2021年1月15日 (金)

遥かなる旅愁-孤独な鉄路①  深川俊一郎

2016年の台風10号による空知川水害で、根室本線の東鹿越-新得が未だ不通になっていますが、この区間を含めた富良野-新得は、今まさに存続の危機を迎えています。
かつては道東への主要ルートだったこの道が、今は孤独なローカル線として岐路に立たされています。
冷え込んだ1月の朝、すっかり年季が入ったキハ40に乗って、孤独な車窓を味わいました。

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青白い静寂に包まれた夜明けの富良野駅にキハ40がゆっくりと入ってきた。

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窓越しに見る雪原がやがて遠近感を取り戻す。

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人影が見えない駅舎は少し寂しげだ。

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長いトンネルを抜けると視界にかなやま湖が広がった。

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期せずして終着駅になってしまった東鹿越は、雪に閉ざされていた。

寂しげな終着駅
根室本線 富良野~東鹿越 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100

Vol.1448

2021年1月 3日 (日)

「Rail-On 謹賀新年号 1号車」  深川俊一郎

本年もよろしくお付き合いいただきたく、お願い申し上げます。
私の作品づくりの根底には、幼少の頃から北海道の鉄道への憧れが常にありました。その存続が、今まさに正念場に差しかかっています。
「乗る」ことと「伝える」ことで、今年も陰ながら応援していきます。
6×6・フィルムの撮影スタイルは、今年も不変の予定です。
それでは、本年の一作目。極寒の根室本線です。

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雪花爛漫

線路端の木立が無言の輝きを放っている。

極寒の朝のみに訪れる、厳粛な瞬間だ。
根室本線 布部-山部 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 150mmF4 T* RDPⅢ

Vol.1444

2020年12月31日 (木)

2020 今年の1枚 行楽日和  深川俊一郎

今年も一年お付き合いいただき、ありがとうございました。
外出できずにじっと耐えた春、少しずつ遠出を再開した夏、そして慌ただしい秋はあっという間に過ぎ、この冬がどうなるのか想像もつきません。
それにしても昨今のライフスタイルの変化は、鉄道そのものの存在価値さえも揺るがしてしまう程のインパクトです。
そんな中、北国に爽やかな秋風が吹く頃、たった1日だけ走った、箱館ハイカラ號が忘れられません。
奇しくも昨年の1枚も「行楽日和」でしたが、その時に「このカットはまだ未完成」であり、更なるチャレンジを決意しました。
そして今年、チャンスは一度きりでしたが、改めてイメージを具現化した「行楽日和」をご覧いただきます。
函館を象徴する八幡坂を港から眺めれば、光る坂をバックにハイカラ號がゆっくり走ってゆく。運転手と車掌さんの印象的なシルエット、楽しそうに散策する人々・・・柔らかな秋の光が北国を包み込んでいた一日。

それでは皆さまどうぞよいお年をお迎えください。

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行楽日和
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100

Vol.1439

2020年12月27日 (日)

小さな贈り物-小湊鉄道  深川俊一郎

関東で一番遅い紅葉を味わい、華やかなイルミネーションを楽しんだ後、澄んだ寒空には星たちが瞬く…
ささやかな三つの贈り物に心温まる一日でした。

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遅い秋
眼下の養老川に遅い秋が揺れていた。
小湊鉄道 上総大久保-養老渓谷 HASSELBLAD 500CM Planar CF 80mmF2.8 T* E100

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里山風情
すすきの穂が揺れていた小春日和の里山。
小湊鉄道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 500CM Sonnar C 250mmF5.6 T* E100

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夜光列車
光る列車が夜の森へと誘う。
小湊鉄道 月崎 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100

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宵闇の駅
小さなイルミネーションが、宵闇を一層深めていた。
小湊鉄道 上総大久保 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100

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星昇る
森の向こうから冬のオリオン座が昇ってきた。
小湊鉄道 月崎-上総大久保 HASSELBLAD 500CM Distagon CF 50mmF4 T* E100

Vol.1435

2020年12月15日 (火)

路面電車紀行-古参勢揃いの広島電鉄②  深川俊一郎

千田車庫に各車が集結しました。残念ながら抽選に漏れ、外から眺める格好になりました。
それでも路面電車の町、広島を味わうことができて、よき一日でした。

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勢揃い
これだけの車両が集まると圧巻だ。
広島電鉄 千田車庫 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

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せいぞろい
この日のことをいつまで覚えているだろうか…
広島電鉄 千田車庫 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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歓声とともに
一斉に鳴ったシャッター音が歓声のよう。
広島電鉄 広電本社前 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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晴れ舞台
赤い車体が晩秋の空に浮かび上がる。このおしゃれな塗装は元西鉄。
広島電鉄 御幸橋-皆実町六丁目 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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斜陽
低い陽射しが老兵を後押ししていた。こちらのシックな塗装は元神戸市電。
広島電鉄 猿猴橋町-的場町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

Vol.1431

2020年12月 3日 (木)

