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2015年11月 9日 (月)

遥かなる旅愁-光彩の大地①  深川俊一郎

鈍色の分厚い雲の隙間に、底抜けの青空が覗くとき、北海道の澄んだ秋を実感します。
ひと雨ごとに風が大地をさらってゆき、気がつくとそこには既に次の季節への予感があるのです。

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遥かなみち

風に背を押されるように、雲の動きが早い。
秋の陰影が狩勝峠を踊らせている。
根室本線 広内(信)-西新得(信) HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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雨時々晴れ


分厚い雲が去ってゆくと、その奥から芦別岳が現れた。
風の向こうはもう冬が近づいている。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*

150652
彩の峠道


葉が香ばしく焼けた匂いが森を包んでいる。
露に濡れた線路に足を取られながら、ゆっくりと列車が登ってきた。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

15065
残照遥か


西の山の端が赤から紫に変わる頃、群青色の空から星が降り始める。
列車の灯が帯のようにかすめてゆけば、それが深い夜への序曲となる。
根室本線 十勝清水-羽帯 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.706

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