« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

2023年8月

2023年8月30日 (水)

根室本線-大地の軌跡④  深川俊一郎

列車が来なくなって7年目の夏を迎えました。
踏切は錆つき、軌道は草に埋もれ、既に自然への回帰が始まっているのでしょうか。

230291
置き去りの道1
狩勝峠へ向かう麓駅は、助走に十分な広さがある。
根室本線 落合-新得 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

230292
置き去りの道2
鳥の囀りが森の奥へといざなう。
根室本線 落合-新得 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

230293
置き去りの道3
遠くの踏切が光ったのはいつのことだろうか。
根室本線 幾寅-落合 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* RDPⅢ

230294
置き去りの道4
夢と現実の狭間を彷徨う夏の道。
根室本線 東鹿越-幾寅 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

Vol.1774

2023年8月27日 (日)

行く夏 1 JR久留里線   服部一人  

Dscf4442

Dscf4467

季節としては残暑ということになるのだろうけど、いまだ猛暑が続いています。今年の夏はそんなに遠出はできなかったけれど細切れの休暇を利用してあちらこちら出かけてきました。暑すぎる夏でたいへんだったという印象だけが強いですが、行く夏を惜しみつつ今年の夏休みの小旅行を何回かに分けてお届けします。

久留里線は昨今廃止が取り沙汰されています。実際に行ってみるとよくわかりますが沿線はのどかな里山で昼間の列車や駅は閑散としています。東京から車でアクアラインを使うと1時間少しで行ける近さですが、房総半島の山間部はけっこう田舎です。

終点の上総亀山駅は炎天の中にあって静かな佇まいでした。駅周辺も含めて人の気配が少なく、ときおり自動車が通るだけです。構内のはずれにあった赤錆びた車止めが、ここで鉄道が終わるということを厳然と表しているように感じました。

B0004239

B0004231

B0004237

B0004253

HASSELBLAD   CFVⅡ50C 45/4  FUJI X-T3,FUJINON XF 16-55/2.8, XF70-300/4-5.6     VOL.1773

2023年8月24日 (木)

LongDistance  ⭐︎⭐︎⭐︎ E7 Planet colors & face ⭐︎⭐︎⭐︎   梅村貴子

230824_001

____

230824_002

___

230824_003

___

230824_004

相変わらずものすごい暑さが続いております。
ファインダーの中だけでも涼もうと、お盆休み混雑が落ち着いた頃、午後の一番空いている時間帯に東京駅ホームをプラプラと。
E7の涼やかな色を拾っていても熱気は容赦無くて、早々に退散しました。
そんな暑さの中でも、冷房のないところで働く皆様、走り続ける車両には感謝です。


230824_005

___

230824_006

JR東日本  東京駅  北陸・上越・東北新幹線  
Sony α7R3 / FE70-200mm F4
vol.1772  

2023年8月21日 (月)

もうすぐ誕生!『麻布台ヒルズ』  230821  太和田光一郎

私の職場がある東京都港区麻布台の一帯の再開発事業の話を初めて聞いたのは、今から30年ほど前のこと。その時に、再開発エリアの建造物はすべて取り壊されてしまうと聞き、強い衝撃を受けたことを憶えています。

その後、4年前から本格的な工事が始まり、次々と馴れ親しんだ街並みが姿を消していきました。

そうして、もうすぐ新しい都市『麻布台ヒルズ』が誕生します。

コンセプトは、“緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街 - Modern Urban Village -”。11月のオープンが楽しみです。

Pmd_2898kt_

東京メトロ日比谷線神谷町駅は、職場への下車駅。そして麻布台ヒルズの最寄り駅の一つ。

今なお昭和の匂いが残る2番出入口は、高層ビルに組み込まれていない昔ながらの単独の構造だ。1981年(昭和56年)より出退勤は勿論のこと、出張する時もここが始まりだった・・・。

出入口右後方に見える、大衆酒場『ひだか』。まだ駆け出しの頃、この店で職場の先輩Kさんに、どれだけご馳走になったか知れない。撮影:2023.7.18(写真上)

Pmd_5855kt_

神谷町駅1番出入口付近から見た麻布台ヒルズ。左側のビルが森JPタワーだ。 影:2023.8.18(写真左) 

Pmd_5968kt__20230821183701

日本一の超高層ビルとなった森JPタワー。高さは約330mで、東京タワーより少し低いことが何とも心憎い。撮影:2023.8.19写真右)

   Nikon Z8    Z14-30mm F4 ・ Z40mm F2 ・ Z24-70mm F4

Pmd_5726kt__20230821191201

Vol.1771

2023年8月18日 (金)

盛夏-小湊鐵道2023  深川俊一郎

じりじりと照りつける夏空が、どんより暑苦しかった梅雨空を一瞬にして忘れさせます。
噴き出す汗をぬぐって足元に目を落とすと、乾いた夏道がどこまでも続くのです。

23028_20230817235301
草いきれ
草いきれに溺れそうだった夏の日。
小湊鐵道 高滝-里見 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

23028
炎天下
この暑さを実感したくて、恐る恐る見上げた踏切。
小湊鐵道 高滝-里見 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

23028_20230817235302
影模様
僅かな日陰でも駆け込みたくなる。
小湊鐵道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

23028_20230817235303
猛暑
里山のイメージを凝縮したような夏の道。
小湊鐵道 里見-飯給 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 RDPⅢ

Vol.1770

2023年8月15日 (火)

国鉄川俣線廃線跡をたどる   服部一人

Dscf4173
東北本線の福島県松川駅からかつて国鉄川俣線という短いローカル線が走っていた。全長12キロほどでかつて絹織物で栄えた岩代川俣駅が終着だった全国に多くあった短いローカル線の例に漏れず不採算路線として1972年に廃止となっている。

