トラムの走る町 40 リールの保存電車 フランス 服部一人
リールはフランス北部、ベルギー国境に近い都市だ。この町には郊外に向けて新しいトラムが走っているが、今回紹介するのはそちらではない。市内デュール川の河川敷にある古い電車の保存運転である。
戦前の古い電車をレストアした車両が通常は2両交代で走っている。河川敷は線路に沿って遊歩道があり、ジョギングやサイクリング、のんびりと散歩を楽しむ人々が集まっている。その脇をチンチンと鐘を鳴らしてのどかに電車が走る様子はほのぼのとした風情だ。河川敷は単調な景色かと思ったが、住宅の脇を通ったり、森の中や公園の横を走ったりと、意外に多彩な風景で半日あまりの滞在を十分に堪能した。
アクセスとガイド
リールまではパリやベルギーからTGV、特急列車などが走っている。Lille Flandres駅前からバスに乗り現地まで向かう。L1番系統に乗ればWambrechies Mairieというバス停で下車。なかなかオシャレな街でレストランやカフェがいろいろあって寄り道したくなるが、そこを我慢して大きな橋で対岸に渡れば保存電車のVent de biseという電停が橋のすぐ下にある。もうひとつは88番のバスに乗り、Mirie またはTouquetバス停で下車、川に向かって10分ほども歩けば電車の起点のPont Mabille電停に着く。
運行は4月から9月までの毎週日曜日の午後。夏のシーズンはこれに加え水曜日も走る。だいたい14時から18時過ぎまで1時間に2本程度の電車がのんびり走っている。運賃は往復大人5ユーロ。
Fuji X-T2, X100f, XF23, 35, 50 VOL.1229
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コメント
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まさに一幅の絵ですね。
トラムがとても似合ってお洒落に感じます。
日本にもこんな風景がいつかやってくるのでしょうか。
投稿: katsu | 2019年5月28日 (火) 10時02分
katsuさま、こんにちは。
記事にもあるように河川敷に沿って線路が敷かれているだけなのですが、短いわりに変化に富んだ沿線風景は魅力です。吊り掛けモーターの2台の電車が交互に行ったり来たり。僕は貧乏性なので、ついガツガツと撮影してしまいましたが、本当は乗車してゆったりと流れる車窓風景を楽しみ、あとはどこか気に入った場所に腰を下ろして、ビールでも飲みながら電車の往来をのんびり眺める。そんな時間の過ごし方が似合うところです。
投稿: | 2019年6月 3日 (月) 23時07分