2017年5月15日 (月)

遥かなる旅愁-息吹の駅  深川俊一郎

桜前線が海峡を渡ると、思い出したようにように春が急ぎ足でやってきます。
本線という名のローカル線に、小さな小学校を思わせる立派な旧駅がありました。

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息吹の駅


冷たい春風がまっすぐな清流のごとく、息吹を運んでくる。
古い駅にはどこかホッとする温かさがある。
函館本線 鹿部 HASSELBLAD 201F  Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.975

2017年5月 3日 (水)

あたたかな日-ひたちなか海浜鉄道  深川俊一郎

風のない暖かな日は、少しだけ淀んだ空気が優しく包み込んでくれます。
心地よさと少しの気だるさに、ぼんやりと春を実感するのです。

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春の歌声


春風に乗って、かすかにギターの音が聞こえてきた。
春の小駅は小さな舞台。
ひたちなか海浜鉄道 中根 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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春野道


柔らかな西日が春の野を飴色に染めてゆく。
長くなった日差しが追憶の世界へといざなう。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*

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夕映え


散歩道をゆっくりと進んでみる。
レールと桜の狭間に、ゆっくりと時が流れていた。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.971

2017年4月21日 (金)

トロッコ列車快走!‐小湊鉄道  深川俊一郎

里山の優しい風を肌で感じることができるトロッコ列車。
汗ばむ陽気に菜の花の甘い香りがかすめてゆきます。

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小さな花束


想いが少しずつこぼれてゆく最後部。

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里山の春


里山の風景に手が届きそうだ。

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甘い香り


不意に甘い香りが鼻をかすめた。

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名残の花吹雪


桜吹雪が春の想いをさらってゆく。

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春の片隅


少し寂しげなホームの片隅。

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熱気残して


熱気を残して汽車は去っていった。

小湊鉄道
HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*・Planar FE 110mmF2 T*

Vol.967

2017年4月 9日 (日)

Rail-On 春まつり2017 水辺の小さな鉄道  深川俊一郎

10年前の3月、水辺を走る小さな鉄道が、静かに消えてゆきました。
常磐線の石岡から鉾田までを結んでいた、鹿島鉄道。
その年は開花が遅く、確か最後の桜は間に合わなかったように記憶しています。
少し寂しげで荒涼とした沿線風景を、今、少し思い返します。

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空っ風


コバルトブルーの深い空に、小さな気動車が吸い込まれてゆく。
鹿島鉄道 玉造町-榎本 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM

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あの日の記憶


あの日のことをいつまでも忘れない。
鹿島鉄道 八木蒔-浜 CONTAX RTSⅢ Sonnar 135mmF2.8 T* KM

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影踊る


輝いていた水辺の印象。
鹿島鉄道 八木蒔-浜 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T* KM

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家路


線路際の梅の木はいつも見事に咲いていた。
鹿島鉄道 桃浦-八木蒔 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*

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春風の向こうへ


雪柳が春風に揺れていた。
鹿島鉄道 巴川 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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眩しかった西日


いつもの駅は少し寂しげだった。
鹿島鉄道 浜 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.963
2017

2017年3月27日 (月)

只見線がくれたもの-2017弥生  深川俊一郎

冬来たりなば・・・列車が来なくなって5度目の冬ですが、眠る鉄路から受ける印象は今までとは違います。
廃線跡ではありません。数年後にはきっとまた列車がやってくるのです。
本日3月27日には福島県と各市町村が費用負担等の確認書を取り交わし、3月31日にはいよいよJR側に復旧を正式要望するとのことです。

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春遠からじ


雪に埋もれた鉄路を見ていると、ふと列車がやってきそうに錯覚する。
今はまだ静かに眠るこの道を、また列車が走る日を夢みて・・・
只見線 本名-会津越川 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.959

2017年3月15日 (水)

遥かなる旅愁-風雪の狭間④  深川俊一郎

強烈な低気圧が去って西から高気圧が張り出すと、つかの間の静謐な時が訪れます。
気温マイナス28.3℃、湿度100%・・・そこには神秘の朝が待っていました。

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極寒模様


山の端から遅い朝陽が差せば、凍り付いた木々が銀色に鈍く光る。
静寂を打ち破るかのように列車の雪煙が伸びてゆく。
根室本線 布部-山部 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

