2017年6月27日 (火)

トラムの走る町 21 とさでん交通  高知   服部一人

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後免線の知寄町3丁目より東は、だいたい専用軌道か路側軌道ふうである。最近は広告電車も増えて、それはそれで経営のためにはやむを得ないことと理解するが、こうして旧塗装の213号を見ると、「やっぱり、これだよなぁ。」と納得するほどの電車としての美しさがある。

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「トラムの走る町〜」シリーズも20回をこえる記事になったが、今までは外国の路面電車ばかりだった。これまでにも阪堺電車や広電、都電荒川線など日本の路面電車を記事にしてきたが、このシリーズには含めず単独記事の扱いだった。今後、国内外を問わず路面電車は「トラムの走る町~」シリーズに統一しようと思う。さて、その国内第1回は先頃訪れた、とさでん交通を取り上げることにしよう。

とさでん交通は経営統合によって2014年に新しくできた会社だが、路面電車に関しては僕のような世代では「とさでん」と言った方がなじみがある。四国は高知市内を走る路面電車である。

有名なはりまや橋で交差する東西南北の路線を持つとさでん交通だが、この中の東西の路線は、はりまや橋を境にして西が伊野線、東側が後免線となっているが、相互に直通運転をおこなっている。

この両線の両端あたりは路側軌道ふうになっていて僕の趣味心をくすぐる。かつてポーランドのウッチ(こちら→http://blog.rail-on.com/2016/10/post-ed18.html )、チェコのリベレツ(こちら→http://blog.rail-on.com/2016/05/9-5433.html )など海外の味わい深いトラムを訪ねた路側軌道好きの僕としては、もし僕が外国人で日本に撮影に来ることがあったら、迷わずこの高知を訪ねたであろう。高知にはかつての懐かしい路側軌道の名残が残っている。

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一方の伊野線は鏡川橋より先は橋を渡って伊野まで単線になる。途中、朝倉で懐かしいタブレットの交換がある。

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こちらも路側軌道ふうの雰囲気が味わえるし、なかなかシブイ電停もある。

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終点伊野のすぐ手前には、かつて使用されていた留置線への引き込み線跡がある。現在は分岐ポイントは埋められてしまい留置線は使われていないが、まだ線路はあり、今はパーク&ライドの駐車場として使われている。

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とさでん交通といえば、僕の地元、名鉄美濃町線からきた590型も健在だ。久しぶりに懐かしい姿を見た。

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桟橋車庫は南国らしい雰囲気。

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とさでん交通にも新しいLRTが走っている。古い物好きな僕だけど、こうして新型によって利便性が向上し、市民の足として活躍するのが今後のトラムの生きる道なのだと思う。

FUJI X-T2 FUJINON XF35/2  XF10-24/4 SUMICRON50/2               VOL.991

2017年6月15日 (木)

駅のたたずまい 8 マドリード アトーチャ   スペイン   服部一人

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こちらが旧駅舎外観とその内部。天井の高さを利用して温室にするとは、なかなかいいアイデア。光の具合によってはピンク色にも見えるレンガの外見は青空とのコントラストがあって美しい。

スペインの首都マドリード。もっとも大きな駅がアトーチャだ。この駅はマドリード市内、および近郊の路線が発着するマドリード・アトーチャ(MADRID-ATOCHA)と、長距離の特急が発着するマドリード・プエルタ・デ・アトーチャ(MADRID PUERTA DE ATOCHA)の2つの駅が隣接して建っている。この2つは別々の駅ではあるが隣り同士ということもあって、まぁ、東京駅で在来線から新幹線に乗り換えるというくらいの感覚だ。

マドリード・アトーチャ駅は半地下のようになっていて、やや薄暗い印象だが、一方のマドリード・プエルタ・デ・アトーチャ駅は陽光が差し込む非常に明るい駅で対照的だ。

2つの駅の構内に隣接して、かつてここがターミナル駅だった頃の古い駅舎が残されている。歴史を感じさせるなかなか立派な建物なのだが、内部は古い意匠を残しながらもすっかりきれいに改装されて温室のようになっている。周囲にはカフェやショップもあって、列車待ちの時間を過ごすにはとても気持ちのいい場所だ。

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マドリード・プエルタ・デ・アトーチャ駅はスペイン各地への特急が発着する。ヨーロッパの駅には珍しく、ホームに入るには改札があり、乗車券を持ってないと入れない。さらにX線を使ったセキュリティチェックもあり、気軽にホームに行ってスナップショットを撮るというわけにはいかない。

