夜のミラノ中央駅 服部一人

トレニタリア(イタリア鉄道の運行会社)の看板列車、特急フレッチャロッサ(赤い矢)が並ぶ。鉄骨の黒い背景に赤い車体が映える。
ヨーロッパの主要駅には、いまだ行き止まり式ホームを持つターミナル駅が多い。最近でこそ運用上の不都合か、新しくできた駅には直通式の構造の駅が多いが、やはりこの行き止まり式ホームというのは、いかにも終着駅という風情が感じられていいものである。
さてミラノ中央駅、堂々とした風格は駅というよりも大聖堂といってもおかしくないような威厳がある。開業は1931年、2005年から始まった修復作業も終わって美しくよみがえっている。もっとも印象的な特徴は、重厚感あふれる鉄骨によって巨大な丸屋根を支えている構造だろう。全長340メートルもあるホームをすっぽりと覆っている。
とりわけ夜になって、やや薄暗い構内照明によって鉄骨が照らし出されると、その重厚感はさらに魅力的に目に映る。映画のロケでもできそうな、実に雰囲気のある景観となる。
構内の片隅にはロッド駆動のクラシックなスイッチャーもいた。優等列車ばかりでなく、こういう小物も楽しい。
Canon EOS5DMkⅡ, Distagon35/2, EF17-40/4L VOL612
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