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2016年7月21日 (木)

<考察> 写真展、写真集、そしてブログ  伊勢新一郎

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多くの方にご来場いただき、本当にありがとうございます。

この3連休、会場に詰めておりましたが、その時に感じたことを書いて
みたいと思います。

まず一つめですが、各作家の個性、考え方の違いが明確にわかること
です。特にプロ写真家の山崎友也先生、会津善和先生は、やはりひと
味もふた味も違うことがわかります。

山崎先生の「わたらせ」は、足尾線時代のイメージを払拭した「わ鉄」の
素晴らしさが、最大限に表現されています。自然豊かな峡谷の鉄道は
光の入る時間帯が短くて、撮影の自由度が少ないのですが、プロは、
上手く捉えています。簡単に真似のできることではありません。

また、会津先生のSL写真群は、とにかくSLの魅力をストレートなカメラ
アイで高品質に表現しており、あらためて鉄道車両の魅力、力強さを再
確認させてくれます。

一方、アマチュア作家も頑張っております。
現在、先の震災で不通になっている南阿蘇鉄道を長年撮り続けている
宮本快暢さんは、この鉄道に魅せられて、家を買い求め、移住して取り
組んでいるほどの腰の入れようです。それほどまでの魅力のある南阿
蘇の作品がこれでもかと並べられています。

また、只見線で有名な星 賢孝さんは、地元の利を最大限に活かして、
「通い」では眼にすることのできない光景の数々を見事に映像化して
います。さらに驚きは鉄道以外の風景、スナップ写真で構成された
写真集に大きな感動がありました。

ブログ「さすらい人の子守歌」で有名な大藪琢也さんも当時入れ込んで
いた「ふるさと銀河線」の作品で参戦です。故真島満秀先生の影響を受
けたというカメラアイで、美しい鉄道風景をしっかりした構図、カメラテク
ニックで作品化していて、本当に見ごたえがあります。

いすみ応援団の愛情のこもった作品群も素晴らしい。

希代真宏さんも展示スペースにハンデがあるものの、いい味を出して
います。素直な人柄が作品に表れています。

そして、今回の主謀者、今をときめく猫写真家として有名な星野俊光さん
の鉄時代の作品。当時のポジフイルムやモノクロネガを現在の高画素
デジカメで複写して、プリントしたもの。銀塩の粒子まで解像したデジタル
プリントの深い味わいに、驚きを隠せません。

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もうひとつは、今回の企画展に参加することでブログと写真展、そして
写真集では、まったく違うということを改めて思い知らされたことです。

1.ブログはPC画面上に縦方向にスクロールしていきます。モニターの
  バックライトによるコントラスト、発色の良さはあるものの、個々のPC
  環境に大きく影響を受けてしまいます。すなわち、皆様それぞれ違う
  印象でブログの写真を見ていることになります。 

2.写真展は、大きな写真パネルが並んでいることで、左右方向の連続感
  に加え、広い会場全体の中での見映えを考えて、展示構成しており、
  来場した全ての人が同じ環境で見ることができます。
  さらに、それぞれの作者・作品を同じ環境で一同に鑑賞することができ、
  作者の意図や考え方の違いが明確になります。
 
3.写真集は左右2ページの見開きでの表現が重要で、頁をめくるたびに
  新鮮な印象を与えられるかが構成のポイントになります。
  鑑賞者はまず、「本」という物の質感を感じ、そしてページを開く。
    この当たり前の行為が、今回のプリントの質感・表現の豊かさで、驚き
  に変わることと思います。これは新しい鑑賞方法のひとつだと。

今回、この3種のメディアを同時に体験することができ、自分にとって、
本当に貴重な経験となりました。15年前、二度と写真展をやらないと宣言
した私が恥ずかしながら、あらためて感動している次第です。

会場は24日(日)が最終日です。
私自身も、この会場で、まだまだ新しい感動や知識を発見することができ、
なにより次の撮影に対するひらめきを得ることができると思うのです。

ぜひ、この体験を共有できれば光栄でございます。

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コメント

写真展開催、おめでとうございます。先日拝見してまいりました。
やはり鉄道写真、やはりプリント。
足を運んだ甲斐がありました。

25‰ 様

このたびは、会場にお越しいただき本当にありがとうございます。

自分自身、写真展とブログがこれほど違うとは、と感じています。
日々の鍛錬はプログで、大人の鑑賞に耐えられるものを模索し、
写真展で成果発表という形でいければ・・・・と考えています。

今後ともよろしくお願いいたします。

                         伊勢 新一郎

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