2021年7月18日 (日)

葡萄色の旅-大井川鐵道  深川俊一郎

大井川鐵道を撮影するのは、記憶の中では初めてかもしれません。
急に思い立ったのは、電気機関車が牽引する旧型客車列車が走ると聞いたからです。
葡萄色の旧型電気機関車や旧型客車には特別な思い入れがあるのですが、それは次回に取っておくとして、まずは前座の様々な楽しい列車たちです。

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汽車がきた
曇り空の向こうから、笑顔のトーマスがやってきた。
大井川鐵道 青部-崎平 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

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湿った風
少し重たく湿った川風が、肌にまとわりつく。
大井川鐵道 青部-崎平 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

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茶葉香る
黄緑色の茶畑に、色褪せた緑の電車がよく似合う。
大井川鐵道 青部-崎平 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* RDPⅢ

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大いなる流れ
水量は少ないが、山間部に架かる大きな鉄橋は汽車旅の醍醐味だ。
大井川鐵道 崎平-千頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100G

Vol.1508

2021年7月 6日 (火)

緑めざめる-小湊鐵道③  深川俊一郎

緑のグラデーションが単調になってくると、今度は紫陽花が慎ましくも華やかに咲き誇ります。
空は眠たげで、少しうっとおしい日々が続きます。

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遅い梅雨入り
忘れ去られた向こうのホームは自然の花壇だ。
小湊鐵道 高滝 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

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雨の匂い
パステルカラーの花序が雨雲を誘う。
小湊鐵道 高滝-里見 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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青い小世界
線路端で見つけた小さな物語。
小湊鐵道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

Vol.1504

2021年6月24日 (木)

キハ40との再会-小湊鐵道  深川俊一郎

只見線で昨年まで活躍していたキハ40が、小湊鐵道で第二の人生を送ることになりました。
私にとって一区切りをつけた只見線から、身近な小湊鐵道でまた再会することになるとは、なんというご縁でしょうか。
60年ぶりの「新形式車両」と言えども、沿線や駅の雰囲気を壊さないその姿に、ほっと一安心です。
今回乗車はできませんでしたが、クロスシートでの小さな旅がとても楽しみです。


当ブログは9周年を迎えたばかりですが、回数も1,500回を数えました。引き続きご覧いただきますよう、お願い申し上げます。

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会津盆地と一瞬勘違いしたしまった初夏の水田。
小湊鐵道 上総村上-海士有木 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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只見線では見られなかった、1両で走る姿が愛らしい。
小湊鐵道 馬立-上総牛久 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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会津坂下駅と思いきや、いつものキハ200と顔を合わせ、ここが千葉県なのだと実感する。
小湊鐵道 上総牛久 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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草いきれに緑色の塗装がよく似合う。
小湊鐵道 海士有木-上総三又 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* RDPⅢ

Vol.1500

2021年6月12日 (土)

ブログ9周年記念 緑めざめる-小湊鉄道②  深川俊一郎

いつもご覧いただきありがとございます。当ブログはこの6月で9年が経ち、いよいよ10年目に入りました。
不要不急である撮影活動は、少し後ろめたさを感じながらも、なるべく人混みを避け、ささやかに続けております。
今年の周年記事は、特別感がなく、前回の続編になってしまうことをお許しください。

思えば小学校5年生の秋(昭和49年)に、何度目かの遠出で初めて小湊鉄道を訪れて以来、その頃と同じ車両、同じ駅の佇まいが残っていることは、考えると凄いことです。
当たり前のように繰り広げられるこの鉄道風景を、ありがたく伝えたいと思います。

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五月晴れ
青緑色の水鏡を、小さな列車が泳いでゆく
小湊鉄道 里見-飯給 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* RDPⅢ

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線路端の水鏡
カエルの合唱が始まった線路端。
小湊鉄道 高滝-里見 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* RDPⅢ

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田植え日和
「腰が痛いからできればやりたくないんだ」といいながら、お婆さんは5月の空のように明るく元気だった。
小湊鉄道 里見-飯給 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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春の名残
忘れ去られたベンチに小さな春の名残があった。
小湊鉄道 高滝 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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小さなトンネル
小さなトンネルの向こうには、ちょっと違う世界があるような気がしてならない。
小湊鉄道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* RDPⅢ

Vol.1496

2021年5月30日 (日)

緑めざめる-小湊鉄道  深川俊一郎

田んぼに引かれた水が、柔らかに緑を映します。
陽はより高く、風はその密度を増してゆくのです。

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緑めざめる

踏切が瞬くと胸が高鳴る。朝陽をいっぱいに浴びた列車が瞼に残る。再び訪れた静寂に水面が微かに揺れていた。
小湊鉄道 上総久保-高滝 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100G

Vol.1492

2021年5月18日 (火)

路面電車紀行-桜色の函館市電  深川俊一郎

桜前線が津軽海峡を渡るのが、年々早くなるような気がします。
今年もハイカラ號の運行再開には間に合いませんでしたが、北国が一瞬で明るくなるこの時を、いつも待ち遠しく思います。

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海風あたたか
向こうの津軽海峡からゆっくりと陽が差してきた。
函館市電 青柳町-谷地頭 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

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桜前線北上
沿道の桜が咲けば、電車道が一気に明るくなる。
函館市電 昭和橋-千歳町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100G

