Jagdschloss駅付近
Binz〜Serams
Putbus付近 訪れたのは9月だが、ちょっと日が陰ると風がもう肌寒いくらい。
北ドイツ、バルト海に浮かぶドイツ最大の島がリューゲン島だ。ここには750㎜のナローゲージ鉄道があってほぼ全列車が蒸気機関車で運転されている。かつては100キロ近い路線網があったそうだが、旧東独時代の1960年代に大半が廃止され、現在残っているのはリゾート地のGohren(ゲーレン)と Lauterbach(ラウターバッハ)を結ぶ約26キロ。途中には沿線でもっとも大きな町Binz(ビンツ)や機関区がある Putbus(プットブス)がある。
はじめに訪ねたのはプットブス。駅に隣接する機関庫や側線に留置されている旧東独時代の車両などを眺めてから、まずひと駅先ののラウターバッハまで乗車。今日は何回か途中下車しながら撮影し全線乗るつもりなので、元が取れるかわからないが1日乗車券を買った。ラウターバッハはヨットハーバーのある港のすぐ近くだが、あいにくと海は見えない。
ラウターバッハですぐに折り返して列車は反対側の終点のゲーレンまで。けっきょく全線乗ってみたが、島の鉄道でありながら沿線で海が見えるところはなかった。撮影は中間のビンツで下車。まずはプットブス方面に歩く。ほどなく牧草地が広がるなだらかな丘陵があったのでここで撮影。風が強くて心配したが、列車がくる直前に静かになった。勾配もないのでいたってのどかに走り去っていった。
続いてはビンツの駅に戻り、今度はゲーレン方面に歩く。こちらは駅を出ると上り坂でやがてに森に入る。ちょっと勾配で力行する姿が撮ってみたくなったのだ。この区間は線路と並行した道路はなく、ハイキング用のフットパスが森の中に続いている。細い道をたどりながらせっせと登る。途中、線路に近づいたり離れたり。けっこう深い森の中で人の姿もほとんどない。昔なら不安になるところだが今はiPadにグーグルマップがある。GPSで自分の居場所がはっきりと示される。黙々と線路が見えないような道を歩いていても撮影ポイントまで迷うことはない。
森の中で上り下り1本ずつ撮影したらあたりは薄暗くなってきた。もう感度を上げないと撮影がきびしい。やむをえず次の列車はスローシャッターの流し撮り。まだ日没までには時間があるが、森の中は日が差し込まない。真っ暗になってから森の中を歩くのもいやなので早めに下山することにした。ビンツの町まで歩いて列車に乗って帰宅。今日は撮影というよりほとんど山歩きの1日でした。
プットブスで出発を待つゲーレン行きの列車。ゲーレン方面行きはバック運転となる。
プットブスの機関庫。グリーンが美しい機関車は52Mh形。1914年バルカン製のDタンク。
Binz〜Serams
Binz〜Jagdschloss
リューゲン島の汽車 アクセスとガイド
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島内にはリゾートが点在するので、そういうところに泊まってもいいのだろうけど汽車撮影に便利な場所だと駅の近くかな。僕は島に最も近い都市シュトラールズントの駅前のホテルに泊まった。ここは対岸だが島とは鉄橋で結ばれておりDBの列車が走っている。機関庫のあるプットブスにはDBでBergen(ベルゲン)まで行き、ここで支線に乗り換えて到着できる。
また沿線で1番にぎやかなビンツには同じくDBの終着駅があり、シュトラールズントから普通列車がある。ただDBとリューゲン島鉄道のビンツ駅は離れていて徒歩20分くらいはみておいた方がいい。また島内のDBは行き先によっては1時間に1本程度なので時刻表で確かめてから行こう。
沿線の風景は大まかに言ってプットブス~ビンツは人家も少ない丘陵地帯。ビンツ~ゼーリン間で山越えがあり、ゼーリンから先ゲーレンまでは町中の道路と少し並行して走り小さな森を通って終点ゲーレンに到着といった感じ。
ビンツとゼーリンの間は深い森の中を曲がりくねったルートで山越えする。途中のJagdschloss駅あたりがサミットで、上り下りどちらも勾配で多少の煙が期待できる。ただ並行する道路はないのでレンタカーなどで線路に近づくのは限られた場所のみとなる。基本的には徒歩でポイントまで行くしかない。森の中にはお店などはないので食料や水を持ってハイキングのつもりでどうぞ。
なお、このJagdschloss駅と隣のGarftitz駅はリクエストストップとなっているので、乗車している場合は事前に車掌に申し出ないと停まらない。また駅から乗車するときには列車が来たら手を振るなどして、乗車する意志をはっきりと示す必要がある。ビンツ〜ゲーレン間は区間列車があり、列車密度が高いのでたくさん撮れるのも好都合。
コッペルDタンク1931年製。
こちらは1953年、カール・マルクス機関車工場製の1E1タンク。ドイツの旧東独のナローゲージではよく見かけるタイプ。ナローゲージのわりにはずいぶん大きい。
入れ替えやラウターバッハ行きの列車に使われるDL。
機関車だけでなく古典客車も魅力的。ダブルルーフに旧東独のDRロゴが決まってます。
CANON EOS 5DMkⅡ, EF70-200/4L IS, Makro-Planar50/2, Distagon35/2 VOL.938
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