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マドリード・アトーチャ駅は近郊路線でひんぱんに電車が出入りする。人影も少ないマドリード・プエルタ・デ・アトーチャ駅にくらべて、こちらはいつも雑踏があり、首都の駅らしいにぎわいがある。

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2017年6月 1日 (木)

レイル・オン ブログ「現代鉄道写真研究所」5周年記念   服部一人

みなさん、いつも「現代鉄道写真研究所」をご覧いただきましてありがとうございます。

当ブログは2012年6月1日に始めました。気がつけばはや5周年。月並みですが、あっという間の日々でした。やると決めたからには定期的な更新を心がけてきましたが、急がしい毎日の中で、しばしば記事のアップに苦労することもありました。しかし振り返ってみるとけっこうな数の記事が残っており、これは趣味の活動として大きな財産です。撮る事には熱心でも、まとめることに消極的だった自分にとっては、ブログはきちんと整理するよい習慣になりました。

2012年6月1日の第1回目の記事は以下のような書き出しから始まります。

およそ線路の上を走るものなら、だいたい何でも好きなのだけど、もっとも好きなものを3つあげよといわれたら、

「蒸気機関車」
「ローカル線」
「路面電車」

の3つになる。



これはいまでも変わっていません。今回5周年を迎えるにあたって、各年ごとに、その年に撮ったこの3つの被写体の中から、まだブログで未発表のものを掘り出して、来し方を少しだけ振り返ってみることにしました。


2012
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東北本線金谷川

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十和田観光鉄道

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バーゼル スイス

この年は、あの大震災から一年。東北各地では「復興」「絆」「がんばろう」などという言葉がさかんに聞かれた頃だ。東北本線でも「SLふくしま復興」号が運転された。沿線にはのぼりや横断幕を持った多数の人々が集まり、炎天下の中、汽車に手を振っていた。

5年という間に、廃止になった鉄道、廃車になった車両がある。十和田観光鉄道は20年以上前に1度訪問して撮影したことがあったけど、この年、まもなく廃止になるというので久しぶりに出かけた。



2013
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ダージリンヒマラヤン鉄道

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明知鉄道

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函館市電駒場車庫

インドのダージリンヒマラヤン鉄道は、はるか昔、学生時代に2度訪問したけど、この年に30年ぶりに再訪を果たして懐かしさでいっぱいの気持ちになった。町や沿線の雰囲気も大きな変化はなく、観光用の一部区間とはいえ汽車が走っているのはすばらしいこと。21世紀のいまにこんな鉄道情景が見られるのは、ありがたいの一言につきる。

またこの年は1周年記念事業で岐阜県の明智鉄道でレイル・オンのヘッドマークをつけた列車を走らせた。僕の地元に近い場所だが、あらためてそのロケーションの良さに感激した。C12が本当に走ったらきっと通うと思う。

函館市電は100周年。駒場車庫の旧車両ラインナップはやわらかい西日の中での撮影。現場スタッフの方の、的確にしてファン心理を満たす親切で丁寧な対応が心に残っている。

2014
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只見線

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箱根登山鉄道

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富山地方鉄道

只見線は年に1度C11が走る。最近は新緑の5月頃に走るけど、以前は秋に走っていた。秋もよし、初夏もよし、只見線は一年中いつ行っても四季が美しい。

箱根登山鉄道は都心から近いのに、つい油断してなかなか行かなかった。新しい車両も、もちろんけっこうだけど、僕としては古いもの好み……。


2015

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シャーフベルク鉄道 オーストリア

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デルニッツ鉄道 ドイツ

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阪堺電車

シャーフベルク鉄道はアプト式の登山鉄道。この手の登山鉄道ではスイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道が有名だが、ここもなかなかの景色だった。といっても、それはふもとの始発駅を出発してしばらくの間だけ。山頂に到着するころにはあたり一面真っ白でやれやれ。

この年は夏休みにドイツの保存鉄道をいくつか訪ね歩いた。デルニッツ鉄道もそのひとつ。汽車目当てだが、あいまに走るDL客車列車も、これはこれでなかなか味がある。

まだ阪堺電車にモ161が多く残っていた頃。この年までは、毎年お正月は大阪に出かけて住吉さんの初詣輸送で活躍するモ161を撮るのが年の初めの習わしだった。

2016
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只見線

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スンボロ製糖工場 インドネシア

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ウッチ ポーランド

インドネシア・ジャワ島の製糖工場は1990年代に3回行った。あの頃はどこの工場に行っても汽車がいた。いまや主役はDLに替わり鉄道そのものを廃止したところもある。それでもナローゲージを取り巻く情景の南国らしい大らかさは健在で、鉄道の魅力が自然や環境と一体のものであることを再確認する。

