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2015年6月

2015年6月29日 (月)

LongDistance -- どしゃ降りWonderland -- 梅村貴子

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梅雨にしては強い雨降りの中で撮影していたら、「どしゃ降りWonderland」という歌のタイトルが頭によみがえりました。
1987年発売の今井美樹
サンのアルバム『elfin』の1曲目に収録された曲のタイトルですが、本来の歌詞の内容は恋する女性の気持ちを歌ったとても明るいもの。こんなどんよりとした空とは合わないかもしれませんが、語呂がいいのと、Wonderlandの言葉が気に入りタイトルに使わせて頂きました。

歌詞の1フレーズ   「ただの幸せがウォーター・プルーフ」・・・♪
雨続きでも、明るく元気に過ごせるようにガンバリます。

ゆりかもめ 市場前-新豊洲 近辺
OLYMPUS OM-D E-M1 12-24mm F2.8   

防塵防滴カメラはこういう時に気兼ねなく使えてGood です。

Vol.639     ( どしゃ降りWonderland   作詞 戸沢 暢美 )

2015年6月27日 (土)

TOKYO RAILWAY -140627-  太和田光一郎

              夢 の 中 へ ・ ・ ・

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今日の相棒は、Df にAi化した頃の55mmマイクロレンズ。絞り羽根に油が染み出して来ましたが、そんなことはお構いなし。SSをグーンと落としてファインダーもろくに覗かず、瞬きするようにシャッターを切ってゆく・・・。

東京から尻手まで移動する僅かな時間でしたが、結構楽しめました。

それにしても、絞り羽根に油だなんて恐ろしい話ですね。その昔、ポジの上がりを観て血の気が引いていくあの感覚・・・。思い出したくありません。(笑)

2015.6.21 東海道本線 東京・川崎駅  Nikon Df  Ai 55mm F3.5      Vol.638

2015年6月25日 (木)

ゆずと行く・・あじさいと舎人ライナー  伊勢新一郎

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LumixGx1 Vol.637

2015年6月23日 (火)

西武池袋線江古田界隈   服部一人

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今年は西武鉄道100周年だそうです。ここ江古田駅は学生時代には大学に通うために毎日利用していました。卒業後はずっとごぶさたでしたが、今年になって所用で、またときどき通うことになりました。

30年もの時間が過ぎているため、駅はすっかり新しくてきれいになり、走る電車も昔とは違って馴染みのない車両ばかりです。とはいえ、駅のまわりをぐるっと歩いてみると町の雰囲気は意外と昔のままだったりして懐かしい気持ちになります。

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各停しか停まらない小さな駅ですが、大学が3つもあって若い人も多くて賑やかな町です。

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映画館がなくなったり、お店が変わっていたりしますが、小さいながらも雑多な町のたたずまいは昔とそんなに変わりません。

EOS5DⅡ, Distagon35/2                                                                                VOL.636

2015年6月21日 (日)

繁茂の時-小湊鉄道  深川俊一郎

緑と水の季節を迎えると、里は日一日とその姿を変えてゆきます。
緑は光りながら深みを増し、水田は稲の成長で水鏡をゆっくり閉じてゆくのです。

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小さな花園


初夏の青空とマーガレットの純白のコントラストが爽やかだ。
小さな駅には絶えることなく花々が咲き継がれてゆく。
小湊鉄道 高滝 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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放課後


短いホームを遠くから眺めていると、一幕の舞台のようだ。
大勢の歓声が響くなか、仲良しの二人が静かに楽しそうに話していた放課後。
小湊鉄道 上総川間 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*

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微風にのって


水彩の世界を小さな列車が流れてゆく。
水の向こうで微風が踊っていた。
小湊鉄道 上総久保-高滝 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

Vol.635

2015年6月19日 (金)

LongDistance -- Colors of night Hakodate Station -- 梅村貴子

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150619_004前回の企画記事を挟みましたが、今回は前々回の、青森から「白鳥」でやってきた函館駅の「夜の色々」です。函館駅も大好きな駅の一つであります。

___________________***☆*** Omake ***☆***

150619_005函館駅近くのJR函館安全道場の看板。函館と言えばイカ!、イカ君が安全を守ってくれているようです。(^^)

