2026年2月18日 (水)

あの夏のレールバス②  深川俊一郎

前回に続き、昭和55年夏、わずか1回限りとなってしまった、現役時代の南部縦貫鉄道訪問の記録です。
その頃はminolta XDにカラーを、minolta XEにモノクロを入れて、撮影しており、モノクロは主にスナップが中心でした。
前回はカラーだったので、今回はモノクロをご覧いただきます。今となっては稚拙な写真であることをお許しください。

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発進
マニュアル車のようにギアチェンジしているのがとてもカッコよかった。
運転台の後ろは荷物スペースだった。
南部縦貫鉄道 車内 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 TX

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夏休み
長い直線の傍らに小さな駅があった。
木造りのホームは子供たちでいっぱいだった。
南部縦貫鉄道 車内 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 TX

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車内改札
料金箱がないので、車掌さんが切符を売っていた。
薄っぺらい椅子から伝わる振動が心地よかった。
南部縦貫鉄道 車内 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 TX

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昼下がり
どのアイスにしようかなかなか決まらないのは、子供も大人も同じだ。
工藤パンのケースには、今や有名になったイギリストーストが入っていたのだろうか…
南部縦貫鉄道 七戸 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 TX

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線路端
何がいたの?
線路端は身近な遊び場だった。
南部縦貫鉄道 盛田牧場前-七戸 minolta XE MD TELE ROKKOR 200mmF4 PX

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待合室
中央線の中野駅と比べてしまい、思わず笑ったことを覚えている。
夕刻にたった1個の裸電球のスイッチを入れたのは、車掌さんだった。
南部縦貫鉄道 中野 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 PX

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列車交換
小さな駅の列車交換は、少し寂しげだった。
それでも僅かな待ち時間が楽しかった。
南部縦貫鉄道 天間林 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 PX

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終列車
野辺地駅に戻ってきて、そういえばレールバスの顔写真を撮っていないことに気づいた。
振り返って跨線橋から、終列車をしんみり眺めた。
南部縦貫鉄道 野辺地 minolta XE MC W.ROKKOR 35mmF1.8 PX

Vol.2089

2026年2月 6日 (金)

あの夏のレールバス①  深川俊一郎

ここ2回、久しぶりに対面したレールバスをご覧いただきましたが、今回は一気に時代を遡ります。

昭和55年は確か冷夏だったと記憶しています。
前年の昭和54年夏に、初めての北海道撮影行に臨んだ私は、翌年の夏は何故か東北にいました。高校2年生です。
青森駅桟橋待合室で夜を明かし、北を目指す連絡船に乗らない自分に、得も言われぬ罪悪感にも似た侘しさを覚えました。
結果的にそのあと幾度となく北海道に渡ることになるのですが、その時は初の北海道の後に、東北も知るべきだと理由をつけて、海峡を渡ることなく過ごしたました。
そしてわずか1回限りとなりましたが、南部縦貫鉄道を訪れることになったのです。

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小さな貨物列車
小さな鉄橋を短い貨物列車がやってきた。
まるでプラレールのようだと喜んでしまった。
南部縦貫鉄道 盛田牧場前-七戸 minolta XD MC W.ROKKOR 35mmF1.8 KR

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長い坂道

長い坂道の向こうまでレールが見渡せた。
車体を左右に小刻みに揺らしながら、カタコト走る後姿が愛らしかった。
南部縦貫鉄道 営農大学校前-盛田牧場前 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KR

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寂しげな夏
今からは考えられないほど涼しい夏だった。
ファインダー越しに見た夏の旅人が寂しげだった。
南部縦貫鉄道 中野-営農大学校前 minolta XD MD TELE ROKKOR 135mmF2.8 KM

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かえりみち
小さな駅は細い坂道の上にあった。
お盆を過ぎて、半袖では少し涼しかった。
南部縦貫鉄道 中野-営農大学校前 minolta XD MC W.ROKKOR 35mmF1.8 KM

(撮影区間はおぼろげな記憶であることをお許しください)

Vol.2085

2026年1月24日 (土)

