2018年6月21日 (木)

路面電車紀行‐陽春の函館市電②  深川俊一郎

緑が濃くなりつつも、相変わらず寒暖差激しい北国の春。
派手な広告電車に紛れて、少し褪せた萌黄色の812号もさりげなく走っています。

18030
眠たげな駅前広場

気だるさ残る朝の交差点を、擦れ合うように市電がすれ違ってゆく。
函館市電 函館駅前 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

18027
港町風情

静かな朝の港町に、市電の低い唸りが響く。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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街の顔

市電は皆に優しい身近な乗り物だ。
函館市電 十字街 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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温もりの車内

木の床が無性に懐かしく温かい。
函館市電 車内 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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七つの掟

今も生きている大事な約束。
函館市電 車内 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

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微笑みの街角

陽射しは日に日に眩しくなってゆく。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1121

2018年6月 9日 (土)

ブログ6周年 路面電車紀行-アンタルヤのトラムヴァイ  深川俊一郎

いつしか私たちのブログも7年目に突入しました。これからもよろしくお願い申し上げます。
気がつけばライフワークの北海道・只見線に次いで、市電の走る街に惹かれています。
普段着の街とそこにある身近な鉄道は、ささやかな魅力に溢れているのです。

今回は温暖な地中海の古都アンタルヤ、その街に溶け込むように市電は走っています。
のんびりしたペースに自分の性格まで染まってしまいそうです。

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可憐な車列

底抜けに明るく可愛らしくお洒落な車列。

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午後の散歩

少し傾いた陽射しが眩しかった交差点。

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クールな街角

唐突に時代を飛び越えてしまったような街角。

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パステルカラーの街

見上げればパステルカラーの空。トラムもカラフルだ。

アンタルヤ トラムヴァイ HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1117

2018年5月27日 (日)

路面電車紀行‐陽春の函館市電  深川俊一郎

東京が初夏の装いになる頃、桜前線は海峡を渡り、そして長かった道のりに終止符が打たれます。
坂道を吹き抜ける風はまだ少し冷たいけれど、陽射しがおおらかに降り注ぎます。

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海風あたたか


遠くから歓声が聞こえてきた。
海風に揺れていた北国の桜。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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お出かけ日和


桜が咲けば皆の表情も嬉しそうだ。
はやる気持ちで電車道を渡ってゆく。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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坂道の一本桜


坂道にある洋館の佇まいが異国情緒を漂わせている。
小さな一本桜につい足を止める人がいた。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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海風渡る


午後になると海風が一層強くなってきた。
軒先の小さな鯉のぼりも春を喜んでいるかのよう。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1112

2018年5月15日 (火)

只見線がくれたもの-2018皐月②  深川俊一郎

若松では桜が散っているのに、只見まで来るとまだ残雪が眩しく、その山深さを実感します。
いよいよ今年度から復旧作業が始まるとのこと。3年後がとても待ち遠しい、明るい春です。

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寡黙な鉄路


列車が来なくなって7年目の春。今にも自然に回帰しそうだ。
でも今までとは違う。奇跡の復活へ向けた道が開けたのだ。
只見線 会津蒲生-只見 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1108

2018年5月 3日 (木)

只見線がくれたもの-2018皐月  深川俊一郎

あまりにも急ぎ足の今年の桜前線。
焦る気持ちを抑えるように早春の会津を訪れれば、そこには雪解けを待ちきれずに咲き誇る桜がありました。

18020
薄明桜


夜明けの山峡は身が引き締まるように冷ややかだ。
うっすらと、そして厳かに花の海が浮き立ってゆく。
只見線 会津柳津-郷戸 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

18020_2
花屏風


天空に見事な花模様が描かれた。
雪解けの余韻が残る鮮烈な一幕だ。
只見線 会津柳津-郷戸 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

18021
野辺のみち


線路端にある、どこか気になる桜。
都会の花見の喧騒が嘘のような、静かな野辺のみち。
只見線 会津中川-会津川口 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1104

2018年4月21日 (土)

