2018年2月18日 (日)

遥かなる旅愁-北への想い①  深川俊一郎

寒さが極まってくると、北への想いも募ります。
風と気温と湿度が織りなす舞台は、孤独に走る列車たちを際立たせています。

18009
きらめきの森


粉砂糖をまぶしたような木々が甘い光を放つ。
きらめく森に小さな列車の足音が響いてきた。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

18009_2
雪あそび


列車が去って静寂が訪れると、線路端にもささやかな楽しいひとときが訪れる。
行ったり来たり深い雪に足を取られながら、かくれんぼをしているかのよう。
石勝線 トマム-新得 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

18009_3
雪煙たなびく


滑るようなスピードで列車が通り抜ける。
パウダーのような雪煙が、スローモーションで舞っていた。
石勝線 トマム-新得 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

18009_4
深閑の森


雲の流れが速い。
明暗が繰り返し訪れて、そのうち雪になるのだろう。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

Vol.1080

2018年2月 6日 (火)

只見線がくれたもの-2018如月  深川俊一郎

等圧線の間隔が狭まり、寒気が押し寄せれば、息つく間もなく雪は降ります。
暦の上では春を迎えましたが、季節は後戻りするかのように、まだまだ冬は続きます。

18008
雪花爛漫


ようやく一息ついた朝に、雪の花が見事に咲いた。
見下ろせば、そこは深く白い静寂に包まれていた。
只見線 会津宮下-早戸 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

18007
月光の里


張りつめた真冬の月明かりは、幽玄な世界を見せてくれる。
聞こえたのは列車が鉄橋を渡る音と、遠くの犬の鳴き声だった。
只見線 会津桧原-会津西方 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1076

2018年1月24日 (水)

路面電車紀行-冬ざれの京福電鉄  深川俊一郎

嵐電の愛称で親しまれるこの小さな鉄道は、生活路線と観光路線が同居し活気に溢れています。
路面電車として走る区間は一部ですが、身近で親しみを覚える路線です。

18005
ひだまりの駅


ほんの僅かな列車待ちの時間にもさりげない表情がある。
蚕ノ社 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

18005_2
電車のいる通学路


電車も車も自転車も狭い道路に同居している。
蚕ノ社 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

18005_3
冬ざれの古都


世界遺産が目の前に迫ってきた。
太秦広隆寺 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

18005_4
参道より


日常と非日常が同居する線路端。
嵐電天神川-蚕ノ社 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1072

2018年1月12日 (金)

只見線がくれたもの-2018睦月  深川俊一郎

2年連続で雪のない正月が続きましたが、今年は雪国らしい光景が広がっていました。
まだまだ雪は少ないですが、寒の入りを迎え、これからが冬本番です。

18003
冷たい風音


静かな只見川に、絶え間なく風音が流れてゆく。
人を寄せ付けない厳しさの片鱗を垣間見るようだ。
只見線 会津宮下-早戸 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

18002
冬の残像


色彩が霞みながら僅かに残っている。
鮮やかだった秋の記憶が、雪の彼方に埋もれてゆく。
只見線 会津中川-会津川口 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1068

2018年1月 3日 (水)

「Rail-On 謹賀新年号 4号車」  深川俊一郎

本年もよろしくお付き合いいただきたく、お願い申し上げます。
思えば2年連続の雪のない正月でしたが、今シーズンは早くから厳しい冬の便りが聞こえてきます。
雪の装備を出し、機材をメカニカルの500CMに、そしてタイヤもスタッドレスに換えて準備万端。
毎年書いておりますが、フィルム・6×6の撮影スタイルは、今年も不変の予定です。
今年は、復旧が決まった只見線の工事がいよいよ始まります。2021年度まで短いようで長く感じる年月ですが、楽しみに待ちたいです。
北海道は、キハ183系の特急が、宗谷本線に続き、函館本線からも撤退。残るは石北本線のみになってしまいます。
また、根室本線の羽帯駅が静かに廃止になります。
これからまた、北国の細いレールに誘われる冬が始まるのです。
それでは、本年の一作目。宗谷本線の忘れ去られたような小さな駅の一コマです。

17017
しらゆき


トドマツに囲まれた小さな駅に、しらゆきが静かに舞う。
音も人けも吸い込まれて何とも寂しい。
宗谷本線 北剣淵 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1062

