2019年6月18日 (火)

路面電車紀行-函館市電に春来たる②  深川俊一郎

元町の賑わいを過ぎて、車窓に素朴な街並みが見えてくると、終点の函館どっく前が近づきます。
観光客の姿も少なくなり、玄関先にねこたちがやってきました。

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井戸端会議


昼下りの電車道は、ご婦人たちにも、ねこたちにも心地よい陽気だ。
ふとした眠気を電車の重い音がかき消してゆく。
函館市電 大町-函館どっく前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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あそぼうよ


子供たちがねことじゃれ合ったかと思えば、嵐のように去っていった。
陽が傾くと、風が少し冷たくなってきた。
函館市電 大町-函館どっく前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

Vol.1246

2019年6月 6日 (木)

ブログ7周年記念 路面電車紀行-函館市電に春来たる  深川俊一郎

いつもご覧いただきありがとございます。当ブログも6月で7年が経ち、8年目に入りました。
回数では記事の通算で1,200回を超え、私個人でも250本を数えます。ブログを継続することで、自分の作品作りのリズムにも少なからずよい影響をもたらしていると勝手に思っています。
これからもお付き合いのほど、お願い申し上げます。
3年前に北海道新幹線が開業して以来、春の函館市電訪問がすっかり恒例になりました。
今年は平成のラストショットと、令和のファーストショット、仕事を挟んで短期間に2回函館市電を訪れました。
3月のダイヤ改正で青函トンネルの速度が140㎞/hから160㎞/hへUP、そして念願の3時間台へ・・・確かに少し早い実感です。
新幹線に乗って北へ、そして市電と自分の足で撮り歩く。ささやかな北海道応援の意味も兼ねて、理想の撮影スタイルをこれからも続けていこうと思います。

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桜前線北へ
咲き始めの桜に洋館の白い壁が眩しかった。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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坂の上の電停
花見へ急ぐ人たちが揺れていた坂の上の電停。
函館市電 青柳町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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陽春の坂道
一層重厚な音を響かせて530形も応援に加わった。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*

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行楽日和
暖かい陽気に誘われて賑わう坂にハイカラ號がよく似合う。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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海風さわやか
振り返ると函館の街を摩周丸が見守っている。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*

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大きな桜と小さな電車
マッチ箱のように小さな電車がスクリーンの中を去っていった。
函館市電 昭和橋-千歳町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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長い夕陽
差し込む夕陽が函館駅前をドラマチックに映しだす。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

Vol.1242

2019年5月24日 (金)

五月晴のキハ205-ひたちなか海浜鉄道  深川俊一郎

立夏を過ぎて、田んぼに水が湛えられる頃、久しぶりにキハ205が走りました。
聞けば検査前の最後の走りとのこと。五月晴れのもと、その姿を目に焼き付けました。

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五月晴れ

かなり褪せた塗装が、白日の下で少し現実離れした感じだ。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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午後の散歩

列車を眺めながら散歩ができる、素敵な細道。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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薄緑の風

水田のさざ波が夏を呼んでいる。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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線路端の囁き

列車が来ないささやかな時間は、静かで濃密な時が流れている。
ひたちなか海浜鉄道 金上-中根 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

Vol.1238

2019年5月12日 (日)

只見線がくれたもの-2019皐月  深川俊一郎

東京が葉桜に衣替えしたと思ったら、もう雪国から開花の便りが届きます。
毎年のことですが、桜前線に誘われて身も心も一緒に北上してゆくのです。
 
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花舞台


古木の桜が田んぼまで大きく枝を伸ばしている。
一番列車が来たときには、もう陽が眩しいほどに昇っていた。
只見線 新鶴-若宮 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*
 
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息吹く


暖かな日が続くと、開花は一気に進む。
花の息遣いが伝わってくるようだ。
只見線 会津柳津-郷戸 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*
 
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薄紅色の風


風のリズムにワンテンポ遅れて、枝垂桜が並んでゆっくり踊っている。
深い空色とのコントラストが目に沁みる。
只見線 会津柳津-郷戸 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

Vol.1234

2019年4月30日 (火)

