原点・品川リバイバル 『品川乗務員宿泊所』 太和田光一郎
今日11月3日は、私にとっての鉄道写真記念日。初めて品川へ訪れて、20系ブルートレイン『はやぶさ号』を撮影した懐かしの日・・・。
今回は、その品川にまつわるステキな出会いをご紹介したい。それは先月、九州に出張した時の出来事、大牟田に行くため、JR鹿児島本線の吉野駅で下車し仕事を終えた帰り道、駅員さんに声をかけられた。その方は、元国鉄・JRマンの岩尾信俊さん。現在は、大牟田観光協会に所属され、吉野駅にお勤めになっている。
「いいカメラですね」 と言われて、列車が来るまでの間、話が弾む。 訊くと岩尾さんの愛機はNikon D90。私がレイルファンであることを話すと、昭和44年から廃止される少し前までの間、車掌さんとして寝台特急はやぶさ号に乗務されていて、東京に着くと品川駅東口にあった乗務員宿泊所が常宿だったそうだ。
もしかしてと思い、東口駅前にあったボナール(注)という喫茶店をご存知ですか?と訪ねると、「よく行きましたよ。ゴージャスな店内の割にモーニングなど安くて、昼間、新聞を読みにいったりね」と、懐かしそうに語ってくれた・・・。
今までに、品川駅東口のボナールのことをご存知の方とお会いしたことは一度もなかっただけに、この衝撃的な出会いは、特別なご縁を感じずにはいられなかった・・・。
(注)前回記事に登場する、私が初めて品川駅東口に訪れた時に入った懐かしの喫茶店 前回記事: http://blog.rail-on.com/2018/11/post-bac6.html
現在のJR品川駅東口。写真中央のビル、東京コンファレンスセンター・品川の辺りに品川乗務員宿泊所はあった。その右奥には、現在建設中の高輪ゲートウェイ駅が見える。その右手前の黒色のビルの場所に、純喫茶『ボナール』があった。(写真上・上段:撮影2019.10.10)
東京タワーの特別展望台から420mmの超望遠で捉えた品川駅。沖電気の跡地に建てられたNTTのビルの右側に乗泊のビルが少しだけ見える。この時すでに新幹線の東京第一運転所、そしてその左奥にあった貨物取扱所は姿を消している。(写真上・下段:撮影 1994.2.4)
ひと言、声をかけていただいたことで、忘れられない素敵な思い出に・・・。岩尾さんを駅舎の前で。(写真右上:撮影2019.10.21)
田町電車区に憩う153系、113系たち、その奥にはお召用157系の姿が・・・。新幹線の高架線の後には、品川乗務員宿泊所、煙突の右下に純喫茶『ボナール』の姿が見える。(写真上:撮影1979.7.23)
ちょうど今から40年前に撮影した、品川乗務員宿泊所(左端のビル)。このあたり、現在は何一つ残っていない。 (写真上:撮影1979.11.3)
46年前、初めて品川駅東口に来た時に入った懐かしの店、純喫茶『ボナール』(写真右:撮影1980.11.3)
東口の駅舎が新しくなり、乗泊のビルも外壁が塗装され、きれいになった頃の品川駅東口全景。(写真下:撮影1994.3.16)
初めて品川に訪れてから一年後の昭和49年、この日の最初のカットも、やはり品川駅東口だった。EF65の0番台109号機の後ろには、DD13のトップナンバーがいる思い出の一枚。
この年の夏、母親にヤシカのコンパクトカメラを買ってもらえて写真の画質は格段に向上したが、20枚撮りのフィルムの残りを気にしながらの撮影に、変わりはなかった・・・。
この日の相棒は、幼い頃からよく一緒に遊んでくれた従兄弟のマーちゃん。この後、品川客車区と東京機関区を撮影している。(写真下:撮影1974年11月3日)
Nikon D5 ・ Df 14-24mm F2.8 16-35mm F4
Nikon F4 300mm F2.8+テレコン×1.4 PKR
Canon F-1 ・ EF FD50mm F1.4 FD85mm F1.8 KR
ヤシカエレクトロ35FC フジカラー F-Ⅱ
Vol.1291
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