JR北海道 函館駅 
OLYMPUS OM-D E-M1  40-150mm F2.8
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2015年6月17日 (水)

東海道新幹線ランドスケープ  -150617-   太和田光一郎

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先日、滅多にお目にかかれない近江鉄道をシュートできました。それと、ちょっと珍しい光景・・・田植えの体験学習かなにかでしょうか。

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オマケは、世界のSONY・・・ 新緑バージョン です。(写真右)

① 2015.6.1   東海道新幹線  京都-米原間

② 2015.5.3          〃        浜松-豊橋間

③    〃            〃            豊橋-浜松間

Nikon D4  70-200mm F4     Vol.633

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2015年6月15日 (月)

ゆずと行く・・銚子電鉄  伊勢新一郎

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2015年6月13日 (土)

あじさいの咲く駅 東松原   服部一人

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4月の桜(こちら→http://blog.rail-on.com/2015/04/post-7f30.html )、5月のバラ(こちら→http://blog.rail-on.com/2015/05/post-34c7.html )に続いて、今月はあじさいです。
京王井の頭線のあじさいはこの季節の風物誌。特に東松原はホームからもよく見えて、夜はライトアップされるので人気のある駅です。昼間に比べ、夜のライトアップされたあじさいはより艶やかな印象。花ももちろんきれいですが、みっしりと生い茂った緑の葉に生命力を感じます。ホームには数名の鉄の方々もいましたが、到着した列車から通勤帰りのお客さんが降りてくると、しばし足を止め、スマホで撮影する姿もたびたび見られました。

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Panasonic GH4, LUMIX G VARIO 7-14/4                                                                       VOL.631

2015年6月11日 (木)

ブログ開設 3周年&レイル・オン25周年記念企画  深川 俊一郎

あの頃
あの頃の自分・・・こだわっていたことは山ほどあって話し出したらきりがない。
まずは被写体。
古きよきもの・去り行くものには惹かれるが、結果としては、好きだったものが去っていった。そう、形あるものはいつか必ずなくなるのだ。
表現はどうか。
自己満足の極致だったかもしれない。でも自分が納得せずに誰を感動させることができようか。
そして機材・感材。
好きだったミノルタがAFへと転換してしまい、材質感のあるコンタックスへと乗り換えた頃。どちらも私の常用フィルムであるコダクローム25の持ち味を最大限に発揮してくれた。
後ろ向きの話は好きではないけれど、未来のために少しだけ振り返ってみたい。


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帰途

鉄道車両そのものへの興味と、作品づくりは特に意識して分別していたと思う。
被写体への強いこだわりは紛れもなく車両そのものに対する興味なのだが、作品づくりではあえてそれを前面に出さず、印象として表現することに逆にこだわった。
その反動は、もしかしたら今になって“素直に表現すること”を教えてくれたのかもしれない。
作品づくりは今でもそうだが、特にあの頃は旅人の視線であった。
そこには常に郷愁(ホームシック)が漂っており、特にそれを強く感じたのが、昼間の撮影が終わって乗った列車の室内灯が白熱電球だった時だ。
薄暗くて、オレンジ色に鈍く光る、陰影の車内に入った時、涙がこぼれそうなほど心が揺さぶられた。
私にとってはこの時間からが撮影の本番なのであった。

石北本線 呼人 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KM



今の自分・・・こだわりは一層強くなっている。
去りゆくものを探しては追っている自分がいる。形あるもののみならず、心に残る場面という意味でも・・・
そして少しは考え、周りをみる余裕ができたのだろうか。
コダクローム25がなくなってから、機材は6×6版メインになった。もちろん銀塩写真で。私にとって6×6は、実は祖父譲りのローライフレックスで中学生の頃から使っている、馴染みのあるフォーマットだ。
スクウェアが内面的な表現になり過ぎないように、収まりすぎないようにしたいと思っている。
“写真は引き算”とは昔から言われていることだが、当時はどちらかというと望遠(35mm版で135mmくらいのレンズ)で切り取ることが多かった。
今は広角(6×6版で50mmくらい)でそれを心がけている。なかなか実現が難しいけれど。