2017年12月31日 (日)

2017 今年の1枚 息吹の駅  深川俊一郎

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今年は私たちのブログも5周年を迎え、そして通算1000本目も通過。いつもながら時がたつのを早く感じております。
一部区間の不通が続く只見線ですが、6月19日には、福島県とJR東日本が基本合意書を締結し、2021年度の復旧に向け来年度に着工することが決まりました。
私が30年来ライフワークとしている只見線が、また鉄路でつながるというのは、少し大げさですが、夢のようです。
一方で私にとって40年来の、永遠の憧れの地である北海道の果ての鉄路ですが、こちらは存亡の危機にあるといえなくありません。
それでもそこにレールがある限り、追い続けてゆく覚悟です。

さて今年の1枚ですが、冷たい春風がまっすぐな清流のごとく流れていた、北海道の旧駅です。
函館本線の鹿部駅は、駒ヶ岳の裾を巻くように二股に分かれた先にあり、通常特急が通らない本線という名のローカル線にあります。
この小さな小学校を思わせる立派な旧駅が、いつまでも心に焼き付いています。
それでは皆さまどうぞよいお年を。


170261_2

息吹の駅

Vol.1056

2017年12月27日 (水)

穏やかな道  深川俊一郎

17060
穏やかな道


柔らかな光に吸い込まれてゆく細いレールに旅愁が溢れている。
黒と黄色の強いコントラストに微かな緊張を覚える。
踏切はほんのいっときの出会いの場所だ。
小湊鉄道 養老渓谷-上総中野 HASSELBLAD 201F  Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1053

2017年12月15日 (金)

師走の富士-岳南電車  深川俊一郎

冷たく乾いた空気が、霊峰を際立たせます。
山麓の小さな鉄道は、どこの駅からも富士山が覗くのです。

17064
師走の富士


今年はまだ雪が少ない。暖かな師走の山麓。
岳南電車 吉原-ジャトコ前 HASSELBLAD 201F  Sonnar C 250mmF5.6 T*

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小さなクリスマストレイン


小さなサンタが足早に去っていった。
岳南電車 吉原-ジャトコ前 HASSELBLAD 201F  Sonnar C 250mmF5.6 T*

17064_3
休息


老兵は無言で鎮座している。
岳南電車 岳南富士岡 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

17064_4
名残の西日


12月の日は短く、みるみるうちに傾いてゆく。
岳南電車 岳南原田-比奈 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1049

2017年12月 3日 (日)

清しい朝-小湊鉄道  深川俊一郎

遅い紅葉で有名な房総半島は、北国が冬の入り口に差しかかってからも、静かに秋の余韻が楽しめます。
澄んだ空気が秋の里を優しく包み込んでくれます。

17060
清しい朝


山の向こうから清しい朝が訪れる。
小湊鉄道 上総大久保 HASSELBLAD 201F  Planar FE 110mmF2 T*

17060_2
森の向こうから


森の向こうからすぅーっとレールが現れる。
小湊鉄道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 201F  Sonnar C 250mmF5.6 T*

17060_3
秋の里


柔らかな秋の光の中を、小さな列車が去っていった。
小湊鉄道 養老渓谷-上総中野 HASSELBLAD 201F  Planar FE 110mmF2 T*

Vol.1045

2017年11月21日 (火)

只見線がくれたもの-2017霜月2  深川俊一郎

立冬が過ぎれば、華やかだった紅葉が色あせては枯れ落ち、寂寥感に包まれます。
雪が来る前の一瞬の明るさは、儚さと共に次の季節への予感があるのです。

17057
目覚めの軌条


清らかな晩秋の光が、寝ぼけ眼に心地よい。
緩やかにカーブを描くレールは、夢の続きに連れて行ってくれそうだ。
只見線 入広瀬-上条 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*

17059_2
秋の夕陽に


秋の夕陽が温かく、そして静かに山里に降り注ぐ。
あと何日こんな穏やかな日があるのだろうか。
只見線 会津蒲生-只見 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*

170592
月影の小道


青い月明かりの夜は、体が浮き立つような不思議な感覚だ。
無言のレールは何処へ行くのだろうか。
只見線 入広瀬-上条 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1041

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