秋天のレールバス②  深川俊一郎

本来は夕景を楽しみにしていたのですが、荒天の予報で残念ながら撮影会は早めの切り上げになりました。それでも持ちこたえた秋空のもと、愛らしい姿をじっくり堪能することができました。
現役時代に訪れたのは1回きり。昭和55年8月、高校2年の夏休みでした。その後私は、上越線に北海道に只見線と夢中で撮り込んでいたため、この小さな鉄道に目を向ける余地がなかったことに、今更ながら言いようのない後悔の念に駆られるのでした。

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秋天のレールバス6
秋風にのって、微かに雨雲の匂いがした。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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秋天のレールバス7
ぺったんこの椅子にエンジンの振動が心地よい。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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秋天のレールバス8
油の匂いが記憶の引き出しを開けてくれた。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

Vol.2081

2026年1月12日 (月)

秋天のレールバス①  深川俊一郎

「夕暮れ撮影会」の文字に誘われて、11月の七戸十和田に降り立ちました。平成の世になっても唯一現存していた「南部縦貫鉄道のレールバス」に無性に会いたくなったのです。
地元の愛好会が七戸駅と車両を整備して、貴重な鉄道遺産を後世に残してくれていることは、とても尊くありがたいことです。

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秋天のレールバス1
実に45年ぶりの対面だが、その姿は何ら変わっていなかった。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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秋天のレールバス2
そういえばこんな感じのホームだったっけ。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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秋天のレールバス3
軽い身のこなしで登場!
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Planar FE 110mmF2 T* RVP100

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秋天のレールバス4
小さなホームは紅葉が真っ盛りだ。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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秋天のレールバス5
愛らしいコンビが顔を揃えた。
南部縦貫鉄道 七戸 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

次回に続きます。

Vol.2077

2026年1月 3日 (土)

「Rail-On 謹賀新年号 2号車」  深川俊一郎

本年もよろしくお付き合いいただきたく、お願い申し上げます。
昨年の春頃には、来年のこの場の記事に「私も遂にデジタル化」と書くのかな・・・と覚悟しておりましたが、結局叶いませんでした。というより「今年も変わらずに6×6・フィルムで行きます」と胸を張れることに安堵しているのです。
「撮りたいものが少なくなったな」というのが最近の正直な気持ちです。それが車両であれ、風景であれ、また人(スナップ)であれ、言い換えれば「撮りにくくなった」ということもあるかもしれません。
レイル・オンとして活動を始めた頃は、表現としての鉄道写真を世に問う覚悟で発表していましたが、今は写真や鉄道を取り巻く環境も変わっています。表現者としての原点である「伝えること」は忘れてはなりませんが、その根底にある「楽しむこと」自体を楽しもうと思っています。
そんなわけで、今年も撮影・現像・スキャンの手順を踏みながら、少しタイムラグのある記事をご覧いただくことになるかと思います。また行動範囲や撮影頻度の縮小で、何かの折に旧作をご覧いただくことがしばしばあるかもしれません。それでも雪の便りを聞けば北への思いが募り、まだ行ったことのない街で路面電車も撮りたいと思っているのです。

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霊峰現る
鈍色の雪雲から利尻富士が現れる瞬間は、何とありがたいことか。
そしてその向こうにはすぐに次の低気圧が迫っている。
宗谷本線 下沼-豊富 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T* RDPⅢ(+2)

Vol.2073

2025年12月31日 (水)

2025 今年の1枚 さいはての駅  深川俊一郎

今年も一年お付き合いいただき、ありがとうございました。
3月に写真展 根室本線-大地の軌跡を、念願であった札幌で開催することができました。これでとりあえず一区切りです。
そしてその直後に、見計らったように、愛機ハッセルブラッド201Fが再起不能に陥りました。まさに青天の霹靂です。
さてどうしたものか…考えに考え、動けるだけ動いて、そして縁あってハッセルブラッド203FEを迎えることができたわけですが、そのありがたさをより一層かみしめながら、シャッターを押すことになるのです。

さて、今年の1枚は「さいはての駅」です。3月14日を最後に、私にとって様々な想いが詰まった宗谷本線抜海駅が廃止されました。今はもう駅舎も解体され、今度訪れる時は、そこに駅があったことも錯覚だったのかと思うかもしれません。
それでは皆さまどうぞよいお年をお迎えください。

