2017年12月12日 (火)

トラムの走る町 29 リスボントラム博物館   服部一人

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これが展示場を移動する構内のトラム。赤い外観がキュートですが内装も豪華です。吊り掛けモーターの乗り心地も気持ちよく、何回でも乗りたい気分です。

先回に続き、リスボンのトラム。こちらは古いトラムの車庫を利用したトラム博物館です。博物館には3つの展示場があり、入口すぐの最初の展示場はおもに模型やパネルで市内交通の歴史や変遷を展示しています。

第2、第3の展示場はやや離れた位置にあるのですが、おもしろいのは最初の展示場を出たところにトラム乗り場があって、赤いしゃれたトラムが停まっています。これに乗車して裏手にある2番目の展示場に連れて行ってくれるのです。

2番目の展示場は歴代のトラムの実物が置いてあります。ここには小さいながらミュージアムショップもあってグッズも売っています。さらにまた赤いトラムに乗車して3番目の展示場へ。こちらはおもにバスの展示場です。レトロな2階建てバスもあって、一部は車内に入ることができます。

構内を電車で移動するという趣向がとても楽しく、にくい演出だと思います。軽く見ていくつもりだったのですが、気がつくと半日以上滞在していました。

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リスボントラム博物館 アクセスとガイド

場所はトラム15E系統の Est.Santo Amaro(エスタシオン サント アマーロ)電停下車、すぐ目の前。
10−18時 日曜祝日定休 大人4ユーロ。ウエブサイトはこちら→http://museu.carris.pt/en/

博物館は古い車庫を利用しているが、その横には現在使用している新しい車庫があり、そちらは立ち入り禁止ながら公道から見える。ここにもチャーター用の古いトラムが停まっていることもあるので、ついでに見物するのがよろしいかと。

FUJI X-T2 FUJINON XF35/2  XF10-24/4  CANON EOS5DMarkⅡ EF70-200/4L         VOL.1048

2017年11月30日 (木)

トラムの走る町 28 リスボン ポルトガル   服部一人

_khf2178_3レトロな外観のトラムだが、1990年代に更新改造を受けており、モーターは強力なものに替えられている。急カーブや細い路地を走るには二軸単車とポール集電の組み合わせが好都合なのだろう。

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言わずと知れたリスボンのトラム。
趣のある町並みを背景にレトロな電車が走る。
アップダウンの多い町を小さな電車が登り降り。
車輪をきしませて急カーブを曲がり、細い路地をすり抜ける。
楽しさ満載のリスボンのトラム。

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リスボンのトラム アクセスとガイド
リスボンのトラムは5系統、総延長約48キロのネットワーク。都心と郊外を結ぶ路線には今どきの連接低床車が走っているが、それ以外の路線は二軸単車の天下だ。
撮影もいいけど、その前に乗車して車窓を眺めるのが無類に楽しい。線路脇の民家の壁が目の前に迫ってきたり、自動車ときわどいすれ違いをしたりと、車窓風景は飽きることがない。
特におすすめは28番か12番のトラムに乗ってBaixa(バイシャ)やGraça(グラサ)あたりを車内からロケハンすること。 急カーブや急坂や細い路地が連続し、単線の一方通行やガントレットなども出てくる区間だ。リスボンのトラムの真髄を堪能することができる。
トラムはワンマンカーで運賃は例によって一日乗車券が便利。地下鉄などと共通で使える。
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車庫に勢ぞろいしたトラムたち。左のイエローは通常の車両。右のグリーンと渋い赤の車両はチャーターやツアー用。

Fuji X T2, XF23/2, 35/2,  Canon EOS5DⅡ EF70〜200/4    VOL.1044

2017年11月29日 (水)

写真展御礼

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梅村と服部が参加しました、日本大学芸術学部写真学科卒業生「鉄」による写真展はおかげさまで無事終了しました。

会期中、連日多くのお客様にお越しいただきました。この場を借りて心より御礼申し上げます。

直接お目にかかった方々とはいろいろと話もはずみ、楽しい時間を過ごすことができました。皆が集う写真展というものの良さをあらためて感じた次第です。

また来年に向けて、これからも精進します。今後ともどうぞよろしくお願いします。

                                 梅村貴子 服部一人


2017年11月18日 (土)