路面電車紀行-古参勢揃いの広島電鉄①  深川俊一郎

11月23日は、現在の広島電鉄の路面電車が開業した日ということで、「ひろでんの日2020」が初めて開催されました。
目玉は古参の車両たちが勢揃いし、車庫の撮影会と貸し切り走行です。被爆電車として有名な653号をはじめ、101号(大正型レプリカ)、582号(元神戸市電)、602号(元西鉄)、238号(ドイツ製)など昭和初期の古参が一堂に会する企画です。
期待に胸膨らませて広島に入り、早起きして江波の車庫に向かうと、そこには更なるサプライズが待っていました。

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準備万端
新しい超低床車の向こうに見慣れない車両が出発準備を整えている。
広島電鉄 江波 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

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助走
初めて見た156号は、ゆっくりと静かに走り始めた。
広島電鉄 舟入南-江波 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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最古参登場
小さな車体から存在感が溢れていた。
広島電鉄 原爆ドーム前-本川町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

現存する最古の被爆車両、156号をこの目で見るのは初めてでした。大正14年製の国内でも最古参の車両。昭和46年引退、昭和62年に一度復活運転したものの、その後車庫で眠り続けていました。
実は戦後75年目というの節目の年に、水面下で復活に向けた整備が進んでいたようです。そしてこの日、予告なしの登場に沿道は大いに沸きました。
156号の江波出発を撮影した直後に、後続の電車で追いかけていると、途中で先にいた101号(大正型)と653号(被爆電車)も合流。何とあっぱれな車列が完成しました。
はやる気持ちを抑えながら電停を降り、全力疾走で車列を追いかけたのです!

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幻のパレード1
3方向にいた3車両が合流し、幻のパレードが急遽始まった。
広島電鉄 原爆ドーム前-本川町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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幻のパレード2
相生橋では朝陽がスポットライトのように眩しかった。
広島電鉄 原爆ドーム前-本川町 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

②へ続く
Vol.1427

2020年11月21日 (土)

秋の一日-富山地方鉄道②  深川俊一郎

穏やかに晴れた秋の一日、のどかな山里を小さな列車が駆けてゆきます。
季節が一服しているような陽気のなか、見上げれば山の頂には、既に次の季節が迫っているのです。

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色づく峡谷
終着駅に近づくと、ようやく山並みが色づいてきた。
富山地方鉄道 本宮-立山 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20040
燃える秋
燃える紅が印象的だった山峡。
富山地方鉄道 本宮-立山 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100

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秋踊る
薄の穂波が車窓に踊っていた。
富山地方鉄道 横江-千垣 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

20041
冬の便り
日が傾くのが早くなった。遠くの冠雪が赤みを帯びてきた。
富山地方鉄道 釜ヶ淵-沢中山 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

Vol.1423

2020年11月 9日 (月)

秋の一日-富山地方鉄道①  深川俊一郎

カメラを持って富山駅に降り立つのは、記憶にないくらいで、もしかしたら初めてかもしれません。
夜の駅に降り立ち、土地勘が全くない中で少し古びた市電に乗れば、期待と不安が混じりあい、まるで異国に来たかのよう。
車窓を潤していた雨はいつしか止み、そして翌朝早起きすれば、期待通りすっきり晴れた秋の一日が始まったのです。

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小さな旅

市電の終点、南富山は、鉄道線への小さな乗換駅だ。
下り線の空いた電車に乗ると、思い切り朝陽を浴びて身体が温まる。
列車交換の小さな駅で気まぐれに降りると、清涼な空気にすっきりと目が覚めてきた。
富山地方鉄道 南富山・車内・月岡 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

Vol.1419

2020年10月27日 (火)

路面電車紀行-新涼の函館市電  深川俊一郎

ハイカラ號や古参530号に目がいってしまう函館市電ですが、かつての主力車両であった710形や800形等の旧型車もまだまだ健在です。
異国情緒溢れる洒落た街並みを歩けば、心地よい秋の一日がそこにはありました。

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秋の気配
マスクを外して深呼吸した爽やかな朝。
函館市電 十字街 HASSELBLAD 201F Planar FE 110mmF2 T* E100

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秋光穏やか
木目の床と古びたシートが温もりを醸し出す。
函館市電 車内 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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港町秋涼
812号のシックな中間色は、古い街並みに溶け込んでいる。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

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萌黄色の街角
少し黄色味を帯びた秋の光が降り注いていた街角。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

Vol.1415

2020年10月15日 (木)

路面電車紀行-一日だけのハイカラ號  深川俊一郎

残念ながら今年の定期運行が全面運休となった箱館ハイカラ號ですが、秋の一日、地元応援団体・NPOによる特別運行がありました。
また来春のお楽しみ・・・と諦めていたところ、雨上がりの函館の街に、颯爽とその姿を見せてくれました。

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ハレの日
久しぶりのお披露目が待ち遠しい。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20034
準備万端
高い空に深い紅色がよく映える。
函館市電 駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

20035
行楽日和
澄んだ秋光に人影が踊っていた八幡坂。
函館市電 十字街-末広町 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar CF 350mmF5.6 T* E100

20035_20201014230701
新涼の候
海峡通りに吹く風は爽やかだ。
函館市電 十字街 HASSELBLAD 201F Tele-Tessar FE 250mmF4 T* E100

20034_20201014230702
秋天
小さな電車にちっちゃな応援者たち。
函館市電 函館アリーナ前-駒場車庫前 HASSELBLAD 201F Distagon FE 50mmF2.8 T* E100

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