2024年9月30日 (月)

海に向かって 予讃線下灘駅   服部一人

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海が間近に見える駅としてとても有名な愛媛県の下灘駅に行ってきた。青春18きっぷのポスターに使われたのが人気が出るきっかけではないかと思うのだが、今や映画やテレビ、雑誌などで多数紹介されてすっかりメジャーになった。僕は土曜日に訪れたのだが、周囲に海以外に特に何もない無人駅が数十人以上の観光客がいて驚いた。見ているとどうも海に向かってベンチに座り、後ろ姿を撮影するのが定番らしい。地元の高齢者の方々がボランティアで会場整理などに努めておられる。大勢の観光客を相手に順番に撮影できるように声がけし、記念写真のシャッターを押し、外国人に対しては英語で伝えるなど大活躍で、現場を上手に仕切っていて感心した。

ここは特に夕日の時間に来るのがポイントらしいが、ちょうどそんな時間に観光列車の「伊予灘ものがたり」号が到着した。停車時間が少しあるので乗客はホームに降りてそれぞれ写真を撮り始めた。海沿いの小さな無人駅がさらに一段と賑やかになった。目の前が海という以外に何もない小駅だが、ホームから眺めた景色の抜け感はたしかに素晴らしい。ローカル線活性化のためにもこれからも多くの人が訪れてほしい。


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CANON EOSR6 MarkⅡ RF24-104/4                                     VOL.1910

2024年9月18日 (水)

長良川鉄道の食品サンプル列車   服部一人

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前回の記事にした岐阜県の旧美濃駅を訪問したあと、長良川鉄道の美濃市で帰りの電車を待っていると307号のレールバスが入線してきた。側面には「I LOVE 食品サンプル」と書かれているが、よくある広告のラッピング車両だと思って深く気にとめることもなく乗車した。外は猛暑だったので車内に入るとスッと冷房が効いていて生き返った心地でガラガラの座席についた。ふと窓を見ると水筒から水がこぼれている。一瞬ギョッとして何事かと思ったが、次の瞬間食品サンプルだとわかった。

冷静さを取り戻してまわりを見るとどの席にもおもしろい食品サンプルが置いてある。それが実によくできていて本物のようなリアリティがある。さらに吊り革にもユニークなサンプルがぶら下がっている。これは楽しい。

1車両丸ごとひとつの企業の広告というのは時々あることだが、1車両すべてが食品サンプルというのは前代未聞のことだ。あとで調べると沿線に食品サンプルを作るメーカーがあって、そことコラボしてやっている広告車両ということのようだ。

ほかの鉄道でも夏になると車内に風鈴があったり、七夕の飾りがあったりという装飾は見たことがあるが、これは実にユニークで感心した。この車両に乗車するだけでも長良川鉄道に行く価値があります。ぜひ、みなさまもどうぞ!

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SONY α7Ⅳ,  24-105/4                                                      VOL.1906

2024年9月 6日 (金)

名鉄モ510保存車を訪ねて② 旧美濃駅   服部一人

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前回に引き続き名鉄のモ510型電車の保存車を訪ねる旅。ここは名鉄美濃町線の終点旧美濃駅である。現在は駅舎ごと保存されて、ゆかりの電車が4両も並んでいる。いずれも保存状態もよく、終端ホームの風情といい、木造駅舎の佇まいといい、ローカル私鉄の終着駅の情景を非常によく残している。ありがたいことに地域の保存団体が管理されているようだが、往時をしのばせるに十分な雰囲気の居心地の良いところだ。

美濃町線の廃止は2005年のことだが、それに先立つ1999年に新関からこの美濃駅までの末端区間は廃止されている。僕は現役時代にこの美濃駅に2回来たことがある。いずれも1980年代のことである。1990年代にもこのあたりの名鉄600ボルト区間には何度か撮影に来たことがあるけれど終端のここまでは来なかった。今この駅の佇まいの良さを感じるに、現役時代にもっとよく味わって写真を撮っておくべきだったと少し後悔した。

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SONY α7Ⅳ,  24-105/4                                                      VOL.1902

 

2024年8月24日 (土)