トラムの走る町 27 いろいろ

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ベルリン

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プラハ

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ナウムブルク

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ミラノ

ただいま開催中のグループ展(こちら→http://blog.rail-on.com/2017/11/post-12a7.html )にはポルトガルのトラムを出品していますが、その準備をしている時に、ふと他の都市のトラムを集めてみました。
新旧さまざまな車両ですが、トラムは人と親しく近い乗り物ですね。

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2017年11月 6日 (月)

トラムの走る町 26 ポルト ポルトガル   服部一人

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22と18系統が発着するCARMO(カルモ)の広場には大きなカトリック教会がある。

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前回はポルトのトラム博物館をご紹介しましたが、さて今回はそのポルトのトラムです。訪れたのは春三月、ときおり小雨も降り、肌寒いあいにくの天気でしたが、わずかに陽が差す瞬間もあり、めまぐるしい天気の1日でした。

同じポルトガルのリスボン同様、坂の多い町をレトロなスタイルのトラムが走ります。リスボンよりやや地味な色合いで広告電車が少ないのも好ましいかぎり。背景の町並みも絵になるので、撮っても乗っても楽しいトラムです。


さて、写真展のご案内です。毎年開催しています日本大学芸術学部写真学科卒業生鉄道ファンによるグループ展が今年も開催されます。こちら→http://blog.rail-on.com/2017/11/post-12a7.html

今回の出品作はこのポルトのトラムと、有名なリスボンのトラムを展示します。例年より展示枚数を増やし、この2つのトラムの渋い魅力をお伝えします。

さらに、今年はリスボンのトラムの動画を会場で上映しております。写真ももちろんいいのですが、動画でこそ伝わる臨場感もあります。車輪をきしませながら狭い路地をすりぬけ、急カーブをまわっていく姿は動画ならではのものです。

会場でその魅力をたっぷりとご堪能ください。

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庭園の中を行く区間もある。(コルドアリア庭園)

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1系統はドゥオロ川に沿って走る。

_2017_03_03_112川沿いを走る1系統の一部区間にはきれいなグリーンベルトがある。

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22系統は一方通行で繁華街を周回するルート。

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車内も凝ってます。

ポルトのトラム アクセスとガイド

トラムは全部で3系統。1は川沿いに走るルート。18はCARMO(カルモ)の広場とトラム博物館を結ぶルート。22は山の手を周回するルート。
料金は1乗車3ユーロだが、2日間有効のパスが10ユーロなので、撮影で乗り降りするにはこちらがおすすめ。運行はだいたい朝9時過ぎから18時過ぎまでだが、週末は少し時間が変わる。

鉄道で他の都市からポルトを訪れた場合、18と22が発着するCARMO(カルモ)へ行くには、PORTO SAO BENTO駅からなら駅前を西に向かって歩いて行ける。もうひとつのCAMPANHA駅に着いたときは、駅前からメトロに乗りALIADOS駅で下車して少し歩くと到着する。
ポルトトラム公式ホームページ→
http://www.stcp.pt/en/tourism/porto-tram-city-tour/

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日が暮れたあとも楽しいポルトのトラム。

FUJI X-T2 FUJINON XF35/2  CANON EOS5DMkⅡ、 EF70-200/4L                   VOL.1036

2017年10月24日 (火)

トラムの走る町 25 ポルト トラム博物館   服部一人

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電車のうしろ、STCP(ポルト公共交通協会の意。ポルト市のトラム、バスなど公共交通を運営する団体。)と書かれた建物が博物館だ。隣接して実際のトラムの車庫もある。

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ポルトのトラムは1872年の開業から30年あまりは馬車軌道だった。その頃の車両もある。

ポルトガル第2の都市、ポルト。有名な首都リスボンのトラムと並んで、このポルトにもトラムが走っている。そちらはまた後日ご案内するとして、まずはポルトのトラム博物館の紹介です。

