遥かなる旅愁-光彩の大地① 深川俊一郎
鈍色の分厚い雲の隙間に、底抜けの青空が覗くとき、北海道の澄んだ秋を実感します。
ひと雨ごとに風が大地をさらってゆき、気がつくとそこには既に次の季節への予感があるのです。
遥かなみち
風に背を押されるように、雲の動きが早い。
秋の陰影が狩勝峠を踊らせている。
根室本線 広内(信)-西新得(信) HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
雨時々晴れ
分厚い雲が去ってゆくと、その奥から芦別岳が現れた。
風の向こうはもう冬が近づいている。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
彩の峠道
葉が香ばしく焼けた匂いが森を包んでいる。
露に濡れた線路に足を取られながら、ゆっくりと列車が登ってきた。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
残照遥か
西の山の端が赤から紫に変わる頃、群青色の空から星が降り始める。
列車の灯が帯のようにかすめてゆけば、それが深い夜への序曲となる。
根室本線 十勝清水-羽帯 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
Vol.706
« 見なれた街Ⅱ -151107- 太和田光一郎 | トップページ | LongDistance -- キハ秋色 -- 梅村貴子 »
「深川俊一郎」カテゴリの記事
- 北へのいざない-宗谷本線2025② 深川俊一郎(2025.02.09)
- 北へのいざない-宗谷本線2025① 深川俊一郎(2025.01.27)
- 里山の小径-小湊鐵道2025 深川俊一郎(2025.01.15)
- 「Rail-On 謹賀新年号 1号車」 深川俊一郎(2025.01.03)
- 2024 今年の1枚 追憶 深川俊一郎(2024.12.31)
« 見なれた街Ⅱ -151107- 太和田光一郎 | トップページ | LongDistance -- キハ秋色 -- 梅村貴子 »
コメント