甘い香り‐小湊鉄道  深川俊一郎

花の便りが聞かれると、暖かな日差しに誘われて、房総の小さな鉄路に足が向きます。
細いレールのあちらこちらに、華やかな彩りと甘い香りが溢れているのです。

18018
ゆるやかに


ゆるやかに、本当にゆるやかに時が流れてゆく。
散る花びらと思いきや、モンシロチョウが追いかけっこをしているのだった。
小湊鉄道 高滝 HASSELBLAD 201F  Planar FE 110mmF2 T*

18019
甘い香り


少し目線を下げるだけで、柔らかな黄色いスクリーンに包まれる。
迷い込めば隅々まで甘い香りに染まってしまいそうだ。
小湊鉄道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 201F  Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1100

2018年4月 9日 (月)

風を切る赤い電車-京急2000型快走  深川俊一郎

18017
うららかな日

最後まで健在だったトップナンバーは、かつての塗装に戻されていた。
一目見て、もう一度その乗り心地を味わいたかったのだ。
金沢八景 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T* H30.3.24

昭和57年、私が幼少のころから好きな京浜急行に、快速特急用の新型車両が登場する話に心が踊りました。
「800形の次だから900形・・・」などの噂もありましたが、1000形を飛び越えて一気に2000形になったのには驚きましたし、それまでの伝統を打ち破って2灯ライト、両開き扉と聖域に踏み込んだことも驚きでした。
京急ファンからすればタブーといえるこれらの事実も、実車を前にしてどこかにすっ飛んでしまうほど、そのカッコよさに言葉をなくすのでした。

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独走

立体感のある前面は、精悍だが柔らかさを感じる。スカートに頼らないデザインだ。
金沢文庫-金沢八景 CONTAX RTSⅢ Planar 50mmF1.4 T* KM H6.4.17

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Balance

大きな窓、2つのパンタグラフ、鮮やかな塗装・・・中間車は見事に均整がとれている。
京急田浦-安針塚 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T* KM H6.7.14

昭和57年は東北・上越新幹線の200系がデビューした年ですが、そちらを大きく引き離してブルーリボン賞を受賞。
今思い返すと、私にとって上越新幹線開業で181系が引退し気が抜けていたことで、余計に嬉しい出来事だったように思います。
窓枠まで包み込む太い白帯は、800形登場時が初めてですが、2000形でそのイメージが定着しました。集団見合い形のクロスシートは物議を醸しましたが、奇しくも同年登場した東北・上越新幹線200系はその反対の集団離反形で、結局どちらも廃れてしまったことは、今となっては懐かしい話です。
本質的な魅力は何といってもその高速安定性です。少し低めの加速音と、高速走行のスムースさ、並走する東海道線や横須賀線を追い抜く時の興奮、京浜東北線など停まっているようにしか見えないほどです。

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風を切れ!赤い電車

金沢文庫を出た快速特急は、当時は隣の金沢八景は停まらなかったので、滑るようにグングン加速する。
データを見るとシャッター速度1/8秒。ISO25のコダクローム25だから晴天の日中でもスローシャッターが切れた。
最近はローカル線ばかり撮っているので、少し目がくらみそうだ。
金沢文庫-金沢八景 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM H6.4.17

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激走

大きな窓は京急のトレードマーク。赤と白のコントラストが印象的なサイドビュー。
トンネルとカーブの連続を車体を揺らして激しく走るイメージを表現したかった。
京急田浦-安針塚 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T*+MutarⅡ KM H6.5.8

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駿足

トンネルを出たと思ったらまた一瞬で次のトンネルへ。
カーブは右へ左へ激しさを増す。
京急田浦-安針塚 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T*+MutarⅡ KM H8.7.28

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ちいさな旅

陽射しが差し込む窓辺が眠りを誘う。
車内 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM H8.5.26

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ひといき

岸辺の午後は川風が気持ちいい。
のどかな陽気に誘われてカルガモまでやってきた。
六郷土手-京急川崎 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM H8.6.15

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Combination

先頭車同士の連結面は面白い。
彫りの深い顔同士がにらみ合っているよう。
品川-北品川 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM H9.4.20

