2020年9月21日 (月)

過ぎ去り夏-小湊鉄道②  深川俊一郎

あれだけ暑かった夏も、暦が変われば吹く風の中にわずかな涼しさを感じます。
少し日が陰ってくると、夏の終わりのそこはかとない寂しさを、ふと覚えるのです。

20032
さんぽみち
蝉時雨が次第に虫の音へと変わってゆく。
小湊鉄道 海士有木 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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残暑の候
背後を流れる風が微かに涼しいような気がした。
小湊鉄道 海士有木 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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夏の記憶
草の匂いに夏の記憶が蘇る。
小湊鉄道 海士有木 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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過ぎ去りし夏
去ってゆく夏はどこか寂しげだ。
小湊鉄道 海士有木 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100

Vol.1403

2020年9月 9日 (水)

過ぎ去りし夏-小湊鉄道  深川俊一郎

暦が一つ進んでも、季節は名残惜しく留まっています。
列車が去ったあとの静寂は、ツクツクボウシの合唱にかき消されるのです。

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夏雲何処へ
雲の動きが少し早くなると、季節が折り返し点を迎えるころだ。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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まばゆい夏
真夏の線路端には、生ぬるいけれど心地よい風が流れている。
小湊鉄道 高滝-里見 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20031
炎天下
真夏の番人は寡黙に次の列車を待っていた。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

Vol.1399

2020年8月27日 (木)

遥かなる旅愁-夏色の大地  深川俊一郎

本州が梅雨空に沈んでいる頃、北の大地では程よい湿度の風が吹いています。
儚い夏には、五感をくすぐる魅力がたっぷりと詰まっているのです。

200272
すがしい朝

雨雲が去ったすがしい朝。
程よい湿度が肌に心地よかった。
根室本線 下金山 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20025
夏色の丘

丘の模様には必然の美がある。
土の匂いが足元をかすめてゆく。
富良野線 美瑛-美馬牛 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* RDPⅢ

20027
麦秋鮮やか

麦がこんがり色ずくと、北の大地に短い夏がやってくる。
カサカサと唄う大地に、遥かな夏空が乗っかっていた。
根室本線 布部-山部 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20026
芳香の水辺

甘さを抑えたほろ苦い香りが水辺を漂っている。
小さな列車は静かに森の中へ消えていった。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* RDPⅢ

Vol.1395

2020年8月15日 (土)

路面電車紀行-75年目の広島電鉄  深川俊一郎

梅雨が明ければ、予想通り猛暑が輪をかけ、大変な夏を迎えています。
戦後75年目の広島、今年は原爆の日8月6日と、そして早々に復活運転をした8月9日に、被爆電車653が走りました。
密を避けるべく乗客を乗せず、沿線の方々に見守られながら、ゆっくりと走ってゆきました。

20030
盛夏
くし型の始発駅は重厚な趣がある。
広島駅 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20029
熱気とともに
肌に痛いほどの熱気を感じた、真夏の電車道。
小網町-天満町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100

200302
夏バテの昼下がり
薄曇りの太陽が体に重かった昼下がり。
猿猴橋町-的場町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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変わりゆく街
変わりゆく街と変わらない電車。
広島駅-猿猴橋町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

Vol.1391

2020年8月 3日 (月)

梅雨の末期-小湊鉄道  深川俊一郎

長い長い梅雨が最後の力を振り絞るように、激しい雨を降らせます。
灰色の重たい雲の奥には、きっと暑い暑い夏がそこにあるはずです。

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灰色の朝
蒸し暑い朝が灰色に煙っていた。
小湊鉄道 高滝 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RXP

20022
煙雨
線路端のヒルガオが止まない雨に打たれている。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RXP

200222
長梅雨
長い梅雨の向こうに通学路が霞んでいた。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* RXP

20022_20200802204902
憂鬱な日
単調な雨音はいつまで続くのか。
小湊鉄道 上総川間 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RXP

Vol.1387

2020年7月21日 (火)

只見線がくれたもの-最終章②  深川俊一郎

最初に訪れた夏は、元号が平成に変わった年でした。
普段は静かな山里が、夏休みや里帰りで俄かに賑わっていることに、小さな驚きがありました。
それからは梅雨が明けると、待ちきれずに通う日々が続くのでした。

9108
真夏の出会い

列車待ちの僅かな時間に、目いっぱいの話題が飛び出してくる。
元気でおしゃべりな妹さんと、少し寡黙なお姉さん。
只見線 会津中川 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 KR

8907
夏道遥か

山の向こうから湧き上がる雲に、蝉の合唱が吸い込まれてゆく。
学校へと続く一本道が熱く乾いていた。
只見線 会津蒲生-只見 minolta XD MC W.ROKKOR 24mmF2.8 KM

9208
追憶の夏

遊び疲れたTシャツの汗が少し引いてきた。
線路の向こうには夏がどこまでも続いていそうだ。
只見線 入広瀬-柿ノ木 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KR

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川霧幻想

暑気が急速に引いてくると、墨絵の世界が広がる。
小さなテールランプがふんわりと宙を彷徨っていた。
只見線 会津塩沢-会津蒲生 minolta XE MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KR

Vol.1383

2020年7月 9日 (木)