Dscf4152

Dscf4166

Dscf4177

廃線から半世紀が経過しているが一目で鉄道が走っていたとわかる築堤と緩やかなカーブ。

途中切り通しも残っているが夏草に覆われて歩行困難。廃線跡の多くは農道などに転用されている。

Dscf4181

Dscf4183

唯一の途中駅だった岩代飯野駅があった場所は地域の交流館が建てられ、近くに当線を走ったC12が保存されている。

Dscf4188

終着の岩代川俣駅跡は町営住宅に変わり、元川俣駅資料館という建物がある。どのような資料があるかわからないが、現在は公民館として利用されているようだ。現在真岡鐵道で使用されているC1266はかつてここに静態保存されていたそうだ。

廃線跡をたどる楽しみはいろいろあるが、数十年の時を経てもはっきりとわかる道路とは違う線形や遺構から往時を想像することだろう。私は古いもの好きなので、鉄道も最新のものよりはこういう昔のものについ目がいってしまう

Img_2993_20230828140801

FUJI X-T3. XF16-55/2.8.          VOL.1769 

 

2023年8月12日 (土)

Long Distance  〜〜〜 Summer Green 小海線 〜〜〜   梅村貴子

230812_001

____

230812_002

___

230812_003 ____

___230812_004

前回9日の太和田氏記事から続けての小海線登場となります。

海もない高地を走る路線なのに「海」の文字がつくのはなんで?、と、この路線名を知った時は不思議に思いました。
1100年ほど前に八ヶ岳が水蒸気爆発を起こし、土砂が千曲川を堰き止めて湖沼がたくさん誕生し、大きい湖の両端を海ノ口や海尻、小さい湖を小海と名付け、それが地名として残り小海線となったとのこと…。ちょっと涼しげで、列車と同様にかわゆい名前と思います。

JR東日本 小海線 佐久広瀬ー信濃川上・松原湖駅
Sony α7R3・α7M3 / FE16-35mm F4・FE70-200mm F2.8M2
vol.1768       

2023年8月 9日 (水)

久方ぶりの小海線  230809  太和田光一郎

Pmd_5282k_久方ぶりの小海線です。今回は、清里フォトアートミュージアムにて、現在、行われている『鉄道愛』の展覧会のギャラリートークに参加した折に撮った写真をご覧いただきます。

廣田尚敬さんの作品『SL夢幻』のシリーズをはじめ、鉄道を愛する作家の皆さんの名作が鑑賞できる、素晴らしい展覧会でした。

JR鉄道最高地点・標高1,375mの野辺山高原をゆく小海線。良く晴れた涼しい一日だった。清里-野辺山間(写真上)

一時間近く経って、ようやく踏切が鳴ってくれた。おしゃれなパイの店の脇で・・・。甲斐小泉-甲斐大泉間(写真下)

Pmd_5220kt_Pmd_5135kt_早朝、宿泊したペンションの近くで撮影した高原列車。  甲斐大泉-清里間 (写真上)  JR鉄道最高地点の石碑の前で。(写真下)

撮影:2023.8.5   Nikon Z8   Z14-30mm ・ Z70-180mm

Pmd_5299k_

Vol.1767

2023年8月 6日 (日)

小さな旅-丸瀬布の夏  深川俊一郎

北海道遠軽町丸瀬布の街から9キロほど登った森の中に、その小さな森林鉄道はあります。
丸瀬布森林公園いこいの森。北海道遺産である「雨宮21号」は地元の方々の努力で大切に守られ、愛らしい汽笛を響かせながら、黒煙を吐いてゆっくりと廻ります。

210327
小さな旅・夏①
小さくても旅の始まりはワクワクする。
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

210329
小さな旅・夏②
煤の煙たささえも爽やかで気持ちいい。
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

210313
小さな旅・夏③
鉄橋だ、鉄橋だ!
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

210315
小さな旅・夏④
本格的な森のトンネル。
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 E100

210301
小さな旅・夏⑤
きっと忘れないだろう夏の思い出。
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 E100

210302
小さな旅・夏⑥
鉄と煙と汗の匂いが西日に吸い込まれてゆく。
丸瀬布森林公園いこいの森 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 E100

Vol.1766

2023年8月 2日 (水)

海底にもぐる鉄道  青函トンネル記念館   服部一人

B0004124

青森の竜飛岬にある青函トンネル記念館に行ってきた。1番のお目当ては体験坑道のアトラクション。斜坑を下っていく人車に乗って坑道に下りることができる。斜坑を下る人車は「青函トンネル竜飛斜坑線 もぐら号」という正式名称だ。

B0004130

一番前の席に陣取って前面展望を楽しむ。斜坑に向かう扉が重々しく上に移動すると真っ直ぐに下っていく斜坑の全貌があらわれた。

B0004150

降りたところにある坑道の様子はこんな感じ。滲み出ている海水のせいかレールは錆びている。

B0004136
B0004138

坑道内にもいろいろと展示があり、バッテリーロコや人車などさまざまな車両が展示してある。

B0004157
B0004114

ひととおりの見学を終えて地上に戻り外に出ると光が非常に眩しく感じられた。記念館のまわりにはかつては作業員の方が多く住み、学校や病院などもありちょっとした町だったという。

岬の上に立つと海の向こうにかすかに北海道が見えた。

 

HASSELBLAD   CFVⅡ50C 45/4                  Vol.1765

« 2023年7月 | トップページ | 2023年9月 »

最近のトラックバック

2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31