遥かなる旅愁-30年前に大地に帰った標津線  深川俊一郎

今日で平成が終わります。
この日に因んで何かテーマがないかと考えたとき、想いは30年前へと遡りました。
平成元年4月30日、30年前の今日、北海道の東の果て、根釧台地をのんびりと走る標津線が、大地に帰っていきました。
とても個人的なことで申し訳ないのですが、今なお北海道に魅せられ撮り続けているその原点は、標津線にあります。
とある本に載っていた、パイロットファームの中をぽつんと走る気動車(2色塗りのキハ22)の写真に、心は一瞬にして北へと馳せることになったのです。
高校1年の昭和54年に初めて北海道を訪れて以来、北へ東へと撮り歩くことになるのですが、きっかけとなった1枚に敵う写真は未だに撮れない気がします。
それでも根釧台地をのんびりと走っていた標津線と確かに向き合っていた証として、平成最後のこの日にご覧いただければと思います。

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遥かな大地・夏

ここ別海町は、牛の数が人の20倍と聞かされた。
草原の少し甘い匂いが頭上をかすめてゆく。
標津線 春別-協和 minolta XD MC W.ROKKOR 35mmF1.8 KM

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遥かな大地・秋

速い雲が季節を追い越してゆく。
色づくこの大地はどこまで続いているのだろうか。
標津線 奥行臼-別海 ROLLEIFLEX V Tessar 75mmF3.5 T EPR

Vol.1230

2019年4月18日 (木)

春風と赤い電車-京急800形最後の春  深川俊一郎

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愛嬌

角が丸く、とても愛嬌がある優しい顔だ。
南太田 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*
 
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春そこまで

品川神社の小さな富士山に登れば、そこには春の気配。
北品川-新馬場 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*
 
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花冷え

桜が開花しても、春は足踏みを繰り返す。
杉田-京急富岡 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

昭和53年、京浜急行に21年ぶりの新型車が出るという噂に胸が躍りました。
それは昭和42年の700形以来で、自分の記憶の中では初めての新車です。しかも当時はまだ、かつて私鉄同一形式最大両数を誇った1000形の最終製造がおこなわれていたのです。何と昭和34年から19年間に亘るものでした。
それだけ信頼性ある車両を長きに亘って大事に使う、良い意味で保守的な京浜急行に、果たしてどんな新型が現れるのか、それは様々な憶測が飛び交いました。
その頃鉄道車両は、営団千代田線6000系に代表される回生ブレーキ付きサイリスタチョッパを皮切りに、省エネ第1世代が続々とデビュー。そして京浜急行800形がお目見えした時、私たち京急ファンは、そこに一つの確信を得たのです。
 
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大岡川陽春

花の回廊が春光に輝く。
日ノ出町-黄金町 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
 
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春風にのって

普通列車専用になっても、駿足ぶりはなかなかだ。
金沢文庫-金沢八景 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

やはり変わっていなかった!一つ目ライトに片開扉、小さな標識灯に、その下のアンチクライマー(列車同士衝突時にお互い競り上がらないように噛み合う櫛状の部分)。そしてハモるようなタイフォーンの音も(残念ながらその後電気ホーンに替わってしまいましたが)・・・普通列車用の18㎜4扉車でしたが、京急らしさが随所に残っていました。
今考えると、結果的に少しだけ時代の波に乗り遅れたようにもみえますが、当時のインパクトは、終焉の今も色あせることなく、とてもスマートで好感が持てるのです。
 
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惜別の春

初っ端の難所である八ツ山橋も、品川の再開発でやがては無くなるのだろうか。
品川-北品川 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T*
 
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川風あたたか

桜も盛りを過ぎた頃、ようやく暖かくなった。
横浜-戸部 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

「赤い電車に白い帯」の白い帯が窓回りを覆い、何と太くなったことか・・・今では当たり前になったこの塗装は、実は800形が最初なのです。2000形登場時にこの塗装は優等列車用に譲り、自らは数年で普通の白い帯になりましたが、2016年にリバイバル塗装が登場。この最後の1編成は、6月中旬に引退することが決まっています。
昭和から平成、そして令和が街に馴染む頃、静かに去ってゆく800形の最後を見届けようと思います。
 
