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2016年9月 3日 (土)

さとうきび畑の小さな汽車(下) ファイアレス機関車の80年 インドネシア ジャワ島   服部一人

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2号機、3号機はともにドイツコッペル社の機関車である。

前回紹介したスンボロ製糖工場(こちら→http://blog.rail-on.com/2016/08/post-d30a.html
には2台のファイアレス機関車がいる。ファイアレス機関車というのは、鉄の方々ならご存知のことですが、いちおう簡単に解説すると、蒸気機関車ではあるけど、機関車の中で火を焚くことはせず、外部のボイラーで作った蒸気を機関車のタンクに注入して、それを動力として動く機関車のことである。

構造がシンプルで、火を焚く機関助手がいらないというメリットがあるものの、車にガソリンを入れるようにボイラーから定期的に蒸気を補給しなければならないので、長距離の移動や長時間の稼働はできない。したがって、ほとんどが構内の入替か短距離の専用線などで使われてきた。

このスンボロ製糖工場の2台も同様に、ここにきてから80年以上ものあいだ、1歩も工場の外に出ることなく、日々サトウキビ貨車の入替作業に従事してきた。2号機と3号機、仲良く兄弟2人が静かに毎日の仕事をこなしている。

80年といえば、インドネシアもオランダの植民地から第二次世界大戦を経て独立し、その後の発展を過ぎて今にいたる。外の世界は大きく変化して時代は変わったけど、そのあいだ、この2台はただただ工場の中だけで黙々と仕事をしてきた。

人間でいえばもう老齢ではあるけれど、21世紀の今もまだ現役である。もし汽車にも人生というものがあるのなら、一度、来し方を聞いてみたいと思うのである。

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ただいま蒸気の注入中。

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繁忙期の製糖工場は24時間操業。ファイアレスも夜も休みなく働く。


Canon EOS5DMk2, EF100/2.8L Macro IS, Makro Planar50/2 Distagon35/2     VOL.861

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