ウッチはポーランド第2の都市。ここのトラムはメーターゲージ。けっこうな路線長があるが、この時は予備調査の短期滞在。今年あたり、本格的な撮影に行きたいなぁ。


2017

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マドリード鉄道博物館

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上信電鉄

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リスボン ポルトガル

この博物館は旧駅舎を利用している。大きなドーム屋根の中、歴史的車両たちがたくさん展示されている。日本では汽車は黒いものだと相場は決まっているけど、海外でこういうグリーンの汽車を見るたびに、なかなかいいなぁと思う。特にロッドなどの赤とグリーンの対比は互いが引き立ってかっこいい。

先の連休中、上信でデキが走るというのでお出かけした。5月らしい気持ちいい天気の中、小さいながらも重連は見応えある。

リスボンは哀愁ある古い町並みに古典的外観の二軸トラムが有名だ。ここは車庫で博物館も兼ねている。イベント用の赤いトラムは青空の下、くっきりと映える。


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さて、こんな感じで軽く振り返ったこの5年間。いくつになっても、好きな汽車と電車を楽しみに、あちらこちらへと出かけるのは楽しいものです。

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2017年5月24日 (水)

駅のたたずまい 7 プリンシペ・ピオ駅 スペイン   服部一人

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プリンシペ・ピオはスペインの首都マドリード市内の駅である。古めかしい鉄骨の大屋根が駅を覆っているのは、かつてはここが大きなターミナル駅だった頃の名残である。構内に頭端式のホームが残るが、現在はマドリード市内環状線の駅のひとつとしてひんぱんに近郊列車が走っている。駅はモダンに改装されているが、一部に古い駅舎を残し、新旧の取り合わせがなかなかすてきだ。

ここはRENFE(スペイン国鉄)と地下鉄が交わる乗換駅なのだが、この2つはほぼ直交している。プリンシペ・ピオ駅をもっとも特徴づけるのは地下鉄のホームが吹き抜けになっていることだ。RENFEの構内からも地下鉄ホームを見下ろすことができ、天気のよい日には高い大屋根から地下鉄まで光がふりそそぐ。さらに吹き抜けの地下鉄ホームのすぐ上をRENFEの鉄橋が地下鉄ホームを横切るようにまたいでいる。立体的で大胆な構造の駅なのだ。

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RENFEから地下鉄ホームにエスカレーターでおりると、すぐ頭上にはつや消し黒の鉄橋がある。列車が通過するときには大屋根に反響して大きな音がする。

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2017年5月12日 (金)

駅チカの昭和風情 7 名古屋地下鉄伏見駅   服部一人

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久しぶりの「〜昭和風情」シリーズ。今回は僕の出身地名古屋です。名古屋地下鉄の栄地下街は有名だけど、伏見駅にこんな地下街があるとは18歳まで名古屋で暮らした僕もまったく知りませんでした。

場所は伏見駅栄方面ホームの南端に改札口があり、そこから数百メートルほど天井の低い一本道の地下街が続いています。地下街は繊維問屋などが集まる長者町あたりまで来て地上にあがる出口で終わっています。

店舗数は40軒ちょっと。お決まりの居酒屋、飲食関係のほか、金券ショップ、雑貨屋、マッサージ屋などいろいろです。「長者町横町」という看板も見ましたが、正式名は「伏見地下街」というみたいです。

雰囲気はいかにも昭和ですが、それだけなら全国には似たような地下街はまだほかにあります。ここのおもしろさはふしぎなディスプレイがいくつもあることです。以下、それぞれ見ていくことにしましょう。

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地下街だけあって、地下鉄の絵が飾ってあるのですが、車輪が円ではなく12角形に見えます。何か理由があるのでしょうか。

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壁に青い階段のような模様がペイントされているのですが、そこになぜか実物のサンダルが貼り付けてあります。現代美術の作品なのでしょうか。

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時計屋さんのディスプレイですが、顔のところが時計になってます。3つ並んだ時計は、よくロンドン、パリ、東京などと書いてあるものですが、ここは何も記載がなく意味不明です。

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ギターを使ったブルース道場だそうです。

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ここに飾られている絵はどれも1点1万円の大サービスだそうです。それぞれの絵にはちゃんと作者名が入っていて、「38,000円→10,000円」とか「67,000円→10,000円」などと書かれています。

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床にビューポイントと書かれた足跡がありますが、そこに立って指示された方角を見ても店先に置かれた荷物しか見えません。どう見ても大したビューポイントではないようにみえるのですが…。

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この地下街は23時に閉まるようですが、地上の出入口には丁寧にその10分前までに入場するように但し書きがあります。この出入口自体もふしぎなブルーで塗装されていて、いかにも怪しげです。地下に広がる魔界に降りていくようなワクワク感があります。

