遥かなる旅愁-薄青色の大地-2 深川俊一郎
東へと向かう鉄路は、深い森から広大な平野、そして荒涼とした原野へとなだらかに様相を変えてゆきます。
東へ進むほど寂寥感が増すその様は、頭に思い描く北海道地図がそのまま投影されているかのようです。
冷たい響き
無機質な貨物列車の音が冷えた空気に重く伝わる。
木立と垂直に交わって、単調なリズムを刻んでゆく。
石勝線 占冠-トマム HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*
白煙と共に
山あいの信号所には側線が並び、少しきつめのカーブは陸上のトラックのように広々としている。
粉雪を蹴って、振子の車体を傾斜させ、遠心力を逃がしながら、滑るように去って行った。
石勝線 トマム-新得 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
風鳴く
息つく間もないほど風は鳴く。
鉄路は東の果てまでやってきた。
根室本線 尺別-音別 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
Vol.579
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