8509
海が見えた丘

山あいの細道を行くと遠くに海が見えた。
軽やかな音を残して、流れるように快速特急が去っていった。
京浜田浦-安針塚 minolta XD MC W.ROKKOR 35mmF1.8 KR S60.9.1

97009
夢を乗せて

僅か数十分の乗車でも、ささやかな旅といえた。
クロスシートに座って多摩川の鉄橋を渡れば、遠くへ行けるような気がした。
六郷土手-京急川崎 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 200mmF4 T*+MutarⅡ KM H9.4.27

後継の2100形が登場した平成10年以降は3扉に格下げ改造され、主に急行等で静かに走っていましたが、通算ではその余生のほうが長くなりました。
旅先からの帰り、ふと羽田空港駅で2000形を見かけると、方向が違うのにフラフラと誘われるように乗ってしまうこともありました。
そしてこの3月、ついに引退の時を迎えたのです。

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春薄暮

急行の表示は少し寂しい。そこそこのスピードで、軽いランニングをしているかのよう。
屏風浦-杉田 HASSELBLAD 201F Sonnar C 250mmF5.6 T* H30.3.24

18017_3
春風の彼方へ

微かな歓声に吸い込まれるように、春風の彼方へ去っていった。私が最後に見た2000形。
屏風浦-杉田 HASSELBLAD 201F Distagon CF 50mmF4 T* H30.3.24

(駅名は撮影当時で表記しています)
Vol.1096

2018年3月27日 (火)

路面電車紀行-朝陽の広島電鉄  深川俊一郎

冬から春への変化を確かに感じた日。
日の出前の散歩がアウター無しでも平気だった、さわやかな朝。

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起き抜けの街


路地の向こうから春がやってきた。
人の歩みも、自転車の流れも、重厚な電車の音までも、少し軽やかに感じる。
八丁堀-女学院前 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

Vol.1092
 

2018年3月15日 (木)

遥かなる旅愁-キハ183雪の彼方へ  深川俊一郎

北海道専用に設計され、昭和56年から北の大地を駆け抜けるキハ183。
直線的なスラントノーズは武骨で独特ですが、すっかり北海道の大地に馴染んでいます。
昨年3月4日のダイヤ改正で宗谷本線特急「サロベツ」から外れ、石北本線が最後の舞台となりましたが、この3月17日の改正で、遂に引退の時を迎えます。
後に残った500番台の正面貫通型も、往年のキハ82のスマートさをチョットだけ受け継ぎ、嫌いではないです。
昨年懐かしい急行「大雪」の名が特急として復活しましたが、しばらくは石北本線でその姿を見届けようと思います。

17017
雪雲抜けて


雪まみれの姿が何とも頼もしい。
厚い雪雲の下をかいくぐってきたのだろう。
石北本線 伊香牛-愛別 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

17012
氷結


冬の流れが何とも冷たい模様で描かれている。
列車が行けば雪しぶきがきめ細やかに舞い上がる。
石北本線 旧白滝-下白滝 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

17013
風雪の狭間


目もあけられぬほどの吹雪の合間に、険しい峠道が姿を現した。
その厳かな陰影に、どこまでも吸い込まれそうだ。
石北本線 上越-奥白滝 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

17018
北へ


短い特急列車が軽やかに去ってゆく。
最北端に着くころには、もう日が暮れていることだろう。
宗谷本線 和寒-東六線 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

17016
群青色の峠道


吹雪の塩狩峠は、時間の感覚を失い、気がつけば群青色に覆われていた。
長い峠道に、4灯の強力なライトが伸びてきた。
宗谷本線 蘭留-塩狩 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*
(区間は旧駅名・信号所を含めて表記しています)


Vol.1088

2018年3月 3日 (土)

遥かなる旅愁-北への想い②  深川俊一郎

東の果てまで来ると、空の深さと大地の厚みを一層感じます。
厳冬の中のささやかな一瞬に、冷えたからだが少し温まるのです。

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180103
優雅に


そのつがいは静かに、そして優雅に羽を休めていた。
線路端の小さな広場は、昔からタンチョウの楽園だ。
釧網本線 茅沼 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1084

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