2020年4月 3日 (金)

路面電車紀行-函館市電530再び  深川俊一郎

真冬の早朝、凍りつく軌道の先導役として、車重の重い530号車が出動しました。
12月に貸し切り運転を堪能したばかりですが、営業車が函館の街に溶け込む姿はやはりいいものです。

20007
深い夜明け
群青色の夜明けに、その佇まいが深く溶け込む。
函館市電 十字街 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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名残の灯
白んだ街に足元の灯が残る。
函館市電 十字街-宝来町 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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白い軌道
窓の外は白く眠たげだ。
函館市電 車内 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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吐息凍る
凍る吐息の向こうから530がやってきた。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

20008
寒風の信号待ち
端正で重厚な姿は一際存在感がある。
函館市電 十字街-宝来町 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

Vol.1347

2020年3月21日 (土)

遥かなる旅愁-雪花輝く頃④  深川俊一郎

観測史上最も早い東京の桜開花が、短かった冬を一気に忘れさせます。
それでも北の大地に繰り広げられていた白い世界は、今も瞼の裏側に焼き付いているのです。

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残照の丘

薄暮の丘が宵闇に飲まれてゆく。
気がつけば身震いするほど冷え込んでいた。
富良野線 美馬牛-上富良野 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*

20005
寒空のオリオン

星明りがほのかに大地を照らす。
ゆっくりと厳寒の夜が更けてゆく。
富良野線 美馬牛-上富良野 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

Vol.1343

2020年3月 9日 (月)

遥かなる旅愁-雪花輝く頃③  深川俊一郎

東へ進めば、寂寥感が徐々に増してゆきます。
そこには厳しさゆえの力強い模様が描かれていました。

20012
氷結模様

顔を背けたくなるほどの強風が絶え間ない。
白煙がうねるように客車を包んでしまう。
根室本線 釧路-東釧路 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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結氷

川面がゆっくりと結氷する。
水音は深く吸収され、河口は白いカンバスと化す。
根室本線 西庶路-庶路 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T*

20012_20200308161601
東へ

車窓に荒涼とした原野が広がってきた。
東へ進むほど寂しさも加速する。
根室本線 尺別-音別 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

Vol.1339

2020年2月24日 (月)

遥かなる旅愁-雪花輝く頃②  深川俊一郎

北から張り出した寒気にすっぽりと包まれた朝、そこにはマイナス30℃の世界がありました。
極寒の大気が織りなす氷の創作が、北の大地に映えるのです。


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氷華爛漫


谷間の鉄路にもようやく日が差してきた。
不意に生き返ったように、氷の華が咲き乱れた。
根室本線 下金山-金山 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

20014
真冬の番人

踏切も凍えていた。
その向こうを微かにダイヤモンドダストが舞っていた。
根室本線 富良野-布部 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

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雪花輝く

線路端のトドマツが冷たい光を放っている。
極寒の朝に繰り広げられる、氷雪の舞台だ。
根室本線 布部-山部 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1335

2020年2月12日 (水)

遥かなる旅愁-雪花輝く頃①  深川俊一郎

冬らしくない冬にやきもきする日々が続きますが、心は北へと向かいます。
雪は少なくても、静かに冷え込んだ朝には、雪花が極寒の世界を飾るのです。

20004
秀峰覚醒

モルゲンロートが重い瞼に沁み込んでくる。
秒単位で繰り広げられる覚醒の舞台だ。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

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凍る散歩道

凍る一本道が深い山へと続いている。
朝の散歩は凍てついた空気が少しだけ心地よい。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T*

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銀嶺迫る

陽が高くなれば、芦別岳が白く高く迫ってくる。
山あいの鉄路にも遅い朝がやってきた。
根室本線 山部-下金山 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1331

2020年1月30日 (木)

路面電車紀行-寒夜の函館市電  深川俊一郎

凍える港町の冬も、日が暮れれば心が温まる光景が待っています。
電車道は、夢見る光の回廊へと姿を変えるのです。

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薄暮
街の遠景が群青色に染まると、やがてぽつぽつと光が灯りだす。
函館市電 魚市場通-十字街 HASSELBLAD 500CM Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

20001
寒夜
繊細なイルミネーションが寒空に踊りだす。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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光る散歩道
坂道も昼間とは別世界だ。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T*

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蒼い夜
函館駅前は光の海に浮かんでいた。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T*

Vol.1327

2020年1月18日 (土)

路面電車紀行-函館市電530力走②  深川俊一郎

師走の早朝に、私たちの貸し切り、函館市電530が力走しました。
谷地頭で折り返し、十字街まで戻り、今度は函館どつく前へ。
そして小休止の後、駒場車庫前への帰り道、十字街から乗車して乗り心地を堪能するという、楽しいひとときでした。