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ともしび


自分が旅人であるならば、見る人がそこに行きたくなるような作品を、そこに連れて行ってあげたい気持ちを大切に撮りたいと思っている。
露出は以前のギリギリまでのアンダーから、少しオーバー気味にディテールを生かす表現に変わった。
夕景・夜景は今のデジタルでは感度を上げて手ブレ防止にすれば簡単だろうが、私はもともと1秒くらいなら平気で手持ち撮影だ。
それにしても、もう絶対に味わえないと思っていた白熱電球の車内が、まだ残っていた。
心に秘めたささやかなこだわりを求めて、海外にまで繰り出してしまったのである。

大連市電 華楽広場 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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Vol.630

2015年6月 9日 (火)

ブログ開設3周年&レイル・オン25周年記念企画 梅村貴子

________________ ありがたき25年 徒然と  

25年前、いやそれ以前から今まで、いつも行き当たりばったり、深く考えることもなくその時その時で好きに写真を撮って来たようで、改めてこのような記事を書くにあたり、自分のスタイルって何だったんだろうと考えても悩むばかり。

元々乗り物はなんでも大好きでした。1980年代には好きな被写体として「車」や「道」を多く撮っていましたが、お出かけ繋がりで鉄道も沢山撮るようになり、90年のレイルオン結成の頃から鉄道が被写体のメインになりました・・・、それから早25年・・・。
歳はとりましたが、自身の中身の成長は無いに等しく、昔も今もまわりの人々の助けでやっていられるということは全然変わらず、
なんてホントに周りはいい迷惑ですね、甘えてばかりで申し訳ない。

変わらないと言えば、
昔も今も「花」は好きで良く撮ります。お花は毎年新たに咲くことができてその美しさは変わらない(うらやましい)。

150609_001_21991年6月撮影  この頃良く行った「いすみ鉄道」 
いすみ鉄道のシリーズは、レイル・オン第2回写真展「とっておきの切符2」に出品。

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それから、昔も今も物の整理が大の苦手です。今回、昔のポジを引っ張り出してみたものの、むむ、これはいつの撮影?データはどうなってる?
他のメンバーの昔のカットに撮影年月日まで入っているのを見て感心しました。え、写真をやっているなら当たり前ですか、お恥ずかしい・・・。
その点では今のデジタルはなんとありがたいことでしょう!!!

デジタルと言えば、データが全て分かるのはもちろん、デジタル加工によって作り上げたいイメージを(フィルムに比べ)容易に仕上げることができるし、もし今のペースでフィルム撮影していたら感材費にいくらかかることか…。デジタルになっていなかったら、現在ここまで撮影はしていないのではと思います。私にとっては色々とありがたやのデジタルです。

南部縦貫鉄道 2015年5月撮影

好きな被写体その2 昔も今も「線路」と「色」と

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1995年頃撮影 相模鉄道 

線路脇のパチンコ屋さんのレインボーネオンの写り込み、やっぱり昔から「線路」と「色」は好きだったんだなぁと、思います。

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 「線路」の何に惹かれるのか・・・、昔よく撮っていた「道路」とも通じるものがありますが、その先に伸びて行くフォルムに自分を投影させるのがキモチイイのだと思います。大昔から落ち着きのない子と言われてました、一所にじっとしていられない、そんな性格がたとえ実際に出かけなくても妄想に拍車をかけているようです。長年テーマにしている「LongDistance」は、「実体」も「心」も遠い距離に思いを巡らせ、それを表せたらいいなぁということ。そう言うと何となく聞こえはいいですが、ちょっと間違うと夢見る夢子さん、です。
2015年5月撮影

そして近年新たに

150609_003_22013年1月撮影 JR北海道 宗谷本線 勇知-抜海

今、ラッセル車や貨物列車が大のお気に入りです。
雪景色や北海道は以前から大好きでしたが、相方326氏に連れられ、2013年のこのシーンで見せられたラッセルの勇姿は、超超好みのイケメン君に突然壁ドンされたような大ラブリーショックでした。(ババァが何言ってるんだ!とつっこまれそうですが)(^^;
この歳になっても新しい出会いにときめくことができる・・・、(スタイルやこだわりを考えるより何より)、今、自分がそういう立場にいられることはありがたいことであり、幸せなことと痛感します。