1992年に開館したこの博物館は、もと発電所だった施設を改装して展示している。白い壁に自然光がよく入る明るい展示室だ。ここには歴史的車両20数両が展示されている。二軸単車の展示が多いが、一部にボギー車もある。

現在ポルトで走っているトラムもクラシックなスタイルの好ましい二軸単車だが、さらにオールドファッションの味わい深い車両ばかりで、古いもの好きな私としてはじっくりと時間をかけて見学した。

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こちらは1928年製オープンスタイルのトラム。1995年にレストアされたそうだ。

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No.250は1927年製。街路灯もクラシックでいい雰囲気。

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No.274は1928年製のボギー車。

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こちらはずっとモダンなスタイルになった1951年製。

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架線工事をおこなう事業用車。

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もと発電所だったので、その方面の展示もある。

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隣接する車庫にはイベントやチャーターで使用される自走可能な車両や、かわいい事業用車の姿も見える。

ポルトトラム博物館、アクセスとガイド

所在地はポルト市のAlameda Basilio(アラメーダ バジーリオ)通り。ポルト市を流れるドゥエロ川に面したところ。トラム1番系統のMuseu do Carro Electrico(トラム博物館)電停を降りると目の前。

開館時間は月曜は14時ー18時、火曜から日曜は10時ー18時。元旦とクリスマス以外は年中無休。入場は閉館30分前まで。料金は大人8ユーロ。小さなミュージアムショップもあり、書籍やグッズも買える。

FUJI X-T2 FUJINON XF35/2  XF10-24/4  CANON EOS5DMarkⅡ EF70-200/4L         VOL.1032


2017年10月12日 (木)

列車のこない駅   服部一人

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アフリカ中部の内陸国にマラウイという国がある。といっても、ほとんどの日本人にとってはまったく馴染みもなく、知名度も低い。周辺を大きな国に囲まれた弱小国といっていいだろう。

このマラウイでは鉄道はほとんど機能していない。隣国であるザンビア、港があるモザンビークと線路はつながっているのだが、旅客営業はなく、貨物列車もたまにしか走らない。廃止になったというわけではないようだが、鉄路はすっかり錆びつき、ところどころで砂に埋もれている。線路は沿線の村の住民にとってはただの生活道路になっている。

この駅もかつて旅客列車が走っていた時期もあった。今では列車のくる気配はまったくなく、駅舎は学校の教室として転用されていた。

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FUJI X-T2 Fujinon XF35/2,  FUJI X-100F Fujinon XF23/2                         VOL. 1028

2017年9月30日 (土)

トラムの走る町 24 札幌 夜の流し撮り   服部一人

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前回の函館に続いて北海道のトラムをもうひとつ。

最北のトラム、札幌。少し前に終端部分が延長されて路線がループになったのはご存知のとおり。その延長された区間は、ちょうど札幌一の繁華街すすきのの近く。夜になると街路灯やネオンの光がにぎやかなところ。

右に左にやってくる電車を気の向くままに流し撮り。町の明かりが光跡となって流れるようすは都会のトラムにピッタリの背景。昼とは違った流し撮りの楽しみ。

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FUJI X-T2 Fujinon XF35/2,  Summicron 50/2                       VOL.1024

2017年9月18日 (月)

トラムの走る町23 函館   服部一人

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7月に鉄道写真のグループ展に参加したときに北海道の鉄道をテーマに展示した。その取材の際に函館市電を撮影したので本日はそちらを少々。

前回、函館市電を訪問したのは百周年を迎えた2013年。駒場車庫のすばらしいイベントを見学したときだった。(記事はこちら→http://blog.rail-on.com/2013/07/100-55e8.html

ここでのお目当てはなんといっても「函館ハイカラ號」39号車である。今回も相変わらず元気な姿で走っていた。赤っぽい木目のサイドビューが美しい。ほかの車両も好みの形式はあるのだけど、ほとんどが広告のラッピング電車なのはちょっと残念。でもまぁ、営業収入をあげなきゃいけないので、これも仕方のないこと。1ファンがとやかく言うことではないですね。

