遥かなる旅愁-錦秋の彼方へ② 深川 俊一郎
目に見えて日が短くなると、長い宵闇の寂しさが胸に迫ってきます。
陽射しが低くなるほど、そこには印象的な光景が映し出されるのです。
枯色のカンバス
きめ細やかな木々の輪郭が枯色に鈍く光る。
気動車の鮮烈な朱色が目に焼き付いた。
根室本線 尾幌-門静 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
海風のみち
東の果てまでやってきた。
絶え間ない海風が低い雲をちぎってゆく。
根室本線 別当賀-落石 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
また来週
土曜の午後は、気のせいか足取りが軽やかだ。
帰り道の背中を押すように澄み切った西日が照らしている。
石北本線 生田原-常紋 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
残照・月の出
山が呼んでいる。
冷たく澄んだ空気に包まれた陽と陰の厳かな出会い。
釧網本線 札弦-緑 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
明日への想い
秋の日暮れは寂寥感に溢れている。
斜めに交わる道路とレールが、明日への想いを夫々に運んでゆく。
釧網本線 清里町-札弦 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
Vol.894
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