 1990年からの10数回の写真展を見てくださった方、現在、blogを読んでくださっている皆様、そしてメンバーに感謝です。

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2015年6月 7日 (日)

ブログ開設3周年&レイル・オン25周年記念企画 太和田光一郎

         原点・・・新幹線ランドスケープ

ここ数年、撮り続けているシリーズの東海道新幹線の車窓からの流し撮りは、ちょうど今から25年前、レイル・オンが産声を上げた1990年に撮り始めている。

 当時もよく新幹線で出張していたので、居ながらにして撮れるこのテーマが思い浮かんだと言うわけだ。 今、振り返ってみると、感覚的な鉄道写真の制作に一番没頭していた時期だったように思う。 

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モノクロ時代は、なぜかノートリにこだわっていた。だから止めることと同時にフレーミングにも全神経を注いでいた。

1991.7.6 東海道新幹線 東京-新横浜間 (写真上)Pmd_0148k_

1991.9.8    〃     新大阪-京都間 (写真左下)

1990.7.15   〃      新横浜-東京間 (写真右下)

Nikon F3  Nikon F4  Ai24mm F2  Ai35-70mm F3.5   (TMY +1増感)

なにしろ仕事の行き帰りにランドスケープをして、行った先にローカル線でも走っていようものなら、たいがいはバルブ露光になるまで撮る。

帰ってからは、夜中まで手現作業のあと、選んでプリント。こんな生活パターンがいつのまにか確立していった。

100ft缶を切って使っているとはいえ、印画紙代や宿代とかなりの散財を繰り返していた。まったく自慢にもならない話だが、その頃、まだ小さかった子供たちを風呂に入れたことなどなかった。当然のことながら家に帰らない日が次第に増えていく・・・。

よくもまあ、家内が付いて来てくれたと今でも本当に感謝している。

しかし、楽しいことはいつまでも続かないもの。ついには体を壊してしまい、家族には大変な心配をかけることに・・・。以来、モノクロはきっぱりとやめた。

そして3年前、当ブログが立ち上がり撮り始めたのが、カラー版 『東海道新幹線ランドスケープ』 だ。社会性を重視して撮るスタンスは当時とまったく変わらない。

変わったことと言えば、デジタルになって撮り方がいい加減になったことだろうか。今までは、露出をオートにすることなど考えられなかったが、最近は川の流れに身をまかせ、マルチパターンで絞りオート。露出のことは一切忘れてフレーミングも二の次にして、ピークを切り取ることだけに全神経を集中させている。

いつも乗るたびに新しい出会い・・・。

これからも、一瞬を見逃さずにシャッターを押せる感性を高めていきたい。

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最高にハッピーな二人・・・。河原のバイクも幸せそう。

① 2015.5.21 東海道新幹線 新横浜駅

② 2015.5.22        〃           新横浜-品川間

2015.6.1         〃           東京駅 (写真右上)

Nikon D4   70-200mm F4                              Vol.628

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2015年6月 5日 (金)

ブログ開設3周年&レイル・オン25周年記念企画 濱島 栄

________________変わらないぼく

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25年前も今も夜に紛れこんでます

アナログやってます

列車に乗って撮ってます

ぼくは 変わらない

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ぼくは変わらない けれど

ありがとうの気持ちは どんどん大きく変わっている

上2枚 1990年撮影   下2枚  2014年撮影

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2015年6月 3日 (水)

ブログ開設3周年&レイル・オン25周年記念企画  伊勢新一郎

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私にとっての90年代(レイル・オンの活動期)を思い出すと、意外と撮影に
出かける回数は少なかったように感じます。年に1回のグループ展とコン
クールぐらいしか発表の機会が無いので、年に20枚ほどの写真があれば
こと足りるということもあり、むしろ展示会の準備に撮影以上の労力を使っ
ていました。今振り返ると本末転倒というか、どうなんだろう、と思うことが
あります。