夏至の頃-小湊鉄道  深川俊一郎

夏至が近づく梅雨の晴れ間、夕刻の明るさに気持ちが安らぎます。

いつしか暦は折り返し、でもこれからもう一雨過ぎれば、その向こうに暑い夏が待っています。


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梅雨の晴れ間
雨雲が去れば、軒下でも眩しいほどの光で溢れる。
小湊鉄道 上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

20020
水無月の駅
たっぷり水分を湛えた紫陽花が小さな駅を埋め尽くした。
小湊鉄道 飯給 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

20021
夏至の頃
いつまでも明るい空に、日の長さを実感した夕刻。
小湊鉄道 上総鶴舞-上総久保 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

200211
また明日
ただの帰り道なのに何故か心が弾む。
小湊鉄道 上総牛久-上総川間 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

Vol.1379

2020年6月27日 (土)

ジオパークの鉄路-大糸線にキハ52がいた頃②  深川俊一郎

夏が来れば旅に出たくなります。暑さは少し苦手ですが、記憶の彼方にスッと入り込んでくる匂いに誘われるのです。
あの夏の日に、昔の色の小さな気動車が、夏の野山をゆっくりと駆けてゆきました。

09038
雨上がりの雨飾山
青々しい雨の匂いが残る夏の朝。
大糸線 頸城大野-平岩 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T* E100G

09043
いつかの道
どこまでも歩いていきたくなる夏の道。
大糸線 北小谷-平岩 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100G

06048
姫川清冽
蛇行する姫川が薄暮のジオパークに飲まれてゆく。
大糸線 小滝-根知 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100G

06040
宵闇迫る
群青色に塗りつぶされた宵闇の入り口。
大糸線 小滝-根知 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T* E100G(+1)

Vol.1375

2020年6月15日 (月)

水辺の小さな鉄道-鹿島鉄道②  深川俊一郎

5月9日の記事で、在りし日の鹿島鉄道をご覧いただきましたが、その続編です。
霞ヶ浦に沈む夕日が少し寂しげで、印象的だった小さな鉄道。
空気が澄んでいた冬の日の小さな出会い。

9001
西日の少年
木枯らしに吹かれながら、元気に走り回る少年がいた。
鹿島鉄道 桃浦-八木蒔 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T EPP

8912
夕照
鮮烈な夕日に、一瞬の出会いがあった。
鹿島鉄道 桃浦-八木蒔 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T EPP

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小さな影絵
今日一日が西の空に吸い込まれてゆく。
鹿島鉄道 桃浦-八木蒔 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T EPP

Vol.1371

2020年6月 3日 (水)

ブログ8周年記念 只見線がくれたもの-最終章  深川俊一郎

いつもご覧いただきありがとございます。当ブログはこの6月で8年が経ち、9年目に入りました。
未だ経験したことのない環境下で、撮影活動も自粛しております。これを機会に、少しばかりの旧作をご覧いただいております。
終息の折には、徐々に撮り始めたいと思います。これからもお付き合いのほど、お願い申し上げます。

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緑潤う
初めて訪れたのに、どこか懐かしかった山村風景。
この時に覚えた印象が、30年以上も通うようになった原点だった。
只見線 会津蒲生-只見 minolta XE MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 PKR

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長い雨
畦道が長い雨で少しぬかるんでいた。
都会で感じるそれとは違い、恵みの雨なのだとぼんやり思った。
只見線 本名-会津越川 minolta XE MC ROKKOR 50mmF1.4 PKR

8806
水辺の静寂
夕刻を待たずして山の端に陽が隠れてしまう。
影の部分に深みを感じた水の郷。
只見線 会津塩沢-会津蒲生 minolta XE MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 PKR

3月に只見線に新型車両が導入され、従来のキハ40が引退したようです。
すっかり定着していた白とグリーンの東北地域色ですが、私が只見線を初めて訪れた頃はまだ昭和の終わりで、キハ58が健在。塗装も国鉄時代のものでした。
ですから白とグリーンの塗装になった頃は、軽いショックだったのを覚えています。おそらく今回新車が入ってキハ40が引退したことが巷で惜しまれている感覚と、似ていたと思われます。
それはともかく、只見線を撮り始めて30年以上が経ち、当時は今ほど訪れる人も多くなかった中で、東京と現地で写真展を開催したり、写真集を出版したり、この地が純粋に好きな気持ちと多少の使命感で、通い、そして撮り続けてきました。
ここで今までの流れに一区切りつけ、発表する機会のなかったいくつかを何回かのシリーズでご覧いただきます。少し脈絡のない構成になりますが、物珍しさも含めて、この機会にお楽しみいただければと思います。
今回は初めて訪れたときの、眼前に繰り広げられる、奥深い山里の光景に軽い衝撃を受け、驚きを隠せなかった頃の一コマです。

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通り雪
早い雨雲が去ると、向こうの山がいつの間にか冬支度をしていた。
昼は乗客が少ないので1両編成だった。
只見線 会津中川 minolta XE MC ROKKOR 50mmF1.4 PKM

8810_20200601215101
錦秋輝く

山あいの陰影が深まってくると、季節が足早に駆けてゆく。
秋の光は懸命にその輝きを振りまいていた。
只見線 会津横田-会津大塩 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 PKR

8810
去りゆく秋
季節がオーバーラップしたような山里の光景。
弱々しい残光は、次の季節に吸い込まれてゆく。
只見線 会津大塩-会津塩沢 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 PKR

Vol.1367

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