってしまう。
ましてこの日は雨がしとしと降るような一日だったので、いやがうえにも気分は盛り上がり、わびさび度が増して感じられた。月並みな言い方だが、町のあちこちに哀愁と懐かしさが巣くっている。こういう町の雰囲気は簡単にできるものではない。往時の繁栄がいかに華やかなればこそ、いっそう今の枯れた風情が際立つというものだ。
重要文化財の有名な駅舎は、現在長期修復中で見えない。昔の青森、高松などと同じく、海に面した終着駅というのはいいものだなぁと思います。
門司港には昔ながらの市場が多い。こちらは栄町銀天街。雨の日はアーケードは助かります。
続いて門司中央市場。この日は休日だったので閉まっている店が多いのですが、両側びっしりとシャッターが閉じられた狭い通路を歩くのは不思議な感覚。市場というより無機質な迷宮の中にいるような感じがします。
町の中をぐるぐるまわってたどり着いたのは、本日のお目当て、西鉄北九州線の100形。でべそのような前照灯が魅力です。きれいに塗装されて門司港レトロ地区の駐車場にあります。
FUJI X-E1 Fujinon XF18-55/2.8-4 VOL.562
*白い雪が青く染まるひととき***気温は低くても気持ちはぽかぽか*
JR北海道 宗谷本線 天塩中川駅 天塩中川-佐久
Canon EOS 6D EF17-40mm / OLYMPUS OM-D E-M1 40-150mm F2.8
______________________****** OMAKE ******
天塩中川駅舎は、昨年、落成当時を再現した改修工事が行われました。
地元産のトドマツを用いたそうで、待合室内は樹木の良い香りに包まれ、板張りの外壁や格子状の窓が素敵でした。トイレも暖かくて快適!厳冬の撮影中にはWCの場所のチェックは必須です、男性には分からないだろうけれどね(^^;
Vol.561
抜けるようなコバルトブルーの空が広がった12月に、ひたちなか海浜鉄道のキハ222が引退しました。
私より年上の昭和37年生まれ。北海道から渡ってきた、私にとっては懐かしい形でした。
木枯しと共に
紺とクリーム色の塗装には、冬空がとてもよく似合っていた。爽やかでありながら、温かい色だ。
1両の姿がのんびりしていて好きだったが、時には黄色に赤線のキハ2004とのコンビネーションで、これもまた良かった。
キハ222は引退しても、まだまだ他の旧型車がのんびりした田園風景を走るひたちなか海浜鉄道は、とても魅力的だ。
HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*・Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
Vol.559
年に何回か京都駅に降り立つのだが、この駅ビルの上方にある展望台に行くのを楽しみにしている。駅のコンコースから長いエスカレーターで空に向かって登っていくような感覚が不思議だ。ところで京都駅前といえばやはり京都タワー。ここから見るタワーの眺めも気に入っている。
このモダンな駅ビルが作られるときには、古都京都にふさわしい建築かどうかで論争もあったと聞く。今では京都の顔としてすっかり見慣れているが、いつできたのだろうかと調べてみると1997年9月である。もう15年以上も昔のことだったか。
駅ビルはモダンだが、ホームに降りれば昔ながらの京都駅の風情が残っていた。鉄骨にリベットの数々が打ち込まれた支柱とゆるやかにカーブした梁、明かり取りの天窓、なかなか味のある構造だ。奈良線のホームでは懐かしい103系も健在だ。
FUJI X-E1 FIJINON XF18-55/2.8-4 VOL557
12月からの度重なる大雪で、今年の正月はすっかり深雪に埋もれていました。
凍える真冬日が続き、いつもに増して厳しい松の内です。
黒い夜明け
厚い雪雲の合間に冷たい朝焼けが覗く。
すぐにその後からさらに厚い雪雲が追いかけてくる。
只見線 会津坂本-会津柳津 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
白い眠り
僅か1ヶ月の間に世界が一変する。
色づく木々がその葉を落としたかと思うと、枯色一色になり、そしてあとはひたすら積雪を増すのみである。
この激しい変化のありさまは、毎年のことだけれど、いつも圧倒される。
森と風雪の狭間からかすかに列車が見えてきた。
只見線 会津檜原-会津西方 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
雪まだやまぬ
向こうの古民家が霞むほど雪は降り続く。
目を凝らして見ると、抑揚をつけてリズムを刻むように雪が躍っている。
只見線 会津水沼-会津中川 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*
森の番人
「気をつけて行くのだよ」とも「ここから先は行ってはならぬ」とも聞こえる。
森の入口にある深い雪に埋もれた踏切。
只見線 早戸-会津水沼 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*
Vol.554