1日券で乗って撮ってを繰り返し、楽しい時間を過ごしました。旅行者然とした風体の僕に、運転手さんが気軽におもてなしの声をかけてくれるのも気持ちのいいことでした。

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FUJI X-T2 Fujinon XF35/2,  Summicron 50/2                      VOL.1020

2017年9月 6日 (水)

ある駅のたたずまい 9   服部一人

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この春にスペインを旅行した際、南部コルドバをベースにしてアンダルシア地方をいくつか撮影していた。この日は朝コルドバを出て日帰りでセビーリャへ。夕方まで撮影して、さてコルドバに戻るかとセビーリャからAVE(スペイン版新幹線)に乗った。

コルドバまでの乗車時間は50分たらず。今日一日の撮影の軽い疲れもあったと思うが、何となくぼーっとして過ごしていた。ふと窓の外に駅の気配を急に感じて目をやると、コルドバという駅名標が過ぎ去っていく。すでに列車は出発していた。乗り過ごしてしまったのだ。

やれやれと思いながらもあわてて時刻表を調べ、コルドバに引き返す方策を考える。さいわい20分くらい行った次の駅で降りて待てばコルドバに戻る列車がある。とりあえずホッとして次の駅PUENTE GENIL-HERRERA(プエンテ ゲニル エレーラ)に降り立った。列車から降りたお客は僕を含めて数人。ホームは長いが閑散として人の気配がない。駅はまだ新しく、床も壁もツルツルと光っている。

さっそく窓口でコルドバに戻る列車の切符を買うが、あとはやることがない。ちょうど夕刻で腹も減った。売店かカフェでもと思ったが、駅構内にはまったくお店がなかった。店が閉まっているのではなくお店がなかった。窓口の駅員以外に人影はない。待合室の照明も何となく暗い。

しかたない、外に出てなにかお店でも探すかと駅前に出てすべてを悟った。目の前には夕闇迫るオリーブ畑が薄暗く広がっているだけでほかには何もない。お店どころか人家とか集落とか、人の気配のするものは見える範囲に何もない。バスもなければタクシーも停まっていない。わずかに遠くに高速道路の灯りがずっと続いて、車の音が風に乗って聞こえてくるのみである。

広大なオリーブ畑の中にポツンとある新駅といった感じだ。スペインのAVEは日本の新幹線のように在来線とは別に新線を建設してスピードアップを図っている区間がある。最短距離を直線で結ぶので大きな町でないところにも駅ができることがある。ここもそんな駅なのだろう。

察するに、日本で東京から上越新幹線に乗って高崎まで行くつもりが、うっかりして忘れて安中榛名で降りた、または東北新幹線で盛岡から仙台に行くときに乗り過ごして白石蔵王でおりたといったところだろう。このプエンテ ゲニル エレーラ駅も在来線との接続はなく、およそ乗降客が多そうにはみえない。

待ち時間は空腹を抱えて手持ちぶさただったが、しかし考えてみればまだ失敗の傷は浅かったと思った。すぐ次の駅で折り返すだけなのだから。もしこれが新幹線のぞみに乗って名古屋に行くはずが乗り過ごせば次は京都だ。東北新幹線で東京からはやぶさで大宮まで行くとして、うっかりすれば次は仙台だ。AVEにも長い区間停車しない特急もある。

ちょっとしたアクシデントで偶然降り立った駅だし、特に何があるわけでもなかった。こんなことがなければおそらく来ることはなかっただろうし、次に来ることもないだろう。そう思えばこれもなにかの縁だ。何もない駅で列車を待つあいだにとても美しい夕焼けが見られた。それだけでも来た甲斐があったというものだろう。

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折り返す列車までは1時間30分以上あった。その間ほとんど乗降客はなく駅はひっそりして静かなものだった。

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美しい夕焼けを眺めていると、出迎えのためか車がやって来て人が駅に入っていった。人の気配を感じると、なんとなくホッとするものだ。


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折り返した列車に乗ってわずか20分もするとコルドバに到着した。先ほどまでの静かなプエンテ ゲニル エレーラ駅で少し心細い気持ちだったが、コルドバの駅や町の灯りがうれしい。

FUJI X-T2 Fujinon XF10-24/4, XF35/2                     VOL.1016

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