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鋭鋒目覚める


夕張山地の最高峰、芦別岳が真冬の厳しい全容を露にした。
荘厳なその姿は思わず言葉を失うほどだ。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

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雪華爛漫


見事にクリスタルな花が咲き誇る。
この光景を目の前にすれば、列車の存在感は少し抑えたくなる。
根室本線 下金山-金山 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.955

2017年3月 3日 (金)

遥かなる旅愁-風雪の狭間③  深川俊一郎

列車が来なくなった駅、思いがけず終着駅の責務を負うことになった駅、そして静かに消えてゆく駅・・・
凍てつく根室本線に佇む3つの駅を綴ります。

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列車何処へ


初めての列車が来ない冬。
様々な想いが詰まったこの駅に、再び列車が走る日は来るのだろうか・・・
根室本線 幾寅 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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無言の終着駅


思いがけずに廃止を免れることになった駅。
人知れず終着駅となった無言の駅。
根室本線 東鹿越 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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はなむけ


最後の週を迎えたこの日は厳しく冷え込み、はなむけのように見事な氷の花が咲いた。
そして本日3月3日、100年の歴史に静かに幕を下ろす。
忘れ去られた名所看板が、往時の面影を微かに残している。
根室本線 島ノ下 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.951

2017年2月18日 (土)

遥かなる旅愁-風雪の狭間②  深川俊一郎

鈍色の雪雲の奥底から微かに太陽の存在が認められれば、吹雪も一息です。
マイナス20℃を下回ってくれば、張りつめた空気にその鮮烈な濃度を痛いほど感じるのです。

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雪華踊る


白い静寂の朝がやってきた。
繊細に霧氷を纏った木々が朝日を受けて踊りだす。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

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雪煙きらめく


列車は深い青空に吸い込まれていくようだ。
雪煙が少し後から白いベールとなって追いかけてゆく。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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語らいの大地


凍てつく白い大地はどこまでも孤独だ。
風の合間に木々がささやかに語りかけてくる。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

Vol.947

2017年2月 6日 (月)

遥かなる旅愁-風雪の狭間①  深川俊一郎

等圧線の間隔が狭まり、寒波が来襲すれば、北の大地は激しく風雪が荒れ狂います。
確かにそこにある細い鉄路が、何とも心強く感じられるのです。

17010
低気圧接近


暖かな朝だった。
それでも風速10mあれば、体感温度は実際より10℃は低いはずだ。
宗谷本線 北永山 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

17011
止まない吹雪


至近距離にある踏切さえ霞んで見えなくなる。
沈黙する踏切は、もう二度とならないような気がしてきた。
石北本線 白滝-旧白滝 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

17012
彷徨


線路は残っているのか、列車は本当にやってくるのか・・・
空と大地の境界は、とっくに失われている。
石北本線 白滝-旧白滝 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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暴風雪


いよいよ何も見えなくなってきた。
遠近感を失った不安定な空間から、もがくように列車が現れた。
石北本線 上越-奥白滝 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

(区間は旧駅名・信号所を含めて表記しています)
Vol.943

2017年1月24日 (火)

只見線がくれたもの-2017睦月-2  深川俊一郎

ひとたび寒気が襲来すれば、息つく間もなく雪は降り続きます。
遅れていた冬を取り戻すかのように、季節は帳尻合わせを急ぐのです。

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薄墨色の造形


残り柿は見事に雪に包み込まれた。
木々が薄墨色にぼんやりと浮かんでいた。
只見線 会津坂本-会津柳津 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

17006_2
白魔の細道


行く手を阻むほどの降りが絶え間なく続く。
時折やってくる緩急のリズムで、向こうの森が見え隠れする。
只見線 郷戸-滝谷 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

17005
暮雪


気がつけばあたりが群青色にうっすらと染まってきた。
今晩もかなり積もりそうだ。
只見線 滝谷-会津桧原 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

Vol.939

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