前回のブログにあるとおり、お正月は大阪に出かけて阪堺電車の初詣輸送を撮影しました。さて、その撮影の合間や行き帰りであっちこっちカメラ散歩を楽しみました。
東京から来ると、大阪という土地はとてもエキゾチックに目に映ります。電車に乗っても町を歩いていても、風俗や文化が東と違うのでとてもおもしろいです。大阪はもう何度も来ているけれど、いまだに飽きることなくこの異国情緒を楽しんでいます。そして夜は関西名物「粉もの」。モダン焼きもたこ焼きもビールと一緒にいただきました。あー大阪は楽しいな。また来よう。 御堂筋線の地下鉄。よそ者には蛍光灯の配置が独特に感じます。
東京ではもう見られなくなった103系電車もまだ健在です。この天王寺駅行き止まりホームは昔のターミナル駅の風情があって好きです。
同じ103系でもこの緑色にいちばん懐かしさを感じます。ちょうど僕が東京に出てきた頃、山手線の103系がこの色でした。
大阪駅の南北を結ぶ連絡通路はホームを眺めるのに楽しい場所。夜はイルミネーションありました。
新幹線500系も西ではまだ元気に走ってます。このノーズの長さとボディの丸さがかっこいいです。
JR大阪駅から阪急梅田駅に歩いて行く途中に新梅田食堂街があります。この天井の低さが「駅チカの昭和風情」ですね。お正月なのでやっているお店は少なく、人どおりも閑散としていました。
新梅田食堂街を抜けたところが阪急梅田駅。10面9線を擁する大ターミナル駅です。初めて見たときには感心しました。ここから次々に電車が入っては出ていく様子は壮観です。関西の大私鉄阪急の風格を感じます。
大阪は雪こそ降りましたが積もるほどではありませんでした。新大阪から帰路の新幹線に乗車し、京都駅に着いた頃には目を疑うばかりの真っ白な家並みが広がっていました。そして列車が米原を過ぎる頃には天気も陰り雪深い風景に。こんな寒そうな日でも米原駅のホームには、雪とスプリンクラーの水を舞いあげて通過していく新幹線を撮影している熱心なファンが何人もいました。
FUJI X-E1 Fujinon XF18-55/2.8-4 VOL552
当ブログも3回目の正月を迎えました。本年もよろしくお付き合いいただきますよう、お願い申し上げます。
撮影データをご覧になればお分かりのとおり、私のメイン撮影機材は6×6版のハッセルブラッドです。
これを一式、三脚を含め持ち歩くのですから、デジタルカメラ軽量化の昨今、ある意味我が身を虐待しているようなものです。
撮影・現像・ポジチェック・スキャンの手間暇は、シャッターを押した瞬間へのタイムマシンと考えればそれもまた楽しいものです。
(のんきに構えていると結構追われてしまうのですが…)
それはともかく、「何を伝えるか」という基本姿勢を今年も意識して撮影したいと思います。
それでは、本年の一作目。昨年に引き続き、冬の北海道での一コマです。
風雪の旧駅
ここは北海道網走市。歴史を感じさせる駅の佇まい。
釧網本線の鱒浦という駅名は、目の前のオホーツク海で獲れる樺太鱒が由来だと聞く。
通学生のために風雪の中、雪はねをする地元の方がいる、温かい駅。
とても残念なことに、この歴史ある駅舎が現在建て替え中だと聞く。
厳しい風雪の中での一コマは、心の中で決して色褪せることはないだろう。
釧網本線 鱒浦 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*
Vol.549
阪堺電車 正月の宴
164号はNHKテレビの人気連続ドラマ「マッサン」のラッピングが施されていました。昭和3年製造ですから、本当にミュージアムピースと言っていいほどのクラシックトラム。現役で走る姿が見られるだけでもありがたい。思わず拝みたくなります。
毎年恒例、正月は阪堺電車です。昨年はモ161型のオンパレードで、ビンテージトラム祭と私は勝手に呼んでいましたが、(こちら→http://blog.rail-on.com/2014/01/161-0643.html ) この1年に廃車になった車両もあり、また新型の連接車も数が増えて、さすがにモ161型の出番はだいぶ少なくなってきました。1月1日、2日と164号が終日運用に入り、2日は午後から夕方にかけ161号、162号が動いていました。
モ161型は減りましたが、ほかに目を向ければモ351型もモ501型もすでに製造から半世紀以上のじゅうぶんレトロな電車。特にモ351型は吊り掛け電車です。神ノ木駅前後の勾配をモーターの音をうならせながら登っていく姿は迫力あります。個人的には古い物好きですが、阪堺電車の存続と明るい未来を考えると新型の1001型「堺トラム」の導入も大歓迎です。
今年の正月は大寒波が来て、大阪もときおり小雪がちらつく天気。風も冷たく非常に寒い中での撮影でした。正直、昨年に比べれば少々さびしい「正月の宴」でしたが、この古い電車を見ると、ああ、来て良かったなーと思います。
Canon EOS5DMk2, EF70-200/2.8L, EFMacro100/2.8L, Makro-Planar50/2, FUJI X-E1 FUJINON XF 18-55/2.8-4 VOL.546
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