フランクフルト フェルトバーン博物館(上) 服部一人
どれも「かわいいねぇ」 と言いたくなる車両ばかり。博物館は広い公園の近くにあり、その園内まで線路が伸びている。庭園鉄道といった感じの環境の中を小さな列車が走る。
ドイツ各地にはフェルトバーン博物館(フェルトバーンはトロッコとか軽便鉄道といった意味合い)はいくつもあるが、ここはその筋の人々にとってはとても有名なところ。以前に紹介したグロッセンフェルトバーン博物館(こちら→http://blog.rail-on.com/2015/12/6-3aa2.html )は森の中に現役当時の姿で保存されたすばらしいところだったが、なかなか訪問しづらい田舎にあった。一方こちらはフランクフルト市内の行きやすい場所にあり、創立40周年をこえる名門で活動も非常に活発、保有する車両も多い。
とはいえ、これらの施設の多くはボランティアによって運営されているため年中開館されているわけではない。以前から行きたかったところなのだが、一般開放が毎月第1金曜の夕方と第1土曜日の午後という2日間だけ。いままでドイツに行ったときも日程が合わず断念してきた。今年9月、上手い具合にイベントデイに合わせて訪れるチャンスがあった。
大きな期待を持って見に行ってきたのだが、内容は期待以上。なにしろ僕の好きなナローゲージの小さな汽車やDLがうじゃうじゃいるのだ。イベントデイだけあって多くの車両が稼働して、ひんぱんに列車が発車していく。ちょっと天気は悪かったけど心おどる1日を過ごし、舞い上がってしまいました。
博物館の構内は地方軽便鉄道の機関庫といった風情。
模型のような線路配置も楽しい。
車庫の中にはお宝がたくさん。少し見えにくいが、右側のレストア中の汽車の後にいるのは、戦時中日本の鉄道聯隊が使っていたコッペルのE103。かつて西武にあり、そのご丸瀬布にいたが、いまは本国に里帰りして見違えるようにきれいにレストアされた。次はこれが走るところを見たいものだ。
車庫の掲示板に保有車両の解説があった。まぁ、どれもかわいくてとにかく1台ほしい。
汽車が一番好きだが、かわいいDLにも心うばわれる。きれいにレストアされ、混合列車の先頭に立つ姿もよし、また構内の片隅になにげなく停められた現役当時のようなウェザリング具合の姿もまたよし。
こちらも日本からやって来たマッファイ製のD形機。もとはフィリピンの製糖工場で働いていたそうだが、ゆえあって日本へ。その後ご縁があって、こうして本国に戻ってきました。いまはレストア待ちの状態。
FUJI X-E1 Fujinon XF18-55/2.8-4 Canon EOS5DMkⅡ, Makro-Planar50/2, Distagon35/2 VOL.908
博物館へはフランクフルト中央駅前の電停からトラム11か21番に乗ってモンホフシュトラーゼ(Mönchhofstraße)下車。乗車時間は10分程度。そこから北に歩くこと約15分くらいで到着。途中案内板などはないので地図を持参して向かってください。
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