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桜色の大三坂
坂道を駆け上がると、少し汗ばむ陽気になってきた。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100G

Vol.1488

2021年5月 6日 (木)

春の小劇場-小湊鉄道②  深川俊一郎

土の匂いが菜の花の甘い香りと混ざって、優しい春の風に乗って届けられます。
いつもより早起きをしたつもりでも、陽はずいぶん高く上がっていました。

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あたたか
田んぼに水が引かれると、季節がまた一つ前に進む。
小湊鉄道 飯給 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100G

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うららか
小さな駅に溢れていた、眠たくなるような春の陽気。
小湊鉄道 上総久保 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100G

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古木並木
線路の見える散歩道に、古木の桜が静かに華やぐ。
小湊鉄道 飯給-月崎 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100G

Vol.1484

2021年4月24日 (土)

春の小劇場-小湊鉄道  深川俊一郎

桜開花が年々早くなるにつれ、冬の終わりの余韻を感じる間もなく、春が飛び越えてやってきます。
黄色い風と甘い香りが、この小さな劇場に溢れかえっています。

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黄色い散歩道
黄色い風が少し冷たい朝の散歩道を、長い影がゆっくりと追い越してゆく。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100G

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甘い目覚め
甘い香りの向こうから、もうすぐ列車がやってくる。
小湊鉄道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100G

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春の小劇場
菜の花畑と小さな列車に、観客たちの心は踊る。
小湊鉄道 上総大久保-養老渓谷 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100G

Vol.1480

2021年4月12日 (月)

只見線がくれたもの-最終章④  深川俊一郎

しんしんと‥単調で静かなリズムが繰返される豪雪のある日、一人旅の女性がホームに降り立ちました。
その都会的な雰囲気と赤いマニキュアからは、即座に「帰郷」という言葉を思い起こさせてくれます。手には確かに都会からの乗車券が握り締められていました。

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93022
93023帰郷

豪雪のホームに降り立った時の息苦しさ、母屋までの近いようで遠い道のり、雪まみれの列車、寡黙に業務をこなす駅員さん・・・
しんしんと降り続く只見駅で繰り広げられた、名もなき小さなストーリー。
只見線 只見 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KR

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、1枚目の写真は、望郷-只見線(写真展1999年・写真集2001年)で発表したものです。そこでは全体のテーマ・ストーリーにおいて必然性のあるカットとして構成しましたが、今回、今まで発表することのなかった撮影当初のオリジナルストーリーを、この機会にご覧いただければと思います。
なお冒頭の文章は、写真集で使用したコメントから引用しています。

雪が融け、冬の終わりが少し寂しい今日この頃、この作品をもって只見線の物語を静かに終わりたいと思います。

Vol.1476

2021年3月30日 (火)

只見線がくれたもの-最終章③  深川俊一郎

  「最終章」と謳いながら、少し間が開いてしまいました。今回を含め、あと2回で締めくくろうと思います。
今の私のメイン機材は6×6判ですが、振り返るともうかれこれ18年が経ちます。きっかけは愛用していたフィルム、35㎜判のコダクローム25が廃番になったことです。
只見線を撮り始めた昭和の終わりは、まだ学生時代から使っていたミノルタ、そして平成5年にコンタックスに鞍替えして約10年は、コダクロームとツアイスレンズという至高の組み合わせで、じっくり只見線を撮り込んでいる時でした。
平成13年に写真集を刊行して一区切り…のつもりでしたが、まだまだ撮り足りない一心でそれからも通う日々が続きました。
今回ご覧いただくのは写真集刊行後、機材を6×6に変える前の数年、発表する機会がなかった過渡期の作品です。それまでの撮影スタイルが熟成していた頃かなとも思っています。

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いつかきた道

線路端の道が緩やかにカーブしてゆく。
ふと掠めた夏の記憶が暑さの彼方に消えてゆく。
只見線 会津横田-会津大塩 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM(+1)

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棚田より夏の便り

振り返ると山里がカンバス一杯に広がっていた。
遠くを行く列車の音が夏空に少しだけ響いていた。
只見線 入広瀬-上条 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM

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夏道何処へ

めまいがするほどの暑さに夏道が揺れている。
列車が来ない真昼の時間は、長くてゆっくりだ。
只見線 柿ノ木-入広瀬 CONTAX RTSⅢ Tele-Tessar 300mmF4 T*+MutarⅡ KR

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振り向けば遠いあの日

赤紫に染まった雲は、遠い昔の記憶を呼び覚ます。
お盆を過ぎれば、夏は急に速度を速める。
只見線 会津柳津-郷戸 CONTAX RTSⅢ Distagon 25mmF2.8 T* KM

Vol.1472

☆写真展開催のご案内
鉄道ではないのですが、私、深川俊一郎が、個展を開催します。テーマは、ねこのいる街です。お近くにお出かけの際は、是非お立ち寄りいただけましたら幸いです。

一番町のねこ
富士フォトギャラリー銀座(中央区銀座1-2-4 4F)
令和3年4月9日(金)~4月15日(木)
平日10:30~19:00・土日11:00~17:00(最終日14:00迄)
http://www.prolab-create.jp/gallery/ginza/ 

Dm_20210328224002 Dm_20210328224001

☆写真集も発売します。
一番町のねこ
発行:日本写真企画
https://photo-con.net/SHOP/118-1.html
写真展会場では特別価格で販売します!

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