名鉄モ510保存車を訪ねて① 岐阜駅前   服部一人

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かつて名鉄には岐阜県内に600ボルトのローカル線と路面電車があった。岐阜市内線、谷汲線、美濃町線など、いずれも沿線風景も味わい深く、少し古い電車が走っていた。その中でもとりわけスターだったのがこのモ510型電車である。

この夏、所用で岐阜県に出かけることがあり、そのモ510が保存されている場所を少し回ってきた。まずはJR岐阜駅前のモ513である。夜になるとライトアップしているということだったので、その時間帯を狙って訪問した。状態は良く、外から車内も見学できるようになっている。丸窓とカーブした前面が特徴の電車だ。僕は名古屋出身で名鉄は子供の頃から馴染みが深い。このモ510が走っていた頃にも何度も訪れて撮影している。久しぶりに懐かしい電車に再会した。

モ510はここの他に谷汲駅跡と美濃町駅跡にそれぞれ保存されている。今回は谷汲駅跡には行けなかったが、美濃町駅跡には出かけてきた。ここも大変素晴らしいところだったので次回に紹介します。

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SONY α7Ⅳ,  24-105/4                                                 VOL.1898

2024年8月12日 (月)

広島電鉄 広島駅前と猿猴橋町電停   服部一人

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広島電鉄の広島駅は今大きな改良工事中である。従来の路線を一部変更して駅前大橋を通って駅ビルの中に直接乗り入れる工事の真っ最中である。広電は日本で一番元気な路面電車である。この改良工事によってさらに利便性が上がってますます発展していってほしい。

一方で今回の工事にともない、わずかな区間だが広島駅前〜的場町までの区間が廃止になる。的場町電停は今後も環状線として存続するが、途中の猿猴橋町電停は廃止となる。あるうちに写真撮っておこうと思って今回の訪問でもこのあたりでせっせと写真を撮った。ここは広島駅に発着する系統がすべて通るので非常に列車密度が高い。いろんな電車がひっきりなしにやって来て楽しい場所だ。

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以下の写真は2010年に撮影した広島駅前と猿猴橋町電停あたりの写真である。古い電車が懐かしい限りだが、街の雰囲気も少し変わった。

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CANON EO5DⅡ 50D    EF28-70/2.8L  70-200/2.8L     VOL.1894

2024年7月30日 (火)

広島電鉄の1900型電車(後編)   服部一人

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前回に続き広電の1900型電車を集めてみた。元京都市電と言っているが、すでに広島に来てから40年以上、もはや広電の顔かもしれない。撮ってよし、乗ってよしの電車の活躍が今でも見られるのはうれしい。旧型車が次第に退役していく中で、これからも元気に走ってほしいと思う。

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FUJI X-T3, XF16-55/2.8, 70-300/4-5.6, 90/2                       VOL.1890

2024年7月18日 (木)

広島電鉄の1900型電車(前編)   服部一人

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前回の記事で広電の元京都市電1900型2両がついに引退するということを取り上げた。しかし広電にはまだ残り13両の1900型が在籍している。今年3月末に訪問した際の撮影から1900型の写真を集めてみた。おもに7系統の横川駅〜広島港と8系統の横川駅〜江波、および9系統の白島〜八丁堀を走っているようだが、まだまだ元気な姿が見られる。末永い活躍を願っている。

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FUJI X-T3, XF16-55/2.8, 70-300/4-5.6, 90/2                       VOL.1886

2024年7月 6日 (土)

広島電鉄の元京都市電勇退 1902 1903   服部一人

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かつては電車博物館のように旧型トラムが多数活躍していた広島電鉄。特に京都から来た1900型は数も多くよく目にする車両だった。1900型は京都市電が廃止になった1977年以降に15両もの多数が広電に移籍した。その後、現在にいたるまで45年以上の長きにわたって1両も廃車されることなく活躍してきた。これはひとえに車両の丈夫さや運転や整備のしやすさなど使い勝手が良かったためだろう。その1900型のうち、ついに1902と1903の2両が今般引退することが広電から発表された。ご苦労さまでしたと一言声をかけて見送りたい気持ちだ。