あとから調べたら、ここは1957年の地下鉄開業とともにできた名古屋でもっとも古い地下街のひとつでした。僕の生まれる前だ! どおりで昭和の香り満点のわけです。2013年のあいちトリエンナーレの際に会場のひとつになって、このブルーの出入り口やビューポイントなどもその時にできたらしい。昭和の風情に現代アートの組みあわせ、なかなかイケてます。

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2017年4月30日 (日)

トラムの走る町 20 セビーリャ スペイン   服部一人

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「トラムの走る町」シリーズも20回目を迎えました。さて、記念すべき今回は特別なトラムです。上の写真、セビーリャ中心部の世界遺産、大聖堂の前を走るトラムですが、なんか変だと思いませんか? すっきりしすぎていますね。架線がありません。かといって、これはディーゼルカーではありません。ちゃんとした「電車」です。世界的にまだ珍しいものの、しかし少しずつ数を増やしている「蓄電池式トラム」です。欧州ではフランスのニースなど、いくつかの都市で採用例があり、アジアでも2015年に部分開業した台湾の高雄のライトレールが蓄電池式です。

セビーリャの場合、架線は停留所にしかありません。電車は停留所に停車するとすぐさまパンタグラフを上げ、わずかな乗降時間の間に充電します。たった30秒程度の充電でも次の停留所までの数百メートルを走行するのに十分な充電ができるということです。架線のある従来のトラムに比べメリットとされているのが、架線や電柱などのインフラを設置しなくてすむことによる建設費のコストダウンと、町の美観を守ることです。高性能な充電式電池の開発により、今後さらなる普及が期待されている蓄電池式トラムです。

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大聖堂の前を走るトラム。このような歴史的な町並みの中を走る場合は、たしかに架線も電柱もないと非常にすっきりとして町の景観を損なわないということが実感できます。

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停車中の電車はこのようにパンタグラフを上げ、すぐに充電を始める。

セビーリャのトラム、アクセスとガイド
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セビーリャはスペイン南部アンダルシア地方の観光都市。首都マドリードからなら特急で2時間半程度。駅はセビーリャ・サンタ・フスタで市の中心部からはやや離れた場所にある。駅前のバス停から32番のバスに乗り、終点のドゥケ・デ・ラ・ビクトリア広場まで行く。そこから南に歩けば市の中心部に出る。

トラムは2007年に開業し、中心部のヌエバ広場〜サン・ベルナルド間のわずか2キロ。停留所は5つだけだが、今後伸延の計画もある。軌間は標準軌の1435㎜。車両メーカーは地元スペインのCAF。

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FUJI X-T2,  Fujinon XF10-24/4, XF35/2                                                    VOL.970

2017年4月18日 (火)

春の鉄道散歩 東海地方にお花見   服部一人

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前回のブログで取り上げた樽見鉄道谷汲口(こちら→http://blog.rail-on.com/2017/04/rail-on-201733-.html )に行く前に実はちょっと寄り道をしていた。それが養老鉄道の北大垣駅あたり。駅をおりるとすぐに川の土手があってきれいな桜並木がある。いつも東海道本線の普通列車に乗ってここを通る時、車窓から土手下を走る養老鉄道の線路が見えて、1度桜の季節に行ってみたいと思っていた。

電車と一緒に撮るのはむつかしいけど、まぁ、あまり気にせずに桜並木の下でお花見。一服したあとは土手を歩いて東海道本線の鉄橋のところまで来た。ここには杭瀬川を渡る鉄橋がある。特別いい景色というのでもないけど、頻繁に列車が通過するので撮影は楽しい。のんびりと数時間をここで過ごしてから樽見鉄道に向かったのだ。

翌日は東京に戻る途中に大井川鐵道へ。ご存知、有名な家山あたりと川根温泉笹間渡の先の鉄橋にも足をのばして桜を満喫。大井川鐵道は汽車もいいけど、いまや電車も貴重な存在になりました。ありがたく見せていただいて乗車も楽しんで実り多い春の鉄道散歩でした。

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Canon EOS5DMkⅡ, EF 70-200/4IS, Makro Planar50/2 Distagon35/2      VOL.966


2017年4月 6日 (木)

Rail-On 春まつり2017 谷汲口のオハフ33   服部一人

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樽見鉄道谷汲口は桜の駅として有名だ。毎年この季節になると多くの人が撮影に訪れる。その構内の片隅にオハフ33形客車が展示してある。満開のときには、この古い客車を取り囲むように桜が咲き誇る。

