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2020年4月24日 (金)

軽便の夢 頸城鉄道   服部一人

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夕暮れの中、出発を待つ混合列車 というふうに見えないだろうか。静態保存のSLといえど、煙突から少し煙が出るだけで、ずいぶんと臨場感が出て「それらしく」なるのだ。

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かつて日本の地方にはたくさんの軽便鉄道があった。狭いレール幅、小さな車両、のどかな沿線風景、そういったものがかもし出す軽便鉄道の風情にはとても心惹かれるものがある。

そのかつて存在した軽便の中でも、新潟県の頸城鉄道は最も有名なものの一つだろう。今に至るまで語り継がれる伝説の軽便鉄道といってもいいかもしれない。

もちろん僕もその現役時代は知らない。今、僕のようにかつての軽便鉄道に憧れを抱く者の多くはその現役時代を知らず、写真集や雑誌などで見たなんとも言えない美しい情景にただただ想いを巡らすのみである。

先日、その頸城鉄道の遺構を使って仲間うちの撮影会が開かれた。現在は地元のNPO「くびきのお宝のこす会」が管理して「くびきのレールパーク」として運営し、年に数回の一般公開もしている。我々が訪れた日には特別に許可をいただき日没後の夜景まで撮影することができた。さらに専門の業者にお越しいただき、SLコッペル2号機の煙突から擬似的に煙を出すという凝った演出まで用意された。

春の始めの淡い宵闇に、つかの間だけど軽便の美しい夢を見たような気分だった。

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SLコッペル2号機に負けず劣らず貴重な産業遺産「ホジ3」今までなんども写真や模型で見てきたが、ついに本物に会う時がきた。こちらは動態保存でガラガラガラというディーゼルの音を響かせてゆったりと走る。赤いテールランプが印象的だった。

FUJIX-T2, T3, XF16-55/2.8, CANON EF70-200/4L                                                                  VOL.1354

頸城鉄道 旧百間町駅くびきのレールパーク(撮影は緊急事態宣言が出る以前の時期に、現地の特別な協力のもと、許可を得て行われました。)

 




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コメント

ずっと昔に廃止された軽便鉄道の車輛だけでなく,当時の車庫まで残されているので良い雰囲気ですね。初めて日帰り撮影に行った西武山口線を思い出します。

こんにちは。ここは車両や車庫だけでなく、社屋だった建物は資料館となっていて、貴重な品々がたくさん保存されています。このゴールデンウィークの一般公開はコロナの影響で流れてしまいましたが、次は夏休みかな、是非ともお出かけください。

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