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さいはての駅
私が抜海駅を訪れたのは、これが最後になった。
吹雪に閉ざされたその姿を、そっと瞼に焼き付けた。
宗谷本線 抜海 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* RDPⅢ(+1)

Vol.2068

2025年12月24日 (水)

儚い秋-小湊鐵道2025②  深川俊一郎

銀杏落葉が里山を鮮やかに染める頃、やがて季節はゆっくりと暮れてゆきます。
この静かな小春日和に撮り納めを迎えることが、すっかり恒例になりました。

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黄色い絨毯
サクサクと楽しげなリズムを奏でる黄色い絨毯。
小湊鐵道 上総鶴舞-上総久保 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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大銀杏の駅
小駅を見守る大銀杏には、季節の移ろいが凝縮されていた。
小湊鐵道 上総久保 HASSELBLAD 203FE Tele-Tessar FE 250mmF4 T*+2XE RVP100

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たそがれ
茜空が寂しげだった夕暮れ時。
小湊鐵道 上総牛久 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

Vol.2064

2025年12月12日 (金)

儚い秋-小湊鐵道2025  深川俊一郎

ゆくえがはっきりしなかった今年の秋、線路端には落し物が散りばめられています。
そして気が付けば暦の上ではもう冬なのです。

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静かな秋1
音符のような穂波が風音を奏でていた。
小湊鐵道 上総川間-上総鶴舞 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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静かな秋2
黄金色の西日が寂しげに輝いていた。
小湊鐵道 上総牛久-上総川間 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

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静かな秋3
日が暮れる前に帰ろうか。
小湊鐵道 上総牛久-上総川間 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RVP100

Vol.2060

2025年11月30日 (日)

時雨模様-秋田内陸縦貫鉄道  深川俊一郎

冷たい雨に煙る秋の日に、この地を訪れる機会がありました。
国鉄時代を含めて今まで縁がなく、初訪問です。

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時雨模様1
眠たげな雨の里に、ハッと目が覚めるような派手な色の列車がやってきた。
秋田内陸縦貫鉄道 西明寺-羽後太田 HASSELBLAD 203FE Planar FE 110mmF2 T* RVP100

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時雨模様2
雨に濡れた深い山並みは墨絵のようだ。
秋田内陸縦貫鉄道 八津-西明寺 HASSELBLAD 203FE Planar FE 110mmF2 T* RVP100

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時雨模様3
風光明媚なこの鉄橋では列車が徐行するので、落ち着いてシャッターが切れた。
秋田内陸縦貫鉄道 萱草-笑内 HASSELBLAD 203FE Planar FE 110mmF2 T* RVP100

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時雨模様4
ようやく雨雲が切れたと思ったら、早々と山の端に日が隠れはじめた。
秋田内陸縦貫鉄道 阿仁マタギ-戸沢 HASSELBLAD 203FE Planar FE 110mmF2 T* RVP100

Vol.2056

2025年11月18日 (火)

路面電車紀行-函館市電2025秋涼②  深川俊一郎

530号とともに魅力的なのが、812号です。優しい色合いのツートンカラーと愛らしい姿に惹かれます。
こちらは普段から走ることも多く、真の意味で函館市電の顔と言えます。

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秋陽
柔らかな秋陽が眩しかった駅前通り。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 203FE Tele-Tessar FE 250mmF4 T* RDPⅢ

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元町散歩
旧丸井今井百貨店の向こうに元町教会を望む。十字街電停の移設で、この元町らしいこのアングルで撮れるようになったのが嬉しい。
函館市電 十字街-宝来町 HASSELBLAD 203FE Tele-Tessar FE 250mmF4 T* RDPⅢ

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街の顔
萌黄色の優しい色が秋空に映えていた。
函館市電 杉並町 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

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うすあかり
すっかり日が短くなって、街のネオンが光りだすのも早くなった。
函館市電 松風町-函館駅前 HASSELBLAD 203FE Distagon FE 50mmF2.8 T* RDPⅢ

Vol.2052

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