自分は京都市電がまだ現役だった頃に1度だけ本格的に撮影に出かけたことがある。その時に少し見ただけなのだが、以後広電にくるたびに懐かしい顔に再会した気分だった。今回の写真はこの3月に久しぶりに広島を訪れた時のものと、2010年に撮影したものから1902と1903を選んだ。昔の写真には1900型以外にも古い電車が写っていて、あの頃の広電はトラム好きには楽園だったなとあらためて思った次第である。

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CANON EO5DⅡ  EF28-70/2.8L  70-200/2.8L  FUJI X-T3  XF16-55/2.8  SONYα7Ⅳ  24−105/4    VOL.1882

2024年6月24日 (月)

弘南鉄道 平賀駅 車庫のある風景   服部一人

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青森県の弘南鉄道は何度か行ったことがあるが、この平賀駅に降りるのは初めてだ。ローカル私鉄の車庫というのはどこも共通した味わい深い風情がある。たとえば、少し古くなった電車の留置、検車庫の中には車両をメンテナンスするためのさまざまな工具や機械、構内にはレールやトロッコや車輪などの雑多な部品が置いてあって‥‥。ここ平賀駅の車庫もまさにそういう感じのところだった。

ローカル私鉄そのものがすっかり少なくなってしまったが、少し思い出すだけでも上毛電気鉄道の大胡、アルピコ交通の新村、銚子電鉄の仲ノ町など、こういった車庫はほかにもある。

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車庫のまわりを歩いて見物する。廃車体が物置や作業部屋になっており、見ると屋根がかけられている。今や貴重なデキやラッセル車のキ100などもある。冬にこれが動くところをぜひ見たいものだ。短時間の訪問であったが細かく見ていくと見どころは多く楽しい時間だった。

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SONYα7Ⅳ、24−105/f4                                                    vol.1878

2024年6月12日 (水)

ブログ開設12周年記念 羅須地人鉄道協会50周年記念まきば線祭り   服部一人

みなさん、こんにちは。いつも当ブログをご覧いただきましてありがとうございます。この6月ではや12周年ということになり、これもひとえにみなさまのご支援のおかげと感じています。この12年の歳月は他のメンバーも言っておりますように長くもあり、またあっという間のことと感じることもできます。

ブログ以前に活動の中心としていた写真展に比べると、初めは勝手が違い戸惑いもありましたが、こうして12年続けてきて振り返って改めてわかる良さもありました。記事の回数も1800回を超えると、これはもう立派なアーカイブだと感じます。その時々の写真を見返すと自分たちの趣味活動の軌跡がたどれるのはいいことだと思いました。1回の記事はそれほど長くありませんが、短いながらも撮った写真をまとめてささやかに発表することは良い習慣だと感じています。

さて、今回の記念記事は少し古い昨年12月のことですが、有名な羅須地人鉄道協会が発足50周年をお祝いして盛大な運転会を開くというので撮影に行ってきた時の写真です。以前にも紹介しましたが千葉県の成田ゆめ牧場にある彼らの保存鉄道は、日本で唯一のボランティアによる蒸気保存鉄道です。もはや趣味の域を超えて、今や蒸気機関車を新製するくらいの高度な実力と組織力を持ったすばらしい団体です。この組織が半世紀も続いているということに脱帽せざるを得ません。当日は空前絶後の盛大なプログラムが展開され、今まで見たことがないすばらしい1日を過ごしました。羅須地人鉄道協会の皆様方、ありがとうございました。我々レイルオンはブログ開始12年、発足から数えても30数年ですが、これにあやかるべく、これからも長く続けていけるようにがんばりたいと思います。 では、当日の様子をご覧にいただきたいと思います。

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こちらはフィナーレで走行した空前絶後の蒸気機関車8重連です。こんなものは初めて見ました。すばらしいです。

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この日は朝早くから準備が始まり、まずは各機関車のパレードです。静々と順番に走る汽車たちを見ていると花道をゆくファッションショーのモデルのようです。

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途中ではさまざまな車両や編成が走行します。蒸気機関車だけでなく、DLや変わった車両など次々と走行してまったく飽きるということがありません。

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イベントの最後が蒸気機関車8重連です。小さな可愛い機関車たちも8つもつなぐとなかなかの迫力でした。本当にいいものを見せてもらいました。眼福です。ありがとうございました。

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FUJI X-T3,X-T2,XF70-300/4-5.6, 16-55/2.8                        VOL.1874

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