案内板の解説によれば、製造は昭和22年。旧国鉄で使用したのち昭和59年に樽見鉄道が発足するときに3両が国鉄から移籍したうちの1つだという。樽見鉄道時代の番号はオハフ502。平成2年に老朽化のため廃車、以後ずっとここに展示されている。現在の塗色は製造当時の色に復元したもので赤い帯に棒3本の3等車表記が古めかしい。

遠目に見れば、駅のホームに客車が停車しているようにも見え、しばし懐かしい情景を夢想することができる。雨ざらしのため車体が非常に痛んでおり、いずれ解体されるのではないかと心配している。

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CANON EOS 5DMkⅡ, EF 70-200/4L, FUJI X-E1 Fujinon XF18-55/2.8-4     VOL.962

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2017年3月24日 (金)

トラムの走る町 19 バルセロナ スペイン   服部一人

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バルセロナのトラムはほとんどが今世紀になってから開業した新しいものだ。いまどきの低床連接車が静かに走っている。そんな中で旧来から残っている路線はたったひとつしかない。路線長はわずか1.3キロしかなく、二軸単車が短い区間を往復している。

起点はAvinguda Tibidaboというところで、ここを出発すると少し並木道を走ったあとは曲がりくねった上り坂を走り、バルセロナの町が一望できる展望台のTibidabo山まで登っていく。その姿は町のトラムというよりも登山鉄道と言った方がふさわしいようなふんいきだ。

短い区間で乗車時間もわずか6、7分といったところだが、小さな単車がゆっくりと急勾配を登っていくようすは可愛らしくもあり、また力強いものでした。

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地下のAvinguda Tibidabo駅を出ると目の前にあらわれるのはこんな光景。季節がよければ街路樹が緑の葉をつけ、さぞ気持ちいいことだろう。

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起点を出発するとしばらくは直線でこの街路樹の通りを走る。電車は上り下りともゆっくりと走るので後ろには車の行列ができる。

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並木道が終わるとカーブと急勾配が始まり、あとはひたすら頂上目指して登るのみ。

_2017_02_26_041背景に見えるお城のような建物が終点。わずか1.3キロでせっせと登ります。

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こちらが終点のTibidaboの展望台。右側にはケーブルカーがあり、乗り換えてさらに山頂まで行けます。

アクセスとガイド
起点のAvinguda Tibidaboまでは、バルセロナの繁華街Placa de Catalunya(カタルーニャ広場)からカタルーニャ鉄道(FGC)のL7番に乗ります。駅は広場の地下にあります。L7番系統は全線地下鉄で終点がAvinguda Tibidaboです。乗車時間は15分程度です。終点でおりて地上に出ると、目の前に並木道があり、その道路の端っこに停留所が見えます。すぐにわかります。運転日には停留所に係員がいて、乗車前にこちらから切符を買います。

運転は夏のハイシーズンは毎日ですが、それ以外の季節はおもに週末や祝日のみの運行です。運賃は距離の割にはけっこう高くて片道5.5ユーロもします。まぁ、これは通常の公共交通機関というよりは行楽地への観光鉄道と考えた方がいいのでしょうね。おすすめは登りの往路だけ乗車して、帰路は坂道をのんびり歩いて下りながら撮影するというものです。

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車両は1種類で常時2両が行ったり来たりしています。

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2017年3月12日 (日)

レトロの味わい 大井川鐵道(下)   服部一人

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千頭に到着し、この小さな車両群を見ると森林鉄道の駅構内にやって来た気分になる。

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川根両国の車庫にはちょうどDD107がとまっていた。

千頭から先は、ご存じのように森林鉄道ふうのふんいきだ。こちらは車両限界が小さく、ゲージこそ1067ミリだが車両はナローゲージそのものである。

せっかく乗るならいちばん先頭、運転席のすぐ後ろが特等席だ。前面展望は運転手の気分。乗車していると車内の狭さや天井の低さが意外に心地よい。カーブが多くレールと車輪のきしむ音がひっきりなしに聞こえる。

2年半前の集中豪雨で接岨峡温泉より先、終点井川までは長らく不通だったが、このたびめでたく復旧して3月11日の始発から全線開通している。いちど井川まで森林鉄道に乗って行ってみませんか。

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奥泉に到着する列車。奥泉駅では井川方面の列車が出発する際、こんな看板を持って見送ってくれます。

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おなじみ奥大井湖上の鉄橋。あざやかな水の色でした。

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こちらもおなじみアブト区間。つい窓を開けて見てしまいます。

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接岨峡温泉駅。冬で山肌に色はないけど、赤い実が車両の赤とマッチして印象的でした。

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