春風と赤い電車-京急800形最後の春 深川俊一郎
愛嬌
角が丸く、とても愛嬌がある優しい顔だ。
南太田 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*
春そこまで
品川神社の小さな富士山に登れば、そこには春の気配。
北品川-新馬場 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
花冷え
桜が開花しても、春は足踏みを繰り返す。
杉田-京急富岡 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*
昭和53年、京浜急行に21年ぶりの新型車が出るという噂に胸が躍りました。
それは昭和42年の700形以来で、自分の記憶の中では初めての新車です。しかも当時はまだ、かつて私鉄同一形式最大両数を誇った1000形の最終製造がおこなわれていたのです。何と昭和34年から19年間に亘るものでした。
それだけ信頼性ある車両を長きに亘って大事に使う、良い意味で保守的な京浜急行に、果たしてどんな新型が現れるのか、それは様々な憶測が飛び交いました。
その頃鉄道車両は、営団千代田線6000系に代表される回生ブレーキ付きサイリスタチョッパを皮切りに、省エネ第1世代が続々とデビュー。そして京浜急行800形がお目見えした時、私たち京急ファンは、そこに一つの確信を得たのです。
大岡川陽春
花の回廊が春光に輝く。
日ノ出町-黄金町 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
春風にのって
普通列車専用になっても、駿足ぶりはなかなかだ。
金沢文庫-金沢八景 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*
やはり変わっていなかった!一つ目ライトに片開扉、小さな標識灯に、その下のアンチクライマー(列車同士衝突時にお互い競り上がらないように噛み合う櫛状の部分)。そしてハモるようなタイフォーンの音も(残念ながらその後電気ホーンに替わってしまいましたが)・・・普通列車用の18㎜4扉車でしたが、京急らしさが随所に残っていました。
今考えると、結果的に少しだけ時代の波に乗り遅れたようにもみえますが、当時のインパクトは、終焉の今も色あせることなく、とてもスマートで好感が持てるのです。
惜別の春
初っ端の難所である八ツ山橋も、品川の再開発でやがては無くなるのだろうか。
品川-北品川 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
川風あたたか
桜も盛りを過ぎた頃、ようやく暖かくなった。
横浜-戸部 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*
「赤い電車に白い帯」の白い帯が窓回りを覆い、何と太くなったことか・・・今では当たり前になったこの塗装は、実は800形が最初なのです。2000形登場時にこの塗装は優等列車用に譲り、自らは数年で普通の白い帯になりましたが、2016年にリバイバル塗装が登場。この最後の1編成は、6月中旬に引退することが決まっています。
昭和から平成、そして令和が街に馴染む頃、静かに去ってゆく800形の最後を見届けようと思います。
西日やわらか
古さと新しさが同居する、やわらかなデザイン。
南太田 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*
Vol.1226
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