それに較べれば、今は気楽なブログの形で月に3回も発表の機会があり、
休日に写真制作に専念できるというのは、素晴らしいと感じています。
あの頃は多くても年に数回、今は月に2回は撮影するとして年間25回は
撮影していることになります。

上の写真は92年頃、大好きな浮世絵の名作「江戸百景」をお手本に、自
動改札になる前の大手町駅を大判カメラで撮っています。この時期得意
のコンセプト型で、撮影時の偶然性を嫌い、事前に構想を練り、こう撮る
と決めて出かけていました。早朝人気の無い時間帯に撮影しています。


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一方、ゆずとの写真は、ゆずと散歩することが第一目的ですから、1枚も
撮らない日も多く、本当に「いいなあ」と思うときだけ撮るようにしています。
しかしながら「江戸百景」の影響はさらに色濃く出ていると思います。

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ということで、引き続きゆずシリーズをよろしくお願い申し上げます。

                     Vol.626   

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2015年6月 1日 (月)

ブログ開設 3周年 & レイル・オン結成25周年記念企画   服部一人

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 第1回写真展(1990)出品作「汽車に乗って」より


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近頃の作品 広電769(元大阪市電1828)現役の姿。769は今年になって廃車、保存のため譲渡された

Now & Then

1990年当時は自分は広告会社の会社員。バブル経済の余韻が残っていて仕事は忙しく、1年のうち半分以上を出張しているような生活だった。レイル・オンのミーティングや写真展の会期中に東京にいて出席するということが、けっこうたいへんだったことを覚えている。

今回持ってきたのは第1回写真展で発表した8枚の中から4枚だ。すべて海外での撮影である。仕事はたいへん忙しかったが、学生時代からの「旅行好きの気分」はなかなか押さえがたく、写真展の前年の年末年始休みに思い切って長期休暇を取り、シベリア鉄道に乗車した旅がもとになっている。

出張続きでたまりにたまった代休に有給をくっつけて3週間ほどの休みを工面した。実はシベリア鉄道は学生時代に1度全線乗車しているのだが、その時の印象がよかったので、「あー、またあんな汽車旅がしてみたいなー。」という望郷(?!)の念が日々仕事で忙殺される中で芽生えてきて、ついに出かけてしまったのである。この時の旅のコンセプトはひとつ、「飛行機を使わずに花の都パリまで行く」というものだった。

実際の旅程は、大阪港から船で上海に渡り、そこからはひたすら鉄道を使って北京→ウランバートル→イルクーツク→モスクワ→ワルシャワ→ベルリン→パリという行程だった。行く先々の主要都市では途中下車して1、2泊ずつしては駅や街のスナップ撮影を楽しんだ。こういう長い汽車旅をしていると乗っている車内が生活の場になる。特に北京~モスクワ間は1週間くらいかかるので、同じコンパートメントの乗客同士で少し会話もするし、乗務員とも顔なじみになる。そういう人物写真もけっこう撮っているのだが、この写真展では人物が大きく出てこないスナップショットのみで構成している。

この時の機材はライカM2、ライツミノルタCL、レンズはスーパーアンギュロン21/3.4、ズミクロン35/2、Mロッコール40/2、テレエルマリート90/2.8。それから6×6のローライフレックス、クセノタール75/3.5を持って行った。フィルムは35も120もほとんどモノクロ。コダクローム64を10本ほど持って行ったが、5、6本しか撮らなかった。当時はよくモノクロで撮っていたのだ。通常、鉄道写真の機材はニコンF2、FM2、ペンタックス67を持ち出すこともよくあったので、この旅では長い移動を考慮して小型軽量化を意識したことになる。

一方、最近の写真としては広電の旧型車を撮ったものだ。別にどうということのない走行写真であるが、近頃はこういう撮り方をすることが多い。「こういう撮り方」とは何かというと、35〜100ミリくらいを使い、車両全体を入れて、さらに周囲の環境もわかるようにやや引き気味の構図で、比較的パンフォーカスで撮る、といった感じだ。なぜかといえば、時間がたってあとから見た時にディティールを見る楽しみがあり、時代を感じることができるからだ。