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寝覚めの坂道2
谷地頭の坂道に唸るようなモーター音が響き渡る。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

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白い港町
早朝で人影もまばらな白い八幡坂。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T*

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小休止
静かな終着駅でつかの間の休息。
函館市電 函館どつく前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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遅い朝
ようやく希薄な朝陽が差してきた。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*

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柔らかな朝陽
温かな車内は木と鉄の匂いで溢れていた。
函館市電 車内 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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任務完了
行程を無事終えて入庫すると、また小雪が舞ってきた。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

Vol.1323

2020年1月 6日 (月)

路面電車紀行-函館市電530力走①  深川俊一郎

師走の夜明け、函館市電530が出庫準備を終えて静かに待機しています。
実は有志での貸し切り走行。その重厚な姿と乗り心地を楽しんだので、2回に分けてご覧いただきます。
駒場車庫前を出発し、まずは十字街から谷地頭へ向かいます。

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出番前1
夜明けの構内で一際存在感を漂わせている。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

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出番前2
クラシカルなナンバーは塗装ではなくレリーフだ。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*


190622 出番前3
重厚な佇まいに小雪が舞っている。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

190625
出番前4
いよいよ本線へ繰り出す時がきた。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

19062
赤紫の夜明け
東の空が群青色から赤紫へとトーンを変えてゆく。
函館市電 杉並町-五稜郭公園前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T*

190631
寝覚めの坂道1
昨夜の雪で、青柳町の坂道は真っ白だった。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T*

1/18の②へ続く

Vol.1319

2020年1月 3日 (金)

「Rail-On 謹賀新年号 4号車」  深川俊一郎

本年もよろしくお付き合いいただきたく、お願い申し上げます。
令和最初の新年にあたり、何を感じ、何を伝え、何を残したいのか考えたとき、「いいな」と思う瞬間はいつの時も普遍的であるということです。
現代の最新の列車や近代的な路線が、30年後に「懐かしさ」を感じるようになるかは別として、鉄道を舞台に繰り広げられる情景の憧れや面白さは変わらないと信じつつ、相変わらず古きよきものを探して撮りたいと思います。
本年は特に、その存続が大きく報道されている北海道の鉄道を、「伝える」というかたちで少しでも応援したいと思います。
そして各地の市電(やはり古い車輌が好きですが・・・)は、撮っていて純粋に楽しくなり、こちらも堪能したいです。
只見線は復旧に向けて工事が順調に進んでいるようですが、この3月に遂に車輌が新しくなるようで、いずれ来る時が「とうとう来たか」という感じです。
昨年レンズを2本も買ってしまったので、6×6・フィルムの撮影スタイルも、今のところ不変です。
それでは、本年の一作目。寒々しい吹雪の函館市電です。

19064
凍える街角

小雪ちらつく師走の函館駅前通り。
信号待ちの僅かな合間に、不意に地吹雪が街を包んだ。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T*

Vol.1315

2019年12月31日 (火)

2019 今年の1枚 行楽日和  深川俊一郎

今年も一年お付き合いいただき、ありがとうございました。
新元号になって、昭和がまた一つ昔に遠ざかっていきましたが、昭和の匂いや面影に、ますます惹かれてゆくこの頃です。
この1年を思い返すに、街の風情や古い電車が走る路面電車、特に函館市電に誘われる日々が増えました。

今年の1枚も、函館のさわやかな海風と暖かな光を感じたワンシーンです。しかしながら、このカットはまだ未完成なのです。
舞台は函館を象徴する有名な八幡坂。この坂を港から眺めると、光る坂をバックに市電が浮き立つように撮れるのです。
狙いは39号車・ハイカラ號で、運転手と車掌がデッキでシルエットになることが条件。そこに散策する人々が偶発的に入ると楽しい画面になるのですが、自動車が割って入ることも多く、なかなか納得のいくシーンが撮れません。
次の春、ハイカラ號の運転が再開する頃に、またチャレンジしようと思います。

今年はレンズを2本も入手しました。1本は3月のブログでもお知らせしたとおり、最初で最後?の新品(未使用品)である、Distagon FE 50mmF2.8 T*。もう1本はTele-Tessar FE 250mmF4 T*で、こちらは一般的な中古品だったので入手次第リフレッシュしました。
どちらもハッセルブラッドのフォーカルプレーン機専用で、レンズシャッターがないため解放f値が一絞り明るく、その性能を堪能しています。
それでは皆さまどうぞよいお年をお迎えください。

19046_20191230220001
行楽日和

19012r332
















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