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西日やわらか

古さと新しさが同居する、やわらかなデザイン。
南太田 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*

Vol.1226

2019年4月 6日 (土)

路面電車紀行-喧騒の広島電鉄  深川俊一郎

市電の街、広島。その路線網の中で、少しだけローカル色漂うのが白島線です。
賑わう八丁堀から分かれ、黙々と短い区間を往復するのは、未だに旧型車が主役なのです。
 
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朝の顔

旧型車が顔をあわせた朝。
女学院前 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
 
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いつもの朝

重厚な音を残して去ってゆく。
八丁堀-女学院前 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*
 
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電車のある通学路

眠たげな空気が残る交差点。
女学院前 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
 
19014_5
雑踏の狭間

繁華街の始発駅は雑踏に埋もれそう。
八丁堀 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*
 
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大通りの片隅

置き去りにされた大通りの片隅。
八丁堀-女学院前 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*
 
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朝の喧騒

車の波に乗って市電がゆっくりやってきた。
女学院前 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1222

2019年3月24日 (日)

春の気配-小湊鉄道  深川俊一郎

みなさまに大切なお知らせ
ニフティ社ブログシステムの更新により不具合が生じています。そのため、写真が変形して表示される場合があります。その際は、写真を1枚ずつタップ(クリック)して頂ければ、正しく表示されます。しばらくご不便をおかけ致しますが、よろしくお願い申し上げます。

寒かったのか暖かかったのか、思い返せば分からくなるような今年の冬でした。
毎年春の足音を聞きにこの駅に来たくなります。

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ひだまりの駅
改札口は春へと繋がっている。
 
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春の気配
線路脇の片隅にも春の気配。
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梅香る
梅には静かな華やかさがある。
 
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帰ろうか
日が傾くと少しひんやりしてきた。
小湊鉄道 高滝 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

余談
データをみてお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、少し機材の話を・・・
何と新品のレンズ(厳密には未使用品)を入手しました!販売終了から10年以上を経て、私にとっておそらく最初で最後の新品ハッセルです。
久しく味わっていなかった新品の感触は、至高の喜びです。
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入手したのは、フォーカルプレーン機専用のDistagon FE 50㎜F2.8。私の常用レンズCF 50㎜F4と比べ、レンズシャッターがない分1絞り明るいことと、絞り羽根にRがついており点光源ボケが柔らかくなるのが大きなメリットです。
それにしても、広角レンズで1,000g以上の重量は、ますます身体に応えそうですが・・・
またデジタル化への道が遠くなりました。

Vol.1218

2019年3月12日 (火)

遥かなる旅愁-極寒に咲く花③  深川俊一郎

寒波に背を押されながら北へ東へと歩みを進めます。
厳冬のオホーツクまで来れば、そこには風雪が織りなす厳しい造形がありました。

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地吹雪


薄青色の原野が少しずつ色彩を纏ってきた。
地吹雪は赤く激しく燃えていた。
釧網本線 浜小清水-止別 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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結氷


あまりに強い西風で、流氷は寄せては去ってを繰り返す。
ようやくその密度が濃くなり、しばらくは結氷の海原が見られるだろう。
釧網本線 浜小清水-止別 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

Vol.1214

2019年2月27日 (水)

遥かなる旅愁-極寒に咲く花②  深川俊一郎

本線とはいえ、今や存亡の危機にさらされている鉄路がそこにあります。
粉雪吹きすさぶ静かなローカル線。

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寝覚めの駅前通り


こんな寒い朝でも北国のねこは飛び跳ねている。
まだ眠気が漂う駅前通り。
根室本線 布部 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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青い朝


群青色から透きとおった水色へと空のトーンがゆっくり変わってゆく。
駅はいつでもそこにある。
根室本線 布部 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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白い造形


砂糖を塗したような白い森の造形。
その先の峠を越えると、鉄路はそこで途絶えている。
根室本線 金山-東鹿越 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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