一般に写真は古くなるとだいたいよく見える。被写体そのものの持つ力や希少性に魅力を感じるようになる。鉄道写真でも同様だ。今はなき車両も魅力的だが、画面の隅の方に写っている人物の服装だったり、背景の町並みや走っている車だったり、主題とは別のところからもおおいに時代の雰囲気を感じて、思わず長く見入ってしまうことがよくある。今あたりまえにあるものでも、変化の早い世の中では10年もすると変わってしまい、いつのまにか姿を消しているものもある。

そんなことを考えながら、淡々と鉄道車両を取り巻く環境の記録写真を撮っているのかもしれない。でも、最近は昔のような汽車旅のスナップ写真を撮らないのかといえば、そんなことはない。たとえば当ブログでも2013年11月5日の記事(こちら→http://blog.rail-on.com/2013/11/post-d787.html )のようにときどき出てくる。

さて、この2枚を並べて、昔と今で変わったところ、変わらないところをちょっと考えてみた。まず変わらないところ。

1 蒸気機関車、ローカル線、トラム という私にとっての三大テーマは不変。
2 極端な超望遠や超広角はほとんど使わない。
3 海外の鉄道に興味がある。
4 紙の写真が好きだ。

1は変わりようがない。およそレールの上を走るものなら何でも興味はあるけど、この3つは特に琴線に触れる。今も昔も特急電車はあまり撮らないし、新幹線も大好きでよく乗るが、撮影はほとんどしない。

2は先に述べたことと関わることだが、鉄道車両の環境写真を撮るには普通くらいの焦点距離がちょうどいい。車両の部分をクローズアップした写真もほとんど撮らないし、俯瞰で小さく写っている写真もほとんど撮らない。

3は昔も今も旅好きな性格は変わらない。知らない場所、まだ見たことない車両など興味がわいて、つい行きたくなる。しかし自分にとっての海外鉄を追い求める意味は、この25年で微妙に変化した。昔はとにかく海外に行ってみたかった。まだ見ぬ土地、未知の鉄道など、とにかくこの目で見たかった。

今もその気持ちはあるが、海外に行く1番の理由は別だ。自分が心地よいと思える鉄道風景、たとえば蒸気機関車の全盛時代を感じるような鉄道、ひなびたローカル線を走るレトロな車両、古い町並みが残る中をゆくトラムなど、こういったものは日本よりも海外に行った方がたくさんある。今はただ見たいものを追い求めた結果、たまたま海外に行っているという具合だ。

4は昔は暗室でせっせと自分でプリントしていた。ポジで撮ってライトボックスの上でルーペを使って見るのは好きじゃなかった。手に取れるくらいの大きさの印画紙に焼くのが1番好きだ。今もモニターで見るのは好きじゃない。インク代を気にしながらもせっせとプリントしている。カラーでも細かい部分をRAW現像で調整できるし、紙の種類も非常に豊富で、銀塩時代よりもカラーに関しては表現の幅が広がったと感じている。

次に変わったところ

1 モノクロが減ってカラーが多くなった。
2 車両への興味が非常に強くなった。
3 ビデオを撮るようになった。

1はフィルムからデジタルになって大きく変化した。デジタルで撮ってモノクロにプリントすることは今のところない。デジタルで撮ったものは基本的にすべてカラーで発表している。先に書いたようにRAW現像でけっこう細かく調整する。昔も今も現像やプリントに凝るのは好きなのだ。いつもブログでご覧いただいてわかるように、コントラストも彩度も少し下げて地味な感じのトーンが好みだ。お手本とする色調は1970年代くらいのネガカラープリントだ。

でもモノクロへの愛着は失っていない。何台もフィルムカメラを所持して、本数はずっと減ったものの今もフィルムで撮影は続けている。暗室で現像もプリントも自分でやる。細々とではあるが、これはおそらく一生続けるだろう。フィルムで撮ったものはブログでは発表しないが、そのうちグループで写真展やるようなことがあれば、きちんと出そうと思っている。

