東京近郊の未踏破路線を訪ねる ニューシャトル 服部一人
長いことこの趣味をやっているので東京近郊の路線はJR、私鉄を問わずだいたい乗ったことがあるのだが、一部に未だ乗車したことのない路線がある。今回はそのひとつ、埼玉のニューシャトルに行ってきた。
東北新幹線に乗ると大宮を出たあたりで新幹線に並行している鉄道が見える。いつも気になっていたのだが、鉄道博物館までの一駅だけしか乗ったことがない。その先はどうなっているのか訪ねてみた。この鉄道はガイドレール方式のゴムタイヤ、ゆりかもめなどと同じである。正式名は「埼玉新都市交通伊奈線」というらしいが、ニューシャトルの方が馴染みがある。
まずは終点の内宿まで行ってみた。駅周辺は住宅が少しあるだけの静かなところ。無人駅かと思ったらパートタイムのような女性の方がいて、改札は小さなキオスクも兼ねていた。
沿線沿いに歩いて一駅戻ろうと考えた。駅間距離も大したことないし、高架の線路に沿って側道がずっとあるようなので迷うこともない。ぶらぶら歩いていると隣の羽貫駅の手前で何やら線路にたった10メートルほどだが金網があり、そこだけ側道が途切れていた。不思議に思ってスマホで調べてみると、ここは建設時に地権者1名が譲らず、最後は行政代執行で強制的に収用した部分らしい。このたった10メートルほどのためにここだけ開通が7年も遅れたそうだ。一見のどかな土地に見えるが、いろんなことがあるものだ。金網はその土地の空中権を取得していることを示すものらしい。
これが、その金網状のシェルター。ここだけ側道がない。
そのあとは車庫のある丸山まで乗車し、陸橋から車庫見物。ガイドレール方式のポイントというのは一見しただけではよくわからないが、これでちゃんと切り替わるのだから不思議なものだ。
半日ほどの散策だったがいくつか発見もあって楽しかった。他にも未踏路線があるので、またおいおい訪ねてみよう。
FUJI X-T3, XF17-55/2.8-4, XF90/2 VOL.1447
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