2は自分でも意外な心境の変化だった。昔はある特定の車両に興味がわいて追っかけるというようなことはしなかった。今は好きな車両があって集中的に撮ることがある。磐越西線のC57しかり、3年連続でお正月に出かけた阪堺電車のモ161しかりである。だいたいが自分が好きになるのは古い車両ばかりだが、何か写真的な技巧を凝らして表現するような鉄道写真を撮ろうとは考えない。好きな車両がきれいに写っている姿が見たい。

私が感じる古い車両の魅力とは何か。それはスタイリング(外観)につきる。美しい形、味わいのある形がすべてだ。もうすこし付け加えれば、車両全体から醸し出す、たたずまいに魅力を感じる。車両の乗り心地だとか音だとか、そういったものはさほど重要ではない。車でも同様だ。スタイリングがすべて。高性能なことには興味がない。現在市販されている車にはほとんど欲しいものがないが、30年以上前の車だと欲しいものがいくつもある。

3は大きな変化だ。これは最近のデジタルビデオの発達、およびデジタル一眼で動画も撮れるようになったことが大きく影響している。ついでにいえば自分の本業はフォトグラファーだが、もう10年以上前からビデオをやっていた。特にここ数年はビデオの仕事が増えている。そんなわけで編集環境なども含めてビデオ制作のプロセスに慣れて気軽に作るようになったのだと思う。鉄道ビデオは、これはやってみると実におもしろい。やはり動いて音が出るものはビデオに向いている。特に好きな蒸気機関車などは感涙ものだ。

最近はパナソニックGH4を使って4Kムービーにはまっている。古いライカレンズを使って柔らかいゆったりしたトーンが作り出せるのも気に入っている。近頃は撮影には必ずビデオカメラも持参して写真と同時に撮影し、帰宅してからショートムービーをよく作っている。こちらもモノクロ写真と同様、ほとんど発表してないが、個人の楽しみとしてはかなり満足している。夜、大画面のテレビで自分の撮ってきた好きな車両を眺めながらお酒を飲んでいる時間はけっこう幸福である。

以上、いろいろと比べてみたが、トータルとして本人の率直な感想を言えば、この25年で変わったか、変わらないかと問われれば、本質的にはたいして変わっていないという気持ちだ。同じ人間がやっていることだから、そうそう変わりようがないのかもしれない。

昨今の鉄道写真を取り巻く社会や環境は25年前と大きく違う。鉄道ファンのみならず一般の方々の見方も大きく変わった。もはや鉄道趣味はマイナーでもなく、趣味の王道をゆく大人の楽しみのひとつかもしれない。鉄道写真の裾野やマーケットが広がり、鉄道写真家の数も増え、鉄道写真の種類や表現も実に多様になった。こうした変化のほとんどを、自分は非常に好意的にとらえ、まことに喜ばしいことだと心から思って興味深く眺めている。

その中で自分の撮っている写真は、流行でもなくメインストリームとも違うのだろうけど、そんなことは気にかけたこともない。別に仕事でやっているわけじゃなし、好きなものを好きなように愛情を込めて撮影するだけだ。


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                                               VOL.625



ブログ開設 3周年 & レイル・オン結成25周年記念企画   レイル・オン

いつも当ブログ「現代鉄道写真研究所」をご覧いただきありがとうございます。おかげさまで、もう3周年。月並みな感想ですが、あっという間の3年間でした。また今年はブログ以前のレイル・オンの結成から数えて25周年ということで、こちらも月日の過ぎてゆく早さにある種の感慨を禁じ得ません。

レイル・オンは1990年に結成後、10年以上にわたって毎年写真展を開催してきました。その後休止期間を経て2012年より当ブログを活動の場として再開、現在にいたっています。

さて、今年の3周年&25周年記念企画、90年頃の初期の作品と近作を並べて見比べてみようというもの、そこに変化はあるのかないのか。それはさておき、昔も今も(強弱の差はあっても)、変わらず長きにわたって好きな鉄道写真を撮り続けている幸せに思いをはせて、この25年の時間をちょっと振り返ってみます。

                                   レイル・オン 一同



01b_2            第1回写真展会場のギャラリーGEE CLUB(渋谷)のようす

1dm_3                 第1回写真展「とっておきの